「自分の強み」は他人が見つけてくれる
起業のきっかけ
僕が会社を辞めることを決めた時、自分で会社を作るつもりも、Webマーケティングの仕事をすることも考えていませんでした。
Webマーケティングという仕事は楽天というステージがあって、そういう環境があるからこそできる仕事だと思っていたのです。
そんな時、お世話になった取引先の方に「ご飯でも」とお誘いを受けて、会食の場で退職の挨拶をすることになりました。
僕は仕事柄、社外の方と取引することが多く、機会があれば、社内だけでなく社外の方ともよく会食していました。
その方は、そのうちの1人だったわけですが、そのときの会食の場で「楽天を辞めるなら、うちの仕事を手伝いませんか?」と言われ、何の気なしに引き受けたのが、起業するきっかけでした。
会社辞めてから初めて受けた仕事
そのとき受けた仕事は、とあるマーケティングツールの管理画面のリニューアル案件で、画面設計をマーケターの視点から見て改善するというものでした。
管理画面の設計なんて初めてでしたが、「あったらいいな」と思うまま、とりあえず見様見真似でやってみたら、それなりに出来てしまいました。
追って分析の話もいただき、すぐさま知り合いのアナリストに相談すると、あっさり引き受けてくれたので、そのままやることになりました。
その2つの仕事が、会社を辞めてからの初の仕事になりました。
そして徐々にWebマーケティングの分析の仕事が増え、ほぼ紹介のみでクライアントが増え、現在に至ります。
会社を辞めて初めて気づいた世の中のWebマーケティング事情
おそらくタイミングも良かったと思います。
近年、Webマーケティングのニーズは急速に高まっています。
デジタル化が進んでデータを取ることが容易になり、「とりあえずデータを取っておこう」という企業側も増え、さらにはツールも多数登場し、マーケティング活動がどんどん活性化してきてます。
ただ、データは取ったものの、そのデータをどのように使うのか、そもそも何を分析するのかなど、本来の目的のマーケティング施策に落とし込む方法が分からないという会社が多く見受けられました。
中にはデータアナリストを社内に確保したけど、マーケターからどう依頼すればいいのかわからず、そのデータアナリストの方の能力をうまく引き出せていないケースもありました。
自分の強みは何なのか
このような状況の中、私が目を付けたのが、マーケター視点の「マーケティング×データ分析」で、会社のポジショニングをその方向で切ってみようと思いました。
アカデミックにアナリスト視点だけで分析すると、分析内容のクオリティは高いのですが、現場で全然使えないということがよくあります。
マーケティング現場で実現可能なアクションを踏まえて分析していないためです。
僕は幸いにも楽天の現場でマーケティングの経験があったので、どんなアクションが実現可能なのか、だいたい理解しています。
そこで僕がやることは、企業側が実施したいマーケティングアクションに対して、それに一番見合ったデータ分析を組み立て、現場でも実行可能で且つ、精度の高い施策を提案することです。
お陰様でたくさんのお客さんから重宝してもらい、十分に仕事になることもわかってきました。
お金は「お客のニーズ」に「自分の強み」が掛け合わされると生まれる
こうした「マーケティング×データ分析」という僕独自の強みを獲得できたのは、ひとえに楽天にいたからだと思います。
楽天という世間一般よりデータ活用が進んでいる環境で仕事をしたことで、他より早く大量にデータを扱う経験や知見を得ることができたからです。
でも、不思議と会社を辞めた時はその価値にほとんど気づいていませんでした。
その価値に気づかせてくれたのは、会社を辞めて、他の会社の色々な仕事をさせてもらったからに他なりません。
世の中のお客さんのニーズと自分ができる強みを掛け合わせることが、ビジネスにつながるんだなと思いました。
よく自分のやりたいことだけをしたいからと起業する人がいます。
でも、そこにお客さんのニーズがなければ単なるボランティアになってしまいます。
僕は自由に働きながらもお金を得る、というスタンスなので、お客さんのニーズがあるところで、自分の能力を活かしながら、ストレスのない仕事をしていこうと思っています。
追伸
ちなみに、現在は、分析だけでなく、広告改善、サイト改善など、幅広くWebマーケティング支援事業を展開しています。
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