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(保育士の転職編)園見学時に注意すべきポイント

今回は保育園への転職時、自分に有った園選びをする為に園見学時に確認すべきポイントについてまとめてみました。
中途の方はもちろん、これから園見学を控えている保育学生の皆さんもお役に立てる内容となっております。

複数の園を見学するのがおススメ

■単願応募が圧倒的に多い保育業界
保育業界の転職・就職活動に関してもっとも特徴的なことは、「単願応募することがほとんど」という実態です。
新卒に限って言えば、保育学生の約75%が就職活動時「複数の園に同時に応募していない」と回答しています。

<就職活動の時、複数の園に同時に応募をしましたか?>

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引用:保育学生の就職活動に関して緊急アンケート!特徴は「単願応募」

■比較検討をしない=後悔を生みやすい
単願応募で思い出していただきたいことは、お買い物時のエピソードでよく使われる「衝動買い」というキーワードです。衝動買いとは、よく考えもせず、その場の欲しいという気持ちだけで買ってしまうことを意味します。
私も含め、誰しもが経験したことがあるのではないでしょうか?

そして衝動買いにつきものなのが、後日買ったことを後悔するケースが多いことです。

お仕事探しは人生に深く関わるイベントですので、お買い物と違って「まあしょうがいか・・」とあきらめる訳には行けません。


少なくとも園見学に関しては複数の園を見学し、保育の特徴や労働環境面などを比較検討した上で総合的に判断し、最終的に志望する園を絞っていくことをおススメします。

園見学時のポイント ~労働環境~

それでは具体的な園見学時に注意すべきポイントについて説明します。
まずは労働環境の側面から確認していきましょう。

前提事項として、各ポイントが自分にとって合う/合わないの判断は一人ひとりの価値観によって違ってきます。
項目ごとに各園の特徴を整理し、自分にとって理想の職場探しの参考にしてください。

(ITツールの導入・普及率)
・職員のタイムカード/連絡帳/園便り/写真販売/登園・退園管理などにITツールをどのくらい導入具合

ITツールを積極的に導入し、業務効率化を図っている保育園であれば通常の保育業務以外の事務作業の時間短縮などが期待できます。

「連絡帳や園便りは手書きの方が温かみが伝わる」など、保育園側の想いがあって敢えてITツールを導入していないことに共感できる場合や、皆さん自身がPC操作やITツールが苦手などの際はアナログ作業が多い園の方が適性があるかも知れません。

(お便りの担当回数と内容)
・園便り、クラス便りの作成担当が回ってくる回数
・園便り、クラス便りの作成に掛かりそうな時間

保護者側から考えると、日ごろ自分たちの子どもがどのように園で過ごしているか?を確認できる園便り/クラス便りはとても有難いものですが、保育士側から考えると作成は非常に労力と時間を要します。

残念ながらお便りの作成に関して自宅に持ち帰ってプライベートの時間を削って作業することになる保育士さんも一定数居るのが実情です。

保育園によっては、クラス便りは作成せず園便りで全クラス分の情報を記載し保護者に配布するようにして、保育士一人当たりのお便りの作成担当回数を少なくするなどの工夫をしています。

お便りはどのような種類があって保育士一人当たり年間何回くらい担当することになるか?を確認してみてください。

(壁面装飾について)
・壁面装飾の凝り方と取り換え頻度

園見学時には各クラスを一通り順々に見せてくれますので、壁面装飾について必ずチェックしましょう。
もし、作成に時間が掛かりそうなハイクオリティの壁面装飾が設置してある場合は、皆さんが働くことになった際も同等のものを作成することを求められるはずです。

前述のお便りと同様、壁面装飾に関しても子どもたちが帰った後に居残りで作業したり、自宅に持ち帰って作業したりという働き方になりやすい傾向がありますので、取り換えの頻度についても必ず確認しましょう。

園見学時のポイント ~保育内容~

保育観にギャップがある状況で就業することになると、お互いに意見の食い違いや軋轢を生みだすことにつながりかねませんので、事前に必ず押さえておくべきポイントです。

(保育理念、保育方針)
・保育園の保育理念や保育方針と自身の保育観との合致度合い

園見学時に対応してくれる担当者の方に必ず「御園の保育理念・保育方針についてホームページで事前に確認致しましたが、是非一度口頭でも詳細をお聞かせいただきたい」旨をお伝えし、説明していただくようにしましょう。

その園の保育が設定保育の色が強いのか、子どもたち主体の保育なのか、教育的要素が色濃いのか、のびのびとした遊び中心の保育なのか、など様々な要素がありますので、一通り話を聞いた上で自分のやってみたい保育とマッチしているのかどうかを判断しましょう。

(子どもたちとのコミュニケーションの仕方)
・職員の子どもたちに対するコミュニケーションの仕方に違和感はないか?

