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衛星データで地球をHackする 挑戦者求む

はじめに

Solafuneの上地(ウエチ)です。(*ソラフネとよみます)
このnoteではなぜ今、衛星データなのか、そして私たちがSolafuneを始めた理由と、どこを目指しているのかについて5分で読める分量でまとめたいと思います。

またこの度、株式会社Solafuneとして資金調達を実施し、大きな挑戦をするための資金を集めました。このnoteを通して将来のチームメンバーになる方、ご支援・ご協力をいただきたい皆さまに向けて、改めてSolafuneでは何をしていて、何をしていくのかをお伝えすることにしました。


地球を見ている衛星データ

衛星データとは人工衛星が取得する地球観測データのことです。つまり、宇宙から地球を見ているセンサーが取得するデータです。

「宇宙」「衛星」というワードが出てくると、とんでもなく壮大で夢のまた夢という雰囲気もありますがそんなことはありません!

もちろん技術的にもコスト的にも課題は山積みな領域ではありますが、多くの方が想像している以上に身近な領域です。
私たちSolafuneは地球を観測対象にするセンサーから得られるデータの解析技術とその活用を民主化していくということに取り組んでいます。


今話題の対話AIであるChatGPTにも聞いてみました。あながち間違ってはいないですね。


何ができるの?

衛星に搭載されているセンサーの種類も豊富にあり、Google Earthで見るようなカメラのような光学衛星や地形や地盤の変化が細かくわかるSAR衛星、他にも大気中のCO2の量や海面・地面の温度、海面の汚れ具合などあらゆるデータを取得することができます。
高解像度画像は解像度が25cm程度のものもあります

credit: 宙畑

衛星データの実際のユースケースとして有名な事例に、石油タンクをモニタリングしてタンクの屋根の浮き沈みによって生じる影の大きさから石油の残量を予測し、そこから原油価格の変動を予測し、先物取引で売買するという使い方があったり。

スーパーの駐車場に停まっている車の台数をカウントして、その店舗の売上とどのくらい連動しているのかをモニタリングし、株の売買に活用したり。

他にも、災害発生時に時系列に地盤や地表面の変化をモニタリングして被害状況を定量的に把握したり、地図やデジタル空間の作成・更新に活用したり、ハイパースペクトルセンサーを活用して波長の違いから農作物の育成状況をモニタリングすることで収穫時期の予測やそのデータを作物の先物取引に活用したりなど、結構いろんなところで活用されています。

一方で、政府や公共事業を手がける大企業(防衛・防災・地図作成)、海外のヘッジファンド以外での活用はあまり進んでいません

そこには、衛星データの扱いの難しさ、コスト、知見のなさ(まだインターネット上に情報量が少ない)など様々な課題があります。
そこに私たちSolafuneの登場です!


プロダクト

私たちのプロダクトとして有名なのは衛星データを中心に扱うデータ解析コンペ「Solafuneです。
なぜ、ファーストプロダクトがデータ分析コンペだったのか。

それは、世界中のエンジニアとわいわい新しいものを開発する方が楽しいじゃないですか!!!という感性的な面と、もう少し真面目なロジカルな面があります。


衛星データの活用に関して、論文やインターネット検索も含めてあまり知見が世界に溜まっていないために情報や技術へのアクセスのハードルが高いというのと、機械学習の技術との相性がいい分野(というかほぼ必須)であるにも関わらず、衛星データ領域の方と機械学習領域(kaggle界隈など)の技術者の皆さんと距離があるように感じたので、ここを接続したら面白そうだと思ったからです

実際にはやっぱり面白い!!となっています。私個人がもっと自由に衛星データとその解析技術を使いたかったというのも動機としてあります。

衛星データは衛星データで、購入コスト・ライセンス・データフォーマット・データ容量・データ収集手続きの煩雑さ・経済安全保障的な問題など、個人が自由にアクセスするにはハードルが高いが活用に興味がある技術者は多いという状況ではあるので、まずはその課題を解決して、比較的自由に(といってもまだ制限だらけですが)技術者が扱えるようにしたかったのでデータ分析コンペという形式にしました

おかげさまで、国内外で多くの技術者に衛星データを利用してもらえて、業界にも知見が少しずつたまっていっています。
今後はSolafuneではさらにコンペの数を増やして規模を大きくしていく方針です。


なぜ「今」なのか

なぜ今、衛星データの解析事業をするのか、衛星を取り巻く市場環境について説明します。

credit: statista

まず、人工衛星が小型化することで、衛星の製造コストが下がっています。大量生産されるような部品を活用することができれば自然とコストは下がります。

また、昨今、民間のロケット輸送企業が増えてきており、衛星の打ち上げコスト(一機当たりの価格はdown・頻度はup)も徐々に下がります、それによって、衛星の数が近年急激に増えています
(全て地球観測衛星というわけではありませんが!)

