私の人生ベスト５～心に残る曲～
「関ジャム 完全燃SHOW」が好きでよく見ています。個人の拘りを細かく、出来るだけそのままに放送してくれる、昨今数少ない見るに値するテレビです。皆様にも是非見てほしいのですが、その中で、芸能人の方々が選ぶ人生ベスト５曲という企画があります。これがとても面白い。
自分ならどの５曲を選ぶのだろうか。音楽が好きで、恐らく平均以上に様々な曲に出会ってきたと思います。その中でも５曲を選ぶとすれば？あーでもないこーでもないと、結構真面目に考えてみました。絞るのって難しい・・・。思い立って一週間、やっとこさ選べたので、それぞれの曲への思いと共に紹介していきます。
１曲目 BUMP OF CHICKEN「ギルド」
バンプの4thアルバム「ユグドラシル」に収録されている曲。このアルバムが発売されたとき、僕たちはとにかくバンプに魅了されていました。「天体観測」で若者に広く知られてから、「ダイヤモンド」や「Ｋ」などの昔の作品を遡って聴いていた当時、いよいよリアルタイムで新しいアルバムが出ると知って、皆わくわくしていた。そして、それがとてつもなく素晴らしいものだった。しばらく、本当に皆ユグドラシルの話ばっかりしていたし、カラオケに行っても、シングル関係なくユグドラシルの曲ばっかり我先に唄っていた。誰かが唄っていても、二度も三度も唄った。３０前後のロック少年少女にとって、バンプの完成形は間違いなく「ユグドラシル」だったんです。その名盤の一曲がギルド。「人形劇ギルド」として映像化もされています。人間と仕事、生きていく中で切っても切り離せない関係に意味を重ねて捉えた唄。生きていくことの意味なんて考えていなかった中高の時代に、ただカッコいいからというだけじゃなくて、おぼろげ乍ら人生ってなんだと考えるようになったきっかけをくれた曲。
以前書いたnoteはこちら。
「ギルド」https://note.com/yhashimoto0809/n/n9080b43567c6
「人間という仕事」じゃあ僕の生き方は？答えのないもやもやしたものを心に刻み、働き出した今また聴くと、今の自分の生活、仕事と相まって違った意味で聴こえてくる。恐らく、一生向き合い続けるであろうこの疑問に向き合わせてくれた。
「それが全て 気が狂う程 まともな日常」「夜と朝を なぞるだけの まともな日常」
どう生きるか。自分というものについて考えるきっかけをくれた一曲。
２曲目 スピッツ「猫になりたい」
スピッツの名曲「青い車」のカップリング。まず、スピッツの凄さは、訳の分からないように見える抽象的な印象を歌詞に残している点だと思います。ちゃんと聴いてみると、よく分からない部分が多いんです。空も飛べるはず「幼い微熱を下げられないまま神様の影を恐れて」とか、チェリー「少しだけ眠い 冷たい水でこじ開けて」とか。ちょっと怖さを感じる時もあります。でも、分からなくても受け入れられるって実はすごいことですよね。草野さんは聴き手に委ねているというより、自分の世界を表そうとする歌い手なのです。僕らはまんまと草野ワールドに浸かっている。
この曲は、大学生で当時好きだった女の子に教えてもらった。その子をモデルにした短編小説も載せています。
「猫になりたい」https://note.com/yhashimoto0809/n/n50dc12494753
切ない恋の唄のように聞こえるんだけども、「猫」ってなんだろうとか、「キズつける」ってどんな意味だろうとか、散りばめられた表現について考えて、その子と話しました。「広すぎる霊園の傍のこのアパート」はどこなんだろう。余地と謎を残したまま、草野さんは爽やかに切なげに唄う。
「猫になりたい 君の腕の中 寂しい夜が終わるまで ここにいたいよ」
「猫になりたい 言葉ははかない 消えないように キズつけてあげるよ」
３曲目 animo「Is my fate」
オムニバスアルバム「…of newtypes」に収録されている一曲。唄っているのは若き日の木村カエラさん。以前、私の勝負曲で紹介させてもらいましたので、詳しくはこちらを読んでください。
「Is my fate 私の運命は」https://note.com/yhashimoto0809/n/n2eb1f2a15208
何もなかったり何かあったりする日常は、勝手に過ぎていく。受け入れて、信じることを始めよう。うん、そうすれば大丈夫だ。と元気づけて、僕の背中を押してくれる強い曲。
Dreamy days 夢見る日々。
Let's start to believe さあ信じることを始めよう。
I live in the different world 私は違う世界を生きている
Is myafate どちらにせよ私の運命。
Come it rain or come it shine carry on my life... 雨の日もあれば晴れの日もある。
