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「コーチング」ではなく「なんちゃってカウンセリング」に陥っているかもしれない

カスタマーサービス職の人って優しくていい人が多いですよね。

職業柄、自分より知識や経験も豊富、給与も年齢差もある。

正社員や契約社員、派遣社員など多様な雇用形態の方と一緒に働いたり、マネジメントする機会を経験するからこそ「人」をとても大事にするのはCSの大好きなところです。

ただし、メンバーとの関係構築がプライベートの事柄も引っくるめた「悩み事の相談」に偏っている場合は赤信号です。

僕は初めてコーチングを受けた時に、自分が今までやっていたのはコーチングではなく「なんちゃってカウンセリング」だったことに気づいたので、今回はその学びをシェアします。

頭を悩ませた新人時代の経験

初めてスーパーバイザーとして自分のチームを持った時、メンバーの個性が強すぎるあまり、とても頭を悩ませた経験があります。

・パフォーマンスは高いが勤怠が悪い古参メンバー
・他のメンバーの噂話や悪口を言って事業所の雰囲気を悪くする
・何かとプライベートの相談を社内外関わらずしてくる

まずは彼らに気に入られて、信頼関係を構築しようと思い親身に1on1をしたり、ランチや飲み会に行ったりしていました。

短期的には当初目についていた課題も改善され、一見、仲良しの雰囲気がいいチームができた気になっていました。

しかしながら、今思うとチームとして高いバリューを発揮できていたかというとそうではありませんでした。

当たり前のことを当たり前にできるようになっていただけ。

ところが、上記を成功体験と勘違いし、何となくいろんなメンバーから好かれたり、相談を受ける機会も増えていたので、あたかも自分がいいメンバーマネジメントをしているかのような気分になっていたのです。

「ティーチングとコーチング」「コーチングとカウンセリング」の違い

僕はプロコーチではないので、あくまで個人的な解釈として理解してほしいのですが、まとめると以下です。

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コーチングの体系的な話はmentoのキムラノリヒトさんやたんたんたんげさんのnoteがとってもわかりやすいのでぜひそちらを読んでください。

(パーソナルコーチングサービス「mento」オススメです)

コーチングとは、コーチとの対話を通じてじぶんの潜在意識に向き合うことで、自らの思考や感情に自覚的になり、他のだれでもない自分自身が理想とするあり方を目指して変化を続けられる人になるためのプロセス。
①ティーチングとコーチングの関係

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ティーチングは教える手段として、対象者が知識やルールを理解できたかどうかにフォーカスして用います。

コーチングは魚のとり方を教えるのではなく「編み出させる」スキルです。

ティーチングが 「知っていることしか教えられない」ということと、「人は教えたとおりに行動するとは限らない」という2つの限界があることに対して、コーチングは決してコーチする側が問題解決の方法を知らなくてもいいのです。

つまり、バスケットボールのコーチが選手よりプレーの面で優れている必要がないのと同様に、自分ができないことを教えるための手法として用いるのが正しいです。この時の目的は「自分よりも能力が高い人を育てていくこと」です。

初めてリーダーや別の部署のマネージャーになった時に、メンバー以上に専門知識を付けなきゃと頑張った経験ありませんか?

もちろん、メンバーのキャリアを考える上では一定管掌領域の業務知識や経験は必要ですが、勝る必要はないです。

②カウンセリングとコーチングの関係

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カウンセリングとは、マイナスに陥った「心」とか「内面」の話を聞いてあげて「ゼロ」に戻してあげる手段です。

コーチングのフォーカスポイントが「行動や結果」であることに対して、カウンセリングのフォーカスは「心や内面」です。

コーチングは健康なプラスの人をよりプラスにする手段であり、カウンセリングで気持ちの解決はできるかもしれませんが、事業に貢献できるような成長はしません。

僕自身の経験や、これまで一緒に働いてきた同僚を見てきた個人的な印象を踏まえると、カスタマーサービス職の人はメンバーマネジメントに長けていますが、一方でそれはメンバーの成長を促すコーチングではなく、なんちゃってカウンセリングによる、ただのお悩み相談であり、相談に乗って気持ちよくなっているだけというケースが往々にして発生していると感じます。

コト(事業)とヒト(組織)、長期(経営)と短期(現場)のバランスを取るために上手に活用しよう

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マネジメントの役割は「メンバーマネジメント」だけではありません。

時にはマイナスに陥った心をゼロに戻してあげる作業は必要ですが、そこで安心するのではなく、コーチングの手法を用いて、コトを進めるために個人の成長を促す手助けにこそ時間と労力を注ぐべきです。

最後にもう一つ注意したいのは、あなたがマネジメント職の場合「心や内面」に必要以上に向き合い続けないことです。

アドラー心理学的には【課題の分離】と言いますが、要するに、勤怠が悪いのも、人の噂や悪口を言いふらすのも全て本人の課題であって、あなたの課題ではないということです。

本人が課題を自ら解決するための背中は押すけれど、一緒になって悩み続けると相互依存の関係になるリスクもあり、自分の心もすり減るので、上司に相談して助言を得るなり、場合によっては産業医面談など第三者機関の制度も使いましょう。

まとめ

CSマネジメント経験者の素敵な共通点として「コトにもヒトにも向き合おうと努力する人が多い」ように思います。

裏を返せば、カスタマーサービス職の人はメンバーマネジメントスキルに長けているため、顧客やメンバー起点のマインドを中長期的な事業や経営の視点にしっかりと接続させていくことができれば、CS出身で活躍するマネージャーが今後ももっと増えると思います。

【「ティーチングとコーチング」「コーチングとカウンセリング」の違い】
・コーチングは「行動や結果」にフォーカスし「編み出させる」スキル
・カウンセリングはマイナスに陥った「心」とか「内面」の話を聞いてあげて「ゼロ」に戻してあげるスキル
・課題を分離し、コトを進めるために時間と労力を注ごう

5/26 追記

たくさんの方々にお読みいただきありがとうございます!

「カウンセリング」という手段について誤解があってはいけないと思い、少し補足します。

以下は「マネジメントアプローチの4象限」です。

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理想は"やる気もスキルも高い状態"を維持し続けられるようにありたいところです。

しかしながら、人間は様々な不可抗力で簡単にやる気の針が右に行ったり左に行ったりする生き物です。

僕の感覚ではだいたい3ヶ月に一度は左側に触れる人が多い印象。

そのため、特に"やる気が高い状態"から"低い状態"に急に移り変わってしまった場合には、背景にある「悩み事やブロッカー」を突き止める手段として、カウンセリングは有効です。

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これらのマネジメントアプローチを上手く使い分けることで、メンバーの人材開発につなげましょう。

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