就活ポートフォリオ#01つくる前に読んで欲しい7つのコツ
デザイン・芸術系学生の就活に欠かせない「ポートフォリオ」。学びへの自信の有無や、受験する職種に関わらず、作ります。なぜポートフォリオが必要なのか、を解説します。就活生の役に立ちますように。就職塾向日葵は就活生のミカタです。
1.芸術系の学生に持つ市場のイメージ
ホームページ、パワーポインでのプレゼンテーション、SNS、通信販売、動画でのプロモーション等、インターネットでのPRが重要性を増す中、芸術・美術・デザインを学んだ学生のニーズは、広告やデザインの専門の会社以外でも高まっています。でも、残念ながら、職場のニーズはあるけれど、採用市場での評価は今一つ、というのが個人的な印象です。企業は、芸術的なスキルは魅力だけど、組織活動が出来るかな~と疑っています。
2.就活ポートフォリオの必要性
学びの魅力を伝えて誤解を払拭するために、ポートフォリオを作ろう!というと、「私は、デザイナーを目指さないから」という学生が多くいます。
デザイナーを目指さない、ということが、ポートフォリオはつくる必要はない、ということではありません。デザイナーを目指さなくても、ポートフォリオはつくりましょう。
デザイン業界を受けないから?
事務職や営業職を目指すから?
ならば、なおのこと。そういう業界では「いったい君の大学って、どんな勉強している学校なの」と聞かれたりします。
あなたの通っている大学や、学びの事を全く知らない人に、一から口で説明するのは、容易ではありません。美術、アート、と聞くだけで、「芸術はバクハツだ!」と言う奇抜な芸術家と勘違いしている人は世の中にたくさんいるのです。
課題を〆切に間に合わせるために、こつこつ徹夜で頑張って作ってきたのに、ただ、遊んできたように見られたり、飽きっぽいように見られたりするのは、しゃくですよね。
つまり、ポートフォリオは、大学で芸術やデザインを学んだ皆さんの「頑張り証明書」になるのです。
3.就活ポートフォリオと履歴書
学びの証明なら、履歴書で十分じゃない?と思うかもしれません。就活ポートフォリオと履歴書は別物で、補完関係にあります。
履歴書では、あなたが、どれだけ社会人として成長してきたと認識しているか、という自己理解が見えます。
就活ポートフォリオでは、あなたの技量と学生生活で頑張ったことが見えます。履歴書では、あなたが、どれだけ社会人として成長してきたと認識しているか、という自己理解が見えます。
就活ポートフォリオと履歴書の二つで、自分の可能性と人間性を見せます。芸術系の学生には、就活ポートフォリオと履歴書の両方が必須なのです。
4.芸術系の学生を評価する視点
じゃあ、ポートフォリオを作ってみるか!となった時、気になるのは、芸術系の学生はどんなところが評価されるのか、ということでしょう。残念ながら、これは企業によって評価が大きく変わります。
スーツを着て行ったら、「真面目だね~うちはラフだけど大丈夫?」と言われたり、私服を着て行ったら、「もう少し真面目にできない?年上の人と初めて会うのにその格好はないんじゃいう?」と言われたり。
自分らしさの個性と、敬意を示す礼節のバランスを見極めた自己表現が難しいです。芸術系は「面接は私服で」という企業も多いので、その会社の社風を捉えるために、公開されている社員の服装や社内の写真は、拡大してチェック!見逃さないようにしましょう。
話をポートフォリオに戻すと、
会社によってポートフォリオの編集も見せ方も変わる
と言うことです。
5.就活ポートフォリオとプロのポートフォリオの違い
ここまで、私があえて「就活ポートフォリオ」と書いているのは、「プロのポートフォリオ」とは違うからです。
学生の就活ポートフォリオは、習作を通して身についたことを見せます。
プロのポートフォリオは、売れた作品を見せます。
はっきり言って、プロのポートフォリオは、就活ポートフォリオを作る際には参考にはなりません。逆に、プロのポートフォリオを見て、「これがポートフォリオ?!全然ムリ、私、才能ない」と卑下する必要もないのです。
完成作品といえども所詮、学生の習作。就活ポートフォリオを見せた時に、「うおー!君すごいね!天才だね!」と言われることは、まず、ないです。
OBが入社している会社だと、「まだこの課題やっているんだ~」なんて皮肉を言われることも。いずれにしても自己肯定感を満たしてくれるリアクションを期待するのはやめましょう。
そうはいいつつも、企業が見たいのは制作の過程。なぜなら“アイディア降臨”では、次が期待できないから。作品が完成するまでの、調査やアイディアスケッチ、情報収集等のステップをマーケティング的に見せることで、社会で通用する仕事ができる印象を与えます。
6.就活ポートフォリオを作ってみたらわかること
実は、就活ポートフォリオづくりは、自分の作品をいかに見せるか、というとってもクリエイティブな創作です。
ページのレイアウトや表紙を改善して、ちょこちょこ直して、何通りものポートフォリオをつくって今日はどれを持っていこうかなぁと洋服みたいに選び始める子…
ポートフォリオを作る過程が、つまらない、苦痛でたまらない、嫌だ、めんどうくさいと思っていたけれど、あんな作品、こんな作品あったなあと思い出アルバムのように楽しみ始める子…
絶対デザイナーになりたいと思っていたのに、ポートフォリオを見せる瞬間を演出するアイディアがないことに気づく子…
そう、就活ポートフォリオづくりは、デザイナーとしての適性検査のようなものなのです。就活ポートフォリオを作りながら、ポップづくりの課題が楽しかっったなあ、とか、私工芸専攻だけどHTMLも習ったんだっけ、と自分ができることがあることに気づくでしょう。
まずは、就活ポートフォリオを作ってみてから、デザイナーを目指すかどうか、決めてもよいのではないですか。
7.就活ポートフォリオをつくる理由7つ
デザイナーを目指す、目指さないにかかわらず、就活ポートフォリオをつくるべき理由をまとめます。
主に就職活動において第三者に
1.学んだことを第三者に理解してもらうため
2.芸術系の学びへの誤解を解くため
3.専攻以外にもできることがあることを伝えるため
4.パソコンに強くデジタル派としてのスキルを見出してもらうため
意外な効能として自分自身の
5.締切に追われた頑張り証明書として
6.駄作も自信作も、習ったことの棚卸として
7.ポートフォリオづくりが楽しくなるかどうか、セルフチェック
つくる理由、というより、つくる効能ですね。
ポートフォリオを作ったけど就活で使わなかった、という先輩もいるかもしれません。でも、それを理由に作らないのはただの面倒くさがりかも。あなたの数年間の時間とお金をどう費やしたか、見せることは、決して無駄ではありません。ポートフォリオを作ったけどって意味がなかった、ということは決してない、と声を大にして言いたいです。
就職塾向日葵は、就活生のミカタ です。
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