組織変革の専門家が綴るnote。【第1回】コンサルタントの道を選んだ理由

はじめまして。組織開発コンサルタントの上崎 大輔(うえさき だいすけ)と申します。

私は小学校時代からの親友とwisdam合同会社を創業し、
✓「戦略人事・人材開発・組織開発」
✓「プロジェクトデザインとマネジメント」
✓「新規事業立ち上げ」
の掛け合わせでコンサルティングサービスを提供しています。
 
創業理念は、「知恵を創り、その知恵を財産として貯めていく」。すなわち、wisdam(知恵)とdam(ダム)のかけあわせです。実はこの会社名は、2017年頃に、親友と会社を創ろう!という話になり、定期的にビジネスモデルについて打ち合わせしていた時に、新サービス名称として考えていたものでした。人生は面白いもので、3年越しに創業が実現して今に至ります。
 
本noteでは、私がこれまで蓄積してきた「組織開発」に関する“知恵”を、余すことなくお伝えしていきます!ぜひこれからコンサルタントとして独立を目指している方や、組織開発領域でチャレンジをしてみたいと考えている方に読んでいただければ幸いです。 

第1回の本稿では、私が組織開発コンサルタントを目指した背景や、コンサルタントとして目指す姿についてお伝えします。
 
■目次
1.「想定外」と「人とのご縁」で編み上げられたキャリア
2.なぜ組織変革×コンサルティングに至ったのか?
3.圧倒的な成長を感じたコンサルファームとスタートアップでの経験
4.目指すのは、組織変革の”特殊部隊” 

想定外と人との「縁」で編み上げられたキャリア

まずはこれまでのキャリアから。早稲田大学院政治学研究科を卒業後、以下の職歴を歩みました。
大手化学メーカー:人事(労務)2年、人事(採用・教育)3年
     ↓
ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ株式会社:ITコンサルタント2年
     ↓
旅行系スタートアップ企業:COOとして新規事業開発1.5年
     ↓
個人事業主を経て、2019年にwisdam創業
 
社会人になって12年ほどですが、このような多様なキャリアを描くことは正直想定外でした。2回転職をしていますが、いずれも職種転換と言えるほど領域が異なっています。まさにキャリア論でいうところの「プランドハップンスタンス(計画された偶然)」のイメージで、その時々の出会いやご縁をきっかけに、これまでのキャリアを築いてきました。個人で事業を立ち上げたのも、また現在私を信頼し取引してくださるお客様がいるのも、すべて「人」とのつながりが基盤にあります。

同時に、「心の中で本当に思い描いていることは実現する」という感覚もあります。高校時代から経営者の方に可愛がってもらうことが多く、将来は自分も経営者になりたいと思っていました。キャリアの道中では「経営者にどうすればなれるんだろう?」と自分の将来に疑心暗鬼になってしまうこともありましたが、蓋を開けてみれば、思い描いていた姿が実現しており、今後の仕事人生はその延長線上にあるという確信もあります。

なぜ組織開発×コンサルティングに至ったのか?

私が組織開発、そしてコンサルティングという仕事に関心を持った理由は、主に以下の2点です。

過去に所属した3つの会社で、「人材開発」「プロジェクトマネジメント」「新規事業開発」という3領域に携わりました。それらの経験や強みを活かして私が価値提供できる領域について考えたときに、「クライアント企業の現場に入り込み、現場の皆さんの知恵を集めながら、その会社にとっての組織の在り方の正解を創っていきたい」という想いから、自ずと組織変革×コンサルティングに至りました。

更に言語化すると、自分がこの領域でやっていこうと思った理由が3つあります。

1.大学院での学際的な学びがコンサルティングワークとフィットしていたから
日本では「大学で学んだことは役に立たない」と言われることが多いものの、私自身はまったく逆だと感じています。というのも、私の研究領域は政治学・経済学・社会学が複雑に合わさった内容でした。日常で起きることを概念化し、既存の理論に当てはめながら体系的・構造的に整理する。そうしたプロセスを通して、自分のなかで「思考する力」「コンセプトをつくる力」が高いことに気づきました。アカデミックな経験を経て自分の“強み”が明確になり、強みをさらに磨けたことが、社会人経験のすべての土台となっている気がします。

2.組織や物事の変革が得意かつ好きだから
私は小さい頃から天邪鬼(あまのじゃく)な性格で、”物事をナナメから見るタイプ”でした。10人のうち9人が左を向いたら、自分は右を向くといったように。常に現状を別の角度から捉える思考スタイルで、部活やサークル、職場でも「皆が当たり前と考えている現状」に疑問を持ち、打破するのが好きでした。

