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[北陸旅行] 金沢から行く世界遺産白川郷・五箇山

果たして北陸旅行と言っていいのか疑問は残るところだが、金沢を起点にした旅だったので良いことにする。

3年前、一泊二日で出かけた旅行の二日目は、金沢から行く世界遺産を巡るバス旅となった。

旅行日:2018/6/1(金)〜2(土)   ▶︎1日目

経路検討

いつか行ってみたい地であった白川郷が、行きたい地に昇格したのは、両親からの「冬の白川郷に行ってきた!」という報告がきっかけだった。
折角今回金沢という近場を旅先に選んだのだから、この機会に行ってみることにした。

白川郷・五箇山の合掌造り集落は、1995年に世界遺産に認定された山間にひっそりと佇む集落だ。
行くなら白川郷だけでなく五箇山も行きたい。

白川郷というと、東京からの経路としては大体名古屋を経由して、飛騨高山から足を伸ばすというルートが一般的。
立地的には岐阜県の北側、石川県と富山県との境近くにある。そして五箇山は、白川郷から荘川沿いに下った、富山県の南西端に位置する。アクセスとしては、新高岡から城端を経由して、といった感じである。

ガイドブック的に白川郷は、飛騨高山とセットになることが多い。五箇山は、富山のガイドブックに載っている。白川郷もちょっとだけ。
大抵のガイドブックは県別になっている。それ故に、金沢のガイドブックに載っている白川郷なんて、申し訳程度に見開きくらいの情報しかない。

ネットで集中的に情報を集め、新高岡経由など複数の経路を検討した結果、全てバス移動にすることにした。

金沢から五箇山菅沼集落へ

まず最初に乗ったのは、金沢→五箇山菅沼・白川郷・高山に向かう北陸鉄道・濃飛バス
予約制で、金沢→五箇山菅沼まで1600円。チケットは事前に買っておいた。

8:40  金沢駅東口を出発

乗車客は殆どが西洋人観光客。アジア人は我々くらいしかいなかった。日本なのに。
このバスは五箇山菅沼(下車のみ)に寄り、白川郷が終着。五箇山で降りたのは我々だけで、残りの乗客は全てまっすぐ白川郷へ向かった。

9:40  五箇山菅沼に到着

降ろされたのは、緑深い山の中の駐車場。

とりあえずそれらしい景色はまだ見えない。
観光用エレベーター、という文字も見えたが、道路沿いに菅沼展望台があるようなので、地図を信じて歩く。
数分歩くと、それらしき景色が見えてきた。

山の端に沿って道路が通り、庄川のわずかな河岸段丘にひっそりとある集落。
入り口には可愛らしいバス待合所。

坂道を降って集落に入る。

菅沼集落は、9戸の合掌造り家屋がある。
家屋に囲まれた田んぼには、おたまじゃくしの大群と、蛙になりかけの若者達が溢れていた。

自家用車で来ていた家族連れなど、何人かの観光客はいるものの、静かで穏やかな空気。
土産物屋や、お茶屋さんもあり、匂いに釣られて五平餅を頬張る。

ここまで深い山間の集落を訪れたのは初めてだったので、緑の情報量の多さに圧倒された。
山と川に囲まれた僅かな平地、そこに開いた田畑に囲まれた、小さな集落。
庄川沿いにはそんな集落がいくつもある。

小一時間ほど集落をぶらぶらし、最初のバスを降りた駐車場ではなく、集落入り口のバス停へ向かう。

相倉集落へ

次に乗るのは加越能バスの、世界遺産バス(高岡・城端・五箇山・白川郷)だ。
記載の通り、高岡から五箇山を経由して白川郷へ向かうバスで、途中高速道路を通るところもある。城端⇄白川郷間であれば、土日祝日は1日9往復。
途中下車・乗車も可能。

10:46  菅沼 発
11:00  相倉口 着

城端行きへ乗り込み、15分ほど、運賃は570円。

こちらも道路沿いに可愛い待合所があった。

国道沿いから道を進むと、数分で相倉集落へ。
菅沼集落の様に川沿いの限られた土地、という感じでなはなく、もっと広々した集落だ。

集落内にも高低差があり、段々畑や坂道など起伏に富んでいる。合掌造りの建屋は24棟、宿泊できるところもいくつかある様だ。

この集落の子達なのか、軒先に賑やかに集まっている横を通り、集落内を見学。
撫子や菖蒲なども咲いており、彩り鮮やかな季節だ。

有名な、集落全景を見下ろせる撮影スポットは、小高い斜面の上。こっちで良いのか?という雰囲気の道だったが、登って振り返れば素敵な景色。

白川郷

12:03  相倉口 発
12:55  白川郷(萩町) 着

乗ってきたのとは逆方向へ、世界遺産バスで菅沼を再び通り過ぎ、終点白川郷へ。
相倉口から白川郷までの運賃は1300円。
高岡から、または白川郷を起点に五箇山をまわる場合は、フリーきっぷもあるようなのでそちらがお勧めだろう。

