5泊6日車での九州旅 6日目・最終日 雨の長崎でペンギンから学ぶ
長崎は、今日も雨だった・・・
この旅で初めての雨。
朝8時ごろに起き、朝の大浴場へ。
日曜日だったからか、まあまあ多い。
天空の露天風呂にも、ポツポツと雨が落ちてくる。
晴れた日の夕日のこの露天風呂からの景色は、圧巻だ。
以前訪れたのは、2年くらい前だったか。
コロナの最中だったため、人が少なくて、露天風呂をしばらくの間独り占めしていたら、泣けてきた思い出が蘇ってきた。
コロナでのショックを癒すために出た旅だったからなのか。
景色が素晴らしかったからなのか。
あの時の旅の感動と記憶は、今でも忘れない。
今回の旅は、新しい感動が上書きされた。
家族と感動を共有できたから。
朝ごはんも食べずに、雨の今日にぴったりの計画を実行するためにチェックアウトした。
忘れ物がないように、全てチェックしたつもりだったのだが・・・
今日のメイン観光地
向かった先は、「長崎ペンギン水族館」
家族が大のペンギン好きで、どうしても行きたいと言うことで、計画をしていた。
ちょうど、雨が降っていたので来館者が多いのではないか、と思っていたが、駐車場はまあまあの空き具合だった。
駐車場から雨の中少し歩いて、水族館に到着する。
入ると目の前には、大きな水槽に多くの魚が泳ぐ水槽があるが、メインはあくまでもペンギンだ。
ここではペンギンが9種類も見ることができる、日本でも有数のペンギン水族館らしい。
ペンギン好きな家族は、「可愛い」を連発して、スクショを連写していたが、私はペンギンの様子をじっと観察していた。
ペンギンに教えられたこと
そこで気づいたことがある。
ペンギンをはじめ、人間以外の動物は自分の好きなように生きている。
飼育員さんが餌を配り始めると、その後ろをついていき、餌をくれーというアピールを始めるペンギンもいれば、餌タイムが終わると、つがいは二人並んで同じ方向を見て、半分眠りながら、ぼーっとしているペンギンもいる。
水槽に入って、狂ったように泳ぎまくるペンギンもいる。
そして自分たちのスペースに入ってくるやつがいれば、全力で戦うペンギンもいた。
こうして自分の好きなように生きている姿を、周囲を気にしながら生きている人間たちはお金を払って見にいっているのだ。もちろん私も。
自由気ままに生きている姿は、無邪気でいいなーと、人間は半ば憧れている気持ちが、きっとどこかにあるはずだ。
そして、なかなか水に飛び込むことができない赤ちゃんペンギンが、いつ水に飛び込むかと、今か今かと待って見ている。
これが人間の赤ちゃんだったら、こんなに辛抱強く待っていられるだろうか?
発達が遅れているんじゃないか、ってすぐに過剰に心配するんじゃないだろうか。
同じ動物なのに人間には過度の期待をし、周囲を気にして、周囲に合わせて生きる人間って、なんだかバカみたいだなー、とペンギンに気付かされた。
同じ種類のペンギンでもそれぞれに性格があり、違う種類のペンギンとでも同じ場所で共同生活をしていて、人間とそんなに変わらない。
好きなように生きていいじゃん。
周囲を気にするより、自分の気持ちに素直になろうよ。
そんなメッセージを、ペンギンからもらったような気がした。
お昼に近づくと、ファミリーがどんどん増えてきて、お腹も空いていた私たちは90分のペンギンツアーを終え、食事先を探した。
ハプニング発覚
Googleで評価の高い中華料理屋を探し、ナビのいうとおりに向かったが、雨の中の大行列で、且つ駐車場も少ないため、早々に諦め、高速道路のサービスエリアで食べようということになった。雨足はひどくなっていた。
どうしてもお腹が空いたので、そういえば昨日買ったカステラがあることを思い出し、文明堂総本店のカステラを開けて食べようとした瞬間、「ハッと」した。
一昨日熊本のうどんの名店「武蔵茶屋」で購入した、澱粉含有量ゼロの「かまぼこ」を、冷蔵庫に入れたままだった・・・
一本350円もした、私の大好きなうどんに入っている、大事な戦利品。
その高級かまぼこを置いて帰るわけにはいかない。
まだ、高速道路にも乗ってなかったので、ホテルに電話をして引き返すことにした。
家族に取りに行ってもらい、無事かまぼこを取り戻し、高速道路に乗った。
本当によかった。
これも、「ついてる」証拠だ。
行きにも立ち寄った大村湾サービスエリアは、現在上り線が改装中で、仮店舗で売店だけ開いていたが、何も買わなかった。
今日のご飯
結局、一度も行ったことがない、「川登サービスエリア」で、「ロイヤル」でご飯を食べることにした。
ロイヤルホストとロイヤルの違いってなに?
