「一人株式会社」でブロックチェーン型の組織を作ろう
積み上げ型の組織は腐敗する
ここ最近のテーマが「コンプレックス」「イヤなやつ」とちょっとネガティブな内容が続いたので、改めて原因を考えてみると、社会や組織が人にネガティブな影響を与えていると感じます。変なコンプレックスで意固地になっている人も、自分の世界を大きく捉え直すと、案外ポジティブに自分を動かすモチベーションとしてコンプレックスを利用できる。組織でのポジションをキープしたいがために毒を振りまく人だって、組織から離れて自分一人になれば、仕事そのものに集中できるかもしれない。
これまでの日本の組織は、その組織に貢献した人がより大きな権限を得るという、過去を見た「積み上げ型」で成り立ってきました。だけど、日大やボクシング協会の例を引っ張るまでもなく、今、問題を起こしているのもみんな「積み上げ型」ですよね。
戦後何もないところから、インフラを中心とした生み出す環境下においては、「積み上げ型」で資本も信頼も権力も1つに集中させた方が効果的でした。でも、これからは今あるものに付加価値をつけていく時代です。どんどんいろんなチャレンジをして、失敗もしながら新しい価値があるものを見出して、変わっていかなくてはならない。実績や経験を糧にするのならともかく、それを振りかざして権限を得ようとすれば、むしろじゃまになると言っても過言ではないでしょう。
分散型組織を構成する「一人株式会社」
とはいえ、仕事は1人でできるものではなく、なんらかの組織を作らなくてはならない。そこで、断然おすすめなのが「一人株式会社」です。僕は少人数で会社をやっていますが、後ろに広く大きな組織を持っています。彼らはみんな専門スキルを持った外部のエキスパートで、それぞれが自分の会社を持っています。お互いが信頼と責任でつながっています。
一般的な会社は中央集権型の組織構造ですが、プロジェクト単位で物事を推進するのであれば、個々の裁量にゆだねる分散型の組織構造のほうが向いていると思います。実際に、僕がやっているプロジェクトも、僕自身の得意とする領域以外の仕事の意思決定は、相談しつつも基本的にはすべて外部のエキスパートに委ねます。お互いがお互いを補完しあう関係になっています。そして、プロジェクト単位で集まって、終了したら解散します。プロジェクトごとでお互いのスキルを補完しあっており、得意ではない領域は基本的には誰かに任せているので、仕事のストレスもありません。これが組織に属している社員だったら、得意ではない仕事もやらなくてはなりません。それでは前向きに仕事ができず、効率もあがりません。
フリーランスより「一人株式会社」をおすすめする理由
多くのフリーランスが経済的に厳しいのは、バリューではなく人的リソースとしてみられてしまうからです。そうなると社員の人件費と比較されてしまうので、大きな報酬を要求するのが難しいです。これが、分散型組織として、外部のエキスパートメンバーを集めて、何らかのバリューを提供する対等な「取引先」「パートナー」になれば、それに見合った報酬を要求することができます。
むろん、力のあるフリーランスはそうなっていると思いますが、組織としてバリューを提供できるようになれば、いっそう価値は上がると思うのです。だからこそ、一人株式会社はしっかりと価値のあるスキルを身に着け、常にキャッチアップしていく必要があります。これまでは会社が教育も担当していましたが、一度一定のスキルを身に着けたなら、キャッチアップのための情報は世の中に溢れています。そして、勉強した分はすべて自分の社会的価値や報酬につながります。その意味でも、長く会社に留まる必要はないでしょう。
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