４曲目 Hi-STANDARD「BRAND NEW SUNSET」
Hi-STANDARDのお化けアルバム「MAKING THE ROAD」のクライマックスを飾る曲。ハイスタを知った時にはもう解散してて、リアルタイムで聴くことは出来なかった。「はじめてのチュウ」のカバー曲「MY FIRST KISS」を聴いたのが最初でしたが、とにかく衝撃を受けた。ロックを知らなかった僕が、そのカッコよさを知ったのがハイスタだった。すぐに友達にアルバムを借りて、文字通り聴きあさった。その中で一番好きだったのがこの曲。ハイスタはとにかく情熱があって楽しそうで、ストレートに想いが分かりやすく伝わる唄が多い。過去のライブ映像を見ても、皆が笑ってモッシュしてて、跳びはねてる。ケンさんも難波さんもツネさんも同じように楽しそうに演奏している。
そんな中で、アルバムの最後には少し雰囲気が異なる曲を届けてくれる。物語の終わり、ライブの終わりみたいな余韻と切なさを残した曲。GROWING UPの「GROWING UP」、ANGRY FISTの「THE SOUND OF SECRET MINDS」。そして、「MAKING THE ROAD」の最後が「BRAND NEW SUNSET」。僕らが誰かと出会い、誰かと別れて、成長していく日々の物語。青春時代を経て少年は大人になる。その時にぴったりの風景は海岸と夕陽。終わりと始まりを感じさせてくれる。錆びついた自転車。部屋に張ったポスターを剥がす。帰る場所はない。でも大事なものはあなたがくれた言葉だよって言える。この曲から思い浮かべる情景は、僕ら（特に男の子かな？）が誰でも通る、青春時代の終わりをノスタルジーと共に運んでくる。多分、ほとんどの人がこの風景を実際に体験したことはないんだけど、そう感じさせる不思議で素敵な曲。
The words that you said They turned me into a man,
I think It's brand new sunset I won't cry, cry, cry Cause I'm a tough boy
５曲目 サカナクション「アルクアラウンド」
５曲目は、鬼才山口一郎さん率いるサカナクションを世に知らしめた「アルクアラウンド」。この曲でサカナクションを聴いたのですが、それまで自分が聴いていたギターロックとも、ポップスとも違うアプローチの音楽があることを初めて知りました。打ち込み、シンセサイザー。楽曲を作り込むという意志を感じた。ＭＶをちゃんと観ることで、その曲の世界観が深まるという体験もこの曲。クラブミュージックやダンスミュージックとロックとは相いれないものだなと思っていた当時の僕に、新しい世界を教えてくれた。サカナクションがきっかけで、kraftwerkやDaftpunk、Earth, Wind & Fireを聴くようになり、perfume・capsule・きゃりーの中田ヤスタカさん、YMOも知った。
曲調だけじゃなくて、歌詞についても。明確に何かを述べないある夜のお話に言葉遊びを交えて、不思議な世界に誘う。文学的だなと思います。アジカンが文学ロックと呼ばれていた頃が懐かしい。アジカンが硬派だとすると、サカナクションは軟派。小説なら泉鏡花みたいに、詩なら中原中也みたいに幻想的です。それも言い切りが多い。言ってしまえば、全てまとめてサカナクションらしさ。どこまでも歩いて行けそうな唄です。
僕は歩く つれづれな日 新しい夜 僕は待っていた
僕は歩く ひとり見上げた月は悲しみです 僕は歩く ひとり淋しい人になりにけり 僕は歩く ひとり冷えた手の平を見たのです 僕は歩く 新しい夜を待っていた
嘆いて 嘆いて 僕らは今うねりの中を歩き回る 疲れを忘れて この地で この地で 終わらせる意味を探し求め また歩き始める
感想 ５曲に絞るってムズカシイ、、、。でも、たくさん音楽に触れる中で、やっぱり自分に何かをくれるものって確かにあるんだなって思いました。読んでくれた皆さんが好きな曲はなんでしょうか。僕が選んだ５曲もお時間あるときに是非聴いてみては。
私の人生ベスト５～心に残る曲～
１曲目 BUMP OF CHICKEN「ギルド」
https://www.youtube.com/watch?v=wwVlJfJgWJI
２曲目 スピッツ「猫になりたい」
https://www.youtube.com/watch?v=YErSgFpGMuk
３曲目 animo「Is my fate」
https://www.youtube.com/watch?v=AuF0nXSEVxk
４曲目 Hi-STANDARD「BRAND NEW SUNSET」
https://www.youtube.com/watch?v=Eb_FzF9vPt4
５曲目 サカナクション「アルクアラウンド」
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