と家族が、興味を持った。
ネットで調べたところによれば、空港やサービスエリアなどは、限定メニューでご当地グルメなどを出しているらしいが、ロイヤルホストはいわゆるファミリーレストラン。あらゆるメニューがある。
私は、限定メニューの中からちゃんぽんと唐揚げのセット、家族は長崎名物「トルコライス」を注文。
しっかり、朝昼兼用のご飯を食べた。
ここのお土産屋さんは決して広くはないのだが、とにかく大混雑。
人が多く、みんなお土産品を多く抱えてレジに並ぶ。
特に、カステラは、ほぼ全ての長崎の店舗が揃うほどの品揃えだった。
福砂屋
文明堂総本店
和泉屋
長崎カステラ
異人堂
など、おそらく長崎のカステラ店の全てが網羅されているので、人気なようだった。
私たちはすでに文明堂総本店のカステラを買っていたが、さらに異人堂のチョコレートカステラも買ってみた。
食べ比べてみて、また感想を書いてみたい。
程なくして、福岡県に入り須恵パーキングエリアに立ち寄った。
少し眠くなっていたので、セブイレブンでカフェラテを購入し、カステラと一緒に車の中で食べたが、カフェラテとカステラの組み合わせが最高だった。
ちなみに、文明堂総本店のカステラは甘さが抑えめで、生地はきめが細かく、しっとりとしている。
私は今のところ、このカステラが好きなのだが、好みによって分かれるのかもしれない、と思っている。
旅の振り返り
雨は上がり始め、予定より早く自宅へ戻ることができた。
自宅前で荷物を下ろし、私はガソリンスタンドで満タンにしてレンタカーを返却した。
レンタカー返却後、夕食とする予定の惣菜を購入し、旅の記憶を辿ってみた。
やはり、私たちはこのタイミングで旅に出ることが大事だったような気がしている。
なぜなら、家族と私はそれぞれに転機を迎えているから。
だからこそ、この休暇を共に取ることができたのだ。
だからこそこのタイミングで旅に出ることで、これからの新生活に、何か新しいものが加わる気がした。
旅の感動が記憶に残り、素晴らしい場所が日本各地にあることを知り、ホームに戻ったことで、「ああ、自宅は実家で、九州の各県は私にとって、親戚みたいなものだな」と考えたら、腑に落ちた。
九州だからこそ、味が近いのか、食べ物はそれぞれに美味しく感じられる。
どこに行っても、人の温かさに感動もする。
久しぶりに親戚に再会したような気がした、6日間の旅だった。
大分、宮崎、鹿児島、熊本、長崎、そして高速道路では佐賀も通過し、サービスエリアにも立ち寄っている。
つまり今回、沖縄を除く、全ての九州の県を回ったことになる。
そして、福岡県民の私にとって、九州の各県は「親戚」なんだな、と。
少しづつ似ている部分と、違う部分を持つ県が、一つの九州半島に集まっているのか、一つの九州半島にあるから、似ているのかはわからないが、確実に言えることがある。
「九州、サイコー」
きっとこれからも何度かそれぞれの県を訪ねるだろう。
その度に、私の旅の思い出が増え、魅力が上書きされていく。
「旅、サイコー」
家族と一緒に行けた、5泊6日はスマホの写真のアルバムとともに、私の心に永遠に残り続けるだろう。
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