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足さない。引く。
最近はCMを作る際に、必ずしも既存のテレビ局向けに30秒や15秒と言った尺で作らないケースが多くなってきたので、今から書こうとする問題は案外、解決されているのかもしれない。
コマーシャルのための映像、企業が消費者とのコミュニケーションの為に作る映像は、短ければ6秒だったり、長ければ2分、3分、もっと長いものだってある。
何かを創造しようと思って行き詰まるのはよくあること。困った時に
#足してもだめなら引いてみよう
とは昔から言われて来た文句で、経験がないほどいろいろな要素を加えてします。カラフルであればあるほどいいと思ってしまう。それでも昔から広告やコミュニケーションの世界で活躍しているクリエイティブディレクター達は概してむやみやたらに足すんじゃない
#悩んだときは引き算だ
と喝破する。
ところが実際の業務上で起こることはこうだ。クライアントは商品の特徴をできる限り伝えたい気持ちが強い。映像が完成に近づくにしたがって、ヴォイスオーバーのための原稿が長くなる。15秒や30秒に収めようと思うとそれは、かなりの早口になってしまい、正直聞き苦しいというのが正直なところだ。声優さんはなんとか頑張ってくれるが、果たして努力は報われるんだろうか。
何でもかんでも詰め込んでしまった結果、最も伝えたいこと、競争優位だったり、キラーコンセプトだったり、が埋もれてしまったとすれば、良かれと思って雄弁になるのは賢明ではない。誰か行ってやれ。
どうしようと迷ったときは
#勇気を持って引き算をしましょう
と勇気を持って伝える。
怖いのは顧客に嫌われることではなくて、その瞬間、本当に伝えたいことを伝えられないという機会損失なはず。だからこそ、勇気を出したその先に、いや、そもそも論として、削ぎ落としていった結果、残ったものが本当に共鳴できるものであるのか。それができるかどうかが問われている。
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