さて、白川郷。
そろそろかなとバスの車窓から見ていたら、普通に町中に入って行き、大きな駐車場に到着。
この道から南側がいわゆる白川郷の町並み、道の北側は普通に現代の町、という感じに明確に区切られていた。
先に五箇山を見てきた分、白川郷の観光地度合いの強さにちょっと驚いた。

しかし中に入ってしまえばそんなことは吹き飛んで。
五箇山の集落とは比べものにならないくらい、広い。
ブラタモリでもやっていたが、断層の横ずれにより、広い平地ができたらしい。

大小百棟あまりの合掌造りの建屋は全て同じ方向を向いており、その町並みをさらに美しく見せているそう。
行った時は知らなかったけど。

さて、まずは腹ごしらえ。
手打ちそば処乃むらでお蕎麦。

蕎麦を食べ終えた後は、展望台へ向かうことにする。
20分おきに展望台行きのシャトルバスが出ている。
バス停の斜め前にあるアイス工房与ぜで、食後のデザートにアイスを食べながら次のバスまで時間調整。

13:40  展望台行きのバス乗車

シャトルバスは片道200円。
展望台までは5分程度で到着。

白川郷を一望できる。
中央の大きな通りは、なんとなく会津の大内宿を思わせる。

引きで見ると建屋の大きさが際立つ。

記念写真撮り場もあり、スタッフの人が快くシャッター押してくれた。
展望台は、お食事処天守閣の私有地を開放しているそうなので、本当ならここでお茶の一服でもするのが筋なのだと思うが、何せくる直前にアイス食べてたもので。。
次来る時はご飯も食べにきますね、と心の中で思いながら、乗ってきた復路に乗り再び集落の中へ。

13:50  萩町行きバス乗車

再び集落の中へ、ここから本格的に散策へ。

集落最大規模の建屋である、重要文化財和田家住宅をはじめ、一般公開されている合掌造り建屋を見学。

広々とした屋根裏を使い、階上で養蚕をしていたという。
屋根を間近で見たり、養蚕の道具の展示を見たり、窓から差し込む明かりの眩しさを実感したり。

雪に閉ざされた時期に来ると、また違った印象を持つのだろう。

しかし、どこを撮っても絵になる。

集落南部にある白川八幡神社にお参りし、そろそろ15時というところでおやつ休憩。

冷たいアイスコーヒーが心地よい。

休憩後、庄川を渡ってみた。

白川郷の、西側にあたる。
人通りが結構ある、と思ったら、自家用車の駐車場がここにあるようだ。最初に我々が降りたのは、大型観光バス用の駐車場だったらしい。

川のこちら側には移築された合掌造り民家園などもあり、食事処やお土産屋さんもある。
が、見学して回るにはあまり時間に余裕もなかったので、入り口までで引き返す。

こっち側に来てみようと思わなければ、白川郷もまた庄川沿いにある集落だということに気づかなかったかもしれない。

さて、残りわずかとなった散策時間。

土産物屋に寄ってお土産を買ったりしながら、最初の駐車場へと引き返す。

16:25  白川郷 発
17:50  金沢駅東口 着

本日最初に乗った北陸鉄道・濃飛バスに乗車。白川郷から金沢までは、片道2000円。
ほぼ山間の道を進み、金沢へ戻る。

金沢に着いた後は、ホテルに預けていた荷物を受け取り、お土産を買い、新幹線までの40分ほどの時間で立飲み日本酒飲み比べ。

19時過ぎ 金沢 発
22時前  東京 着

* * * * *

滞在時間
五箇山菅沼 約1時間
五箇山相倉 約1時間
白川郷   約3時間半

バスを駆使して、上記の時間を過ごすことができた。
資料館などを色々ゆっくり見学するには、少し時間が足りなかったが、ぐるっと回ってみることは十分にできた。

それまではどうしても、名古屋や高山経由で行くものだと思い込んでいたが、それは東京発着が前提だったからだった。
起点が変われば、異なるルートが出てくる。
そんなことに気づけた旅でもあったかもしれない。

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