エリートはみんな同じ顔をしている
ぼくの友人には、官僚やコンサルタントが多い。
まあぼく自身、エリート街道をひた走り、官僚養成機関である大学を出て、富裕層に囲まれてしまっているのだから当たり前だ。
(とても悲しいことにね。)
彼らの思考は、驚くほど似ている。
未だにみんな30歳ぐらいでMBA留学に行く。
そして、日本に帰ってきて、さらに年収の高い企業に転職する。
端的に言って最悪だ。
本物のイノベーターはさておき、富裕層・社会的トップ層は似る。
そして、彼らは保守的な価値観に従ってトップに登り詰めたため、
今なおみんな保守的だ。
人は、「勝ちが込んでいる」賭けからは降りられない。
彼らは、自分たちが勝っているゲームのルールを「普遍的」にするために、
今日もなお無駄な努力を続けている。
消費や、生活スタイルも同様だ。
貧し方は多様だが、富み方は一様である。
エリートはどんな国に行っても、
英語で同じようなことを話し、
iPhoeを持って、ロレックスの時計をして、エルメスのバッグを持つ。
オシャレなカフェで昼食を食べ、
夜はワインを飲み比べ、
休暇は地中海にでも浮かんでるよく分からない島で家族と過ごす。
だから、高級品は国境を越える。
カルティエが、
どこの国に行っても、カルティエ的世界観を保てるのは、
エリートと価値観を共有しているからである。
社会のトップ層たる人々が、
ブランドを支持することで、
そのブランドは輝きを放つ。
それに対して、貧困層向けのビジネスはローカライズが必要である。
低価格のスーパーが、
多国籍展開しようと思えば、それぞれの土地にあった形態や品揃えが求められる。
日本でアメリカ式のカルフールが流行らなかったのも同じだ。
たろー(https://twitter.com/taroyama333)がよく言うことだけど、
金に対して、人がすることは、
・稼ぐ
・調達する
・増やす
・使う
ぐらいしかないが、
この中で、多様なのは稼ぎ方ぐらいだ。
調達の仕方も、増やし方も、使い方もパターンがたかが知れている。
ミレニアム世代はモノを買わないと言われる。
確かに、彼らがお金を持っても、家や車や時計にお金をかけるわけではないかもしれない。
でも結局、それはそれで、彼らなりに似ているだけだ。
ミレニアム世代のイケてる若者は、
若いうちから起業する、
固定費のかからない生活をする、
質の高い情報の取得のためには出費をいとわない、
といった価値観を共有するだろう。
自分のプロダクトがクールだと思われたければ、時代のエリートに刺さるものを作ることだ。
彼らに、彼らがイケてる若者であることをサラッとアピールする術を与え、
さらなる優越感を抱かせあげることができればいいのだ。
時代のエリートたちに、自分たちは選ばれた天才だと思わせてあげられれば勝ちである。
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