泣いている子どもに対しての対応/声を掛けるときしゃがんで目線を合わせているか?/声を掛けている内容が強制的・高圧的・感情的になっていないか?/子どもたちにしっかり向き合って話を聞いてあげることができているか? など、園見学時に出来るだけ子どもと保育士のコミュニケーションの仕方を確認してみてください。

(行事の回数と内容)
・保育園の年間の行事の回数と内容、力の入れ具合

保育士・子どもたち双方にとって、日常の保育以外でウェイトが高いものが「行事」です。
例えば、生活発表会の際に劇を毎年披露する保育園があったとします。
子どもたちに台詞を覚えさせたりリハーサルをしたり、日中に相当な時間を取られるのと併せて、子どもたちの衣装や劇中のセットの製作はほとんどが手作りです。
日中の保育の時間にはなかなか製作業務ができませんので、必然的に子どもたちが帰ってからの夜間、休園日の日祝、自宅に持ち帰って作業など、プライベートの時間を削って取り掛かる必要がある場合も多いです。

「子どもたちの為なら保育士が自分の時間を犠牲にするのは当たり前です!」という価値観の方で有れば問題ないかも知れませんが、上記のような業務が全てサービス残業で行われている園も有ったりしますので、しっかりと事前に確認しておきましょう。

園見学時のポイント ~職場の人間関係~

最後に確認すべき事項として、職場の人間関係があります。
どんなに好待遇な勤務先で働くことになったとしても、人間関係がぎくしゃくしている職場では長く働くことはできませんよね。

(園見学の際に挨拶をしてくれるか)
保育園の職員にとって園見学に訪れた求職者はお客様です。
「おはようございます!」「こんにちは!」と快く見学を受け入れてくれるかどうか、確認しましょう。

(働く保育士の表情)
自分が保育士として充実した状態で働いている姿をイメージしてみてください。
想像上の自分の表情はどうですか?
しかめっ面だったり無表情ではないですよね。必ず笑顔で働いているはずです。
園見学時に保育士が笑顔で仕事できていない環境が何を意味するかは説明するまでもありません。

(保育士の動きのバタバタ感)
人手不足の保育園だと、日々の業務に追われてしまい職員がバタバタ走り回ったり子どもを急かしたりしています。
業務に余裕がなくなればその分人間関係もギスギスしてしまいがちです。

(採用担当者と現場の職員の会話)
園見学を受け入れてくれるのは採用担当者である場合が多いです。
訪問先の保育園の園長・主任が採用を担当していたり、当社のように複数の園を運営している場合は本部に採用専門の部署があったりします。
確認していただきたいのは、現場の職員と採用担当者の会話の内容です。
お互いのことを理解し、尊重し、関係性が構築できている印象を持てるのか、または他人行儀でお互いのことをほとんど知らない感じなのか。
後者の場合は何かトラブルが発生した際のサポートが不足している可能性があります。

以上のようなポイントで皆さん自身が一緒に働くことになる人たちを確認してみましょう。
実は、目先の給与や福利厚生など目に見える条件面よりも大切な事項なのかもしれません。

まとめ

今回は、保育士の転職・就職活動時に必須となる「園見学時に確認するべきポイント」について整理してみました。


皆さんが自分に合った理想の園選びをする上で、求人票の内容確認や紹介会社の担当者のアドバイスなどを基に進めていらっしゃるかと思います。
しかし、最終的な志望先を絞り込んでいく上で最も重要な情報を入手できるのが「園見学」だと思います。

今回の記事を参考に、園見学前にチェックすべきポイントを整理し質問内容も準備した上で園に訪問するようにしましょう。

「労働環境」「保育内容」「人間関係」の3つの観点からできるだけ複数の保育園を見学し、ポイント毎に整理をし比較検討した上で「こんなはずじゃなかった」と後悔しないように志望先を決めていきましょう。

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