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会計学の基礎

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#簿記

企業分析をする上での最低限の簿記知識は?:最初の簿記一巡の取引までマスターしよう

「企業分析をする上で最低限の簿記の知識はどれぐらいか?」

これ、なかなか難しい問いです。

というのも簿記の知識、スキルはあればあるほどよいからです。

正直、私は簿記自体はそんなに得意ではないです。

仕組みは知っていますが、たとえば、簿記、会計士試験の連結の問題を出されてても時間内に解けないと思います(答えをみれば全部仕組みは分かりますが)。

試験問題で出される問題は、総合的な簿記力を問う

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管理会計、財務会計、監査は重なり合っている

管理会計、財務会計、監査は重なり合っている

学問も分化が進んでくると言いますか、蛸壺化する傾向にあります。

それは会計においても例外ではないです。

管理会計は企業内の会計、財務会計は、外部への報告のための会計、監査はそれを監査する手続きに関する領域。

そうやって分けて考えてしまいがちです。でも実際にはこのようにお互いの領域は重なり合っています。

たとえば、管理会計は、確かに企業内部の会計なので、財務会計と分けて考えがちです。

です

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市場の機能の重要性:エンフォースメントから考える

市場の機能の重要性:エンフォースメントから考える

これまた、IFRS17論文のこぼれ話、です。

保険契約を保有する事業体、つまり保険会社の財務状態、経営成績を統一的な基準で測定するIFRS17保険契約

これは現在適用が免除されてるIFRS9金融商品と同時に適用されることから、保険会社の貸借対照表(IFRSでは連結財政状態計算書ですが)、損益計算書がガラッと変わることになります。

つまり、B/Sの資産、負債側も時価を基本として評価されるという

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過去から現在、そして将来を考える:複式簿記と発生主義

過去から現在、そして将来を考える:複式簿記と発生主義

お陰様で無事こちらの講座終了しました。

終わったら振り返り!ということで書いています。

講座の直接的な内容、というよりは、過去の話を追ってみて、現在、今後の会計の在り方について、考えてみたいと思います。

歴史的な観点からみてみると色々と考えられますけど、複式簿記の基本的な機能の凄さは、チェック機能が卓越している、ということだと思います。

損益勘定の整理

ひょっとすると今はソフトウェア上で

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簿記、会計の歴史は、人、組織、国、社会の記録

簿記、会計の歴史は、人、組織、国、社会の記録

こちらの講座を行う、ということもあり、資料をおおよそ整理しましたので、講座の内容、というよりは、資料を整理してみて感じたことをお話ししようと思います。

改めて、まとめてみて思ったことは、

面白いですよ。簿記、会計の歴史は。

ということです。

面白いだけではなく重要だ、と思いました。

なぜ重要なのか?

それは簿記、会計の歴史は、人、組織、国、社会の記録でもあるからです。

時代の変遷とと

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取得原価はとっても大事な情報:簿記の基礎を学ぼう

取得原価はとっても大事な情報:簿記の基礎を学ぼう

1.取得原価は基本だけどその意味は?簿記を学ぶ上であまり意識していないこと。

それはやっぱり取得原価が基本にある、ということ。

取得原価、取得した原価、その時のものの価格ということ。

・車両運搬具(車)500万円を現金で購入した。

(借)車両 500万円 (貸)現金500万円

と仕訳しますよね?

買った時のものの価値というのが基準になっている。

取得した資産は、通常、減価償却すること

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