また、センサー類の種類・精度が向上し、価格も下がってきています。これはスマホやタブレットの普及によるセンサー類の市場構造の変化によって生じたメリットがそのまま地球観測衛星にも活かされているからです。
地球観測衛星が増えるとデータの供給量が増えます。

私たちはそれらの活用の課題を解き、世界中に私たちが作った技術を届けます
いつか、を待つのではなく自分たちの手でその技術を作りにいく、そういう企業文化を持っています。


なぜ「Solafune」がやるのか?

なぜ私たちがこの課題に取り組むのか。
それは私たちがこの宇宙を数式やプログラムによって「記述する」ことが実現できると信じているからです
そして、その取り組みが社会課題や企業課題の解決につながると確信を持っているからです

この世の中を数式で記述するというと、理論物理学のような世界に近いかもしれません。私を含め、Solafuneには数学科出身のメンバーが複数在籍しており、この世界で起こる事象を数式やプログラムで記述しようと言ったらすぐに「やろう!」となりました。


これまでの宇宙の「記述」の仕方は非常に演繹的な手法によって行われていました。先人の科学者たちが解き明かしてきたこの世の真理(と今はされていること)の上に矛盾がないように論理を積み上げていくような作業です。
それが、昨今のコンピューターの計算能力の向上や機械学習のような技術が出てきたことでより帰納的なアプローチが取れるようになりました

もう少し具体的に説明すると、実際にこの世界で起こった事象に関するデータを集めることができれば、それがどのような理屈で発生しているのかを説明する理論(モデル)を模索できるようになったのです。
Aという事象を説明する際、大量のデータを元にコンピューターに学習させることで、Aという事象はこのようなモデルで(概ね)説明可能ではないか、という仮説をコンピューターが立ててくれるようになるようなイメージです。

つまり、衛星データや地理空間データとAIと呼ばれるような機械学習の技術があれば、地球上で起こるあらゆる事象のモデルを探索することが可能になるはずです
私たちは世界を数式やプログラムで記述するという未来にオールインしています。(誰もがガリレオやニュートン、アインシュタインになれるかもしれません!)


やってきたこと

現在は、衛星データを活用した解析技術の開発と提供・研究開発(R&D)・データ解析コンペ「Solafune」の運営に取り組んでいます。

解析技術の開発と提供↓

R&D↓


衛星データ解析コンペ↓


もう少し詳しく書くと、地理空間(Geospatial)データは全般的に私たちの解析対象です。最もマクロなデータが衛星データであり、取得方法やコストを含めて活用難易度が高い衛星データにフォーカスしています。

Solafuneは衛星データの活用課題を解き、衛星データの解析技術によって活用を民主化することで、誰もが地球で何が起こっているのか、今後どういう変化がありそうなのか、などを好きに分析・解析できるような未来を創ります

私たちは「Hack The Planet.」を会社のミッションに掲げ、地球上(というか惑星)で起こるあらゆる事象をソフトウェアの解析対象にしていこうということを目標としています。

つまり、あらゆる惑星の隅々までソフトウェアで解析できるようになるまで私たちの挑戦は終わりません。(将来的にはどの惑星にも衛星は上がると思うので、Hack The Earth. ではなく Hack The Planet. です。)

まとめると、地球全体をソフトウェアで解析できるようになる世界(巷ではデジタルツインと表現されることも…)があるとして、衛星データが使われないという世界線はないと思っているので、その未来に一歩でも近づけようとしています。


これから

「Hack The Planet.」のミッションに沿った形で衛星データや地理空間データの解析技術とその活用を広げていきます。

仕込み中のプロダクト開発や地球解析汎用AIみたいなこともやりたいので、興味ある方は是非お声かけください。



テクノロジーで世の中にテコ入れすることで、経済的にも社会的にも大きく世の中を変えていけるチャンスがココにはあると思っています。

あまり知られていませんが、Solafuneのメンバーの半分は海外メンバーです。日本人のみのプロジェクト以外、基本的には英語でコミュニケーションをとっています。(ドキュメントも基本英語)

本気でグローバル、将来的にはマルチプラネタリー(Mulitplanetary、複数惑星で)で技術やサービス提供していくので、そういうの待ってましたという方がいれば一緒にひとつでも多くの事象を数式やプログラムで記述していきましょう。

エンジニア・ビジネス職どちらも絶賛採用強化中です。


また、衛星データや地理空間データの活用で何をしていいのか迷っている、高いコンサルフィーを払った結果何もできなかった、などこれまでの取り組みに納得できない企業や行政・政府の方がいましたら気軽にお問い合わせください。

Join us if you want to "Hack The Planet."





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