化学メーカーに在職時は、先輩から引き継いだ業務を社内の業務効率化部隊にアウトソースすることでルーティンをなくし、その時間でHR関連の論文を読んで、新しい企画を提案しました。また採用担当1年目で、全社の採用管理システムを新しいものに入れ替えて、毎年3,000件ほど書類管理していた学生の応募書類をデジタルに一元化するような変革を行いました。
ほかにも、ITコンサルファーム時代は、お客様の仕事のやり方まで変革することをミッションに、変革を前提としたクライアントの支援を行っていました。

3.これからの日本は組織開発・組織変革がますます必要になるから
失われた30年のなかで、日本企業は「変わらないといけない」と言いつづけながら、変革に成功していない現状があります。その理由は「プロの経営者が少ないこと」「変革の原理・原則の理解とメソドロジーが不足していること」だと思っています。

日本では無謀な売上数字を追わせることや、未達時に部下を叱責することがマネジメントだと勘違いしているケースがよく見られます。しかし、実際には、組織全体のコミュニケーション設計、業務設計、役割設計など、もっと仕組みの部分でテコ入れすべきやるべきことが多々あるはずです。
現場社員1人1人の仕事のやりがいを高めていくためにも、経営者を筆頭に組織をよりよいものにしていく視点が必要であり、デジタル化が進みマーケットも複雑化する時代において、組織開発・変革のニーズがますます高まるのではないかと考えています。

圧倒的な成長を感じたコンサルファームとスタートアップでの経験

過去のキャリアを振り返って、大きなターニングポイントとなったのが、コンサルティングファームでの経験と、スタートアップでの経験です。

■コンサルファームでの仕事観・働き方の変革
コンサルティングファームに入社してまず打ちのめされたのが、仕事に対する目的意識や思考力の高さ、そして仕事のスピード感でした。最初のプロジェクトではなにも力を発揮できず悔しい思いをし、「5年間の大企業生活はなかったものだと考えよう」と決意。大企業で培った価値観・仕事スタイルをアンラーニングし、プライドを捨てて、プロジェクトワークに注力することに決めました。

とはいえ、毎日上司や先輩から厳しいフィードバックをされるので、正直メンタルはボロボロでした。日曜日の夜は冷や汗をかいて眠れず、鬱状態のまま三重県のクライアント先に移動して、月曜から金曜は馬車馬のごとく働くという日々を送りました。

ただ、そうした苦しい経験を乗り越えたからこそ、自分の人生にとってプラスになるものをたくさん得られたと思っています。特に「プロフェッショナリズム」と「コミット力」が大きく伸びました。仕事とは何か?いつまでに何をやるのか?という感覚が磨かれたので、その後どのプロジェクトに入ってもキャッチアップできるようになりましたし、貢献できるという自信が付きました。

■スタートアップでのマネジメント経験
大学時代の友人が起業した会社に創業メンバーとして参画するなかで、人生で初めて、構想をビジネスモデルに昇華させていくプロセスを経験しました。途中から、代表が人脈づくりやセールス、資金調達に専念し、自分は社内のマネジメントを担当するという役割分担に。ホームページの立ち上げや、メンバーの採用、業務フローの構築。また、セールス・提案やお客様のアテンドなど、バリューチェーンを網羅的に理解、実行することができたのです。

社内の仕事に対して全責任を負うことで、視座を高めることができましたし、大きな成長の機会となりました。今振り返ってみても、ビジネスパーソンとしての成長には「いかに早くマネジメントポジションを経験できるか」が重要だと思っています。

 目指すのは、変革の「特殊部隊」

最後に。今後の目標は、「組織変革の専門家・特殊部隊」として認知されるレベルまで、自分の手法を磨き上げることです。普通のコンサルタントでは対応できないような、会社の事業再生や組織再生に携わってきたいと思います。

日本企業では、変革を促されながらもなかなかスムーズに実行できないケースが散見されます。その理由は方法論、すなわち変革の進め方を正しく理解できていないという点にあるのではないでしょうか。変革のポイントは「一気にできるかどうか」です。そのためのロードマップをどう設計し、どのように現場を動かしていくのか。さまざまな事例を通して蓄積してきたノウハウを、今後もより多くのお客様に提供していきたいと考えています。 

最後までお読みいただきありがとうございました。
今後このnoteでは、私の体験に基づくキャリアの築き方や、具体的な組織開発のフレームワークなどをご紹介する予定です。お楽しみに!


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