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ターニングポイント



人生には誰にでも、何度かのターニングポイントがある。

高校1年の夏休み前に、担任の先生が言った「留学に興味があるものは、話を聞きにこい」
と言う一言に引っ張られるように、後をついていき、その日のうちに両親に相談したこと。
即座に、父は「おお、いいぞ行ってこい」と言ったこと。
翌年には、10ヶ月間のアメリカ公立高校留学を実現したこと。


就職試験を受け、ファッションの業界とエアライン業界から内定をもらったときに、エアライン業界を選んだのも、ターニングポイント。

ファッション業界を選んでいたら、今頃はパリ在住かもしれない。

結婚したのも、
息子をなくしたのも、
また新たに仕事を始めたのも、
その後解雇されたのも、
自分でスクールを開いたことも、

何度も何度もターニングポイントがあって、今の自分がある。


私の場合は、20代の頃に
「平凡な人生よりも、波瀾万丈の人生がいい」と、なぜか知らないけど、そして
誰に言ったのかも覚えていないけど、言ってしまったことを、神様に聞かれていたのかと思うほど、波瀾万丈、アップダウンの激しい人生になった。

20代で年収700万をもらったこともあれば、スーパーのレジでお金が足りず、品物を返したこともあるくらいに、アップダウンがあった。

そして、また今ターニングポイントを迎えようとしている。
その予感はあった。
コロナの時期ではなく、その1年前の2019年だ。
詳しくは、もう少ししてから書きたいと思うが、場所はバリ島。

バリ島は神々が住む島、と言われていることは知っていた。
娘と2人で初めて訪れたその場所は、まさにリゾート感満載のホテル。
ビーチまで1分。
そこではバリ空港に着陸する飛行機が見えた。

まるで別世界にきた感覚で、数日を過ごしていた。
多分神がいたのだろう。

滞在中に無性に「全てを捨てたい」気持ちになっていた。
自分でも全く理由はわからない。
ただただ同行していた娘に、毎日そのことを告げていた。
あれは決して自分で言っていたのではないような気がする。
誰かに言わされていた、または自分の心の声だったのかもしれない。

でも、当時の私は理由がわからないことに従うほど素直ではなかった。
そのために、現状維持を選ぶことになる。

そしてコロナ発生。
全てが一変した。

色々と抵抗をしてみたものの、やがてその流れに従うしかないのだ、と分かるようになる。
そして、しばしば思い出したのは、バリ島で自分の口から出ていた言葉たち。

全てを捨て、全てを変えたいと思っていたあの感覚だ。
あれから3年。

そのタイミングが今来ていると感じている。

結局人は、自分で自分の人生を選んでいるつもりで、実はそうではないのではないか。

本当はミュージシャン、ドラマーとして生きようとしていたのに、デビュー寸前で自分には合わない、と思って10年以上続けたドラムを辞めたのも、全く違う道に進んだのも、「これは私が望んだことではない」とどこかで思っていた。
自分の思った通りになったことなんて、数少ない。

それでもその瞬間瞬間は幸せだーと思っていたし、今でも日々の小さなことにも幸せを感じられるようになっている。

「人生は死ぬまでの暇つぶし」

と言う言葉が、嫌いだった。
何だか主体的に生きてない気がしていたからだ。

でも、今は肯定している自分がいる。

同じ暇つぶしなら、思いっきり楽しんで暇を潰してやろうと思っている。
このターニングポイントは、そのきっかけの一つだ。
楽しい暇つぶしがまたスタートしようとしている。
今までよりも、経験豊富な状態でのターニングポイントは、今まで以上に楽しめることは間違いない。
最高にワクワクしている、このターニングポイントだ。


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