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盛る理由


世の中、「盛る人」が本当に多い。

自分を良く見せるために
認めてもらうために
自分の実力以上のことを言う、それを「盛る」と言う。

若い人から大人まで
プライベートから仕事まで
文章、写真、実績、そして犯罪になり得る、学歴や、
経歴まで、あらゆる人たちが盛っている。

盛る、と言う言葉は柔らかいが、「詐称」となると犯罪だ。
奇しくも今日「就活テスト」を身代わりで受けて稼いでいた大手社員が逮捕されたと言うニュースが流れてきた。
結構堂々と募集していたようで、捕まらないと思ってたんだろうな。
これは「詐称」

何が言いたいのかと言うと、
なぜ人は盛るのか?
を考えてみた。

ちょうど20才そこそこの生徒さんがマンツーマンでレッスンを受けていて、
その方はとても元気で明るくて、良い性格なのだけど間違った面接方法を教えられていて、盛ることもそのうちの一つになっていたようだった。

そこで「今時の若い人」がなぜ盛るのか、を聞いてみようと思って、レッスンをしながらその理由を探っていた。

わかったことは2つの理由だ。

一つ目は、自分に自信がないから。

当たり前といえば当たり前だけど、本当に自分に自信がある人、嘘が嫌いな人、自分を自分で認めている人は、自分を盛らない。
正直に話す。たとえ面接でも、だ。

だから「盛る人」は自分に自信がないのだ。
だから自分がなりたい自分に盛ったり、自分が評価される人(この評価のポイントがそもそも間違っていることが大問題だけど)
自信がない人が、かなりの数に上っているらしい。
これは多分教育に問題がありそう。
大人全体が大事なことを理解しておらず、大事なことを教えてない気がする。

二つ目は、「自分の素のままで人と接して、拒絶されるのが怖いから」
これは、「失敗を悪とする文化」の影響が大きい。
小さい頃から、失敗しないように、しないように育てられ、実際に失敗した事がない人が多い。
だからこそ失敗が怖い。
ましてや自分のそのままで拒絶されたら、立ち直れないくらいショックだから、自分を盛ったり、演じたり、別の自分で人と接するのだろう。

これはとても根が深く、もしかするとずっと幼い頃から自分のありのままを受け入れてもらったことがない人が多いのかもしれない。

でもこれを続けていれば、やがて疲れ果てるだろう。
面接でも面接官に見抜く力があれば、(大抵はある)見抜かれ、うまくいかないだろう。

大人に問題があると言うことは、高校生の話題の際などに度々書いてきた。
大人も悩んでいるのかもしれない。
大人も自信がないのかもしれない。

その影響をモロに受けているのが、今の若い人たちなのだと思うと、
何かできることはないのだろうかと思うが、私にできることは目の前の生徒さん達をしっかり自信を持って面接にいけるようにすること、note記事で問題提起をすることくらいだ。

若い人が幸せで、元気いっぱいの国は絶対に発展するから。
若い人に関わる仕事は、何らかの形で続けていこうと思っている。

1人が変われば周囲が変わる。
周囲が変わればコミュニティが変わる。
コミュニティが変われば、社会が変わる。
小波のように、波及していくことを願っている。

自分は自分でいいんだよ。
自分は世界で1人しかいないのだから。

生き方に良いも悪いも、ないんだよ。
だから我慢せず、どうしても合わせられないことは、無理せず、自分の居心地の良い場所と人がいるところで、生きていこうよ。
大丈夫、それでもちゃんと生きていけるから。


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