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スモールビジネス・マーケティング【読書メモ】

2004年の本なのでだいぶ古い。当時はSNSも流行ってなかったし、ましてやスマートフォンもなかった時代。

でも、この本に書かれている小規模小売店がすべきマーケティング戦略は今の時代でも通じる。もしかしたら今の時代のほうが効果的かもしれない。

中小企業のデジタルマーケティング支援のアイデア作りにとても参考になった。また今、管理している自組織の戦略やキャリア戦略にも参考になりそうでした。

他の本(下記)もあるようなので、今度それも読んでみようと思います。


21世紀の消費は「多様化」と「異質化」

大量生産、大量消費のだった経済成長時代の20世紀から21世紀は成熟経済時代に突入している。

今までの均一的な消費者ニーズがなくなり多様化することで大量生産、大量消費では無駄が発生してきてしまっている。小さなマーケットが多くできる状態になっている。

小さなマーケットは小規模店にとっては有利に働いている。これからはこの小さなマーケットに対してマーケティング活動をしていくことが重要になっている。(下図、Amazonより引用)

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本書では小さなマーケットの部分をマーケットの真空地帯と呼んでいた。

マーケットの真空地帯とは
・個性化市場
・高級化市場
・多品種少量市場
・短サイクル市場

ニーズが多様化したことでマス商品では満たされないニーズや大量消費には距離を置く消費者層を生み出します。小さいけれども確実な需要が多くなっていく。

これまで拡大してきた大規模小売業は売上規模を追求する必要があるため、量を確保できない小さなマーケットには対応できない。この小さなマーケットに対応していくことが小規模小売店が生き残っていく道となる。

個性が消費者の満足に直結する

市場が成熟化したことで消費者のニーズが多様化し個性的なお店が選択されるようになった。平均的な店、無難な店は消費者に選択されにくくなった。

本書の調査結果でも、個性的なお店のほうが満足度が高いことが証明されている。

個性が強くなる=敬遠する人も多くなる。

つまり量を稼ぐことができない。大規模小売店は量を稼ぐ必要があるため必然的に個性化することができない。

A:こだわりのケーキを販売
B:こだわりのケーキ、お菓子、パン、飲料水を販売

上記のAとBどちらが魅力的かを調査した結果は

61.5% : Aが魅力的
22.5% : Bが魅力的
16.0% : どちらも同じ

どちらも「こだわりのケーキ」を販売しているにも関わらず、Aのほうが魅力的と答える人が多い。これはこだわりが希釈化されてしまったためBを選択する人が減っている。

つまりこれからは、多品種ではなく、コア商品に注力することで消費者にとって選ばれやすいお店になることができる。個性を出すことがとても大事になる。

コア商品のメリット

個性を出すためには独自性と強みに集中して徹底的に強化したコア商品を作ることが大切になります。コア商品には下記効果(メリット)がある。

①他社との差別化が明確になり個性を発信してくれる。
②コア商品以外の関連商品も次いでに購入してもらいやすくなる
③ほかの商品もコア商品にけん引されて品質があがりやすい
④ハロー効果が発揮されやすい
⑤代替がきかなくなるため顧客維持に貢献してくれる
⑥独自性の高い商品は価格を気にしない。価格感度を低下させる。
⑦セールスポイントが明確なのでクチコミをしやすいため拡散しやすい

上記の様々な効果が期待できるので、コア商品の開発は必須条件になる。

まとめ

今回のnoteに記載した内容以外にも本書には小規模小売店がすべきマーケティング戦略について紹介してくれています。

大企業のリストラが多くなってきたようにこれからの世の中は量や規模を強みにして市場を勝ち残っていくことが難しくなってきている。中~小規模の企業が多く活躍していく多様化市場になっていく。

その市場変化に対応するためのヒントがこの本には書かれていると思いました。お客様のデジタルマーケティングにも活かそうと思います。

とりあえず最初のほうだけまとめてみました。ここで気づけたことは別のnoteでまとめていこうと思います。

色々と気づきの多い本でした。
これ以上の内容を知りたい方はぜひ本書を読んでみてください。




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