伊藤詩織さんの『ブラックボックス』PCで山口敬之氏に盗撮された「かもしれない」の件について

リア友にも絶賛好評だった「伊藤詩織さんの『ブラックボックス』を読んで」。せっかくなのでもう少し疑問点を掘り下げてみたいと思います。(伊藤詩織さんを詩織さん、『ブラックボックス』を『BB』と表記します。)

『BB』の内容が「ノンフィクション」ではなく、「創作の部分」が多数ある事が分かるように具体的に説明します。

事件は2015年に起こりました。日本のロイター支社で記者見習いをしていた伊藤詩織さんは、TBSのワシントン支局長だった山口敬之さんと会食し、酒を勧められた後に意識を失い、性被害を受けたと告発本を出版しました。これが『BB』です。(山口敬之さんを山口氏と表記します)

盗撮の疑惑の根拠は「私」の直感

『BB』によると詩織さんは就職相談のために山口氏と会食した直後の4月3日夜から意識を失い、4日の早朝に山口氏の滞在するホテルでレイプ被害を受けた。

警察に被害相談に行き、告訴状と被害届を提出。(※正式に警察への被害相談をしたのは約一週間後)しかし、山口氏は逮捕されず、不起訴処分になりました。

それについて、警察の捜査に権力の介入を感じたと、詩織さんは書き記しています。

詩織さんは山口氏の被疑事実の1つとして山口氏にレイプ動画をホテル室内で盗撮された事を挙げています。『BB』には盗撮を疑った根拠についてこう書かれています。

p49 暴行行為の最中に盗撮されたという「直感」

(1)棚の上に不自然に、ノートパソコンが開いて載せてあり、電源が入って画面が光ってるのがわかった。その棚は、パソコンを置いて仕事をするような場所ではなく、椅子も置いてなかった。こちらに向けた画面の角度から直感的に「撮られている」と感じた。

行為を盗撮されているという被疑事実が詩織さんの「直感」

p147 家宅捜索で押収されたパソコンはカメラ機能がついていない

詩織さんは警察から山口氏から盗撮された疑いについてこう説明されています。

(2)そもそもカメラが付いていない機種で、外部機器を取り付けた形跡もない。中の画像もこの事件と関係するものはない

ここまでは盗撮の疑いに対して、物証が出ていないと説明されています。ところが、終盤になって突然、盗撮が逮捕状が出された理由の1つになっているのです。

p162 逮捕状が発行された理由の1つが盗撮だ

p162 (3)逮捕状が出た発行された理由の1つは山口氏があの夜の行為を彼のパソコンで録画していた可能性があったからである。

(1)は(2)で警察から否定されています。しかし何故かBB(3)で唐突に逮捕理由になっているのですから、めちゃくちゃです。

(3)は山口氏が逮捕状が執行されるのにふさわしい被疑事実が存在したと、誤解を植え付ける事に成功しています。

詩織さんを盗撮した画像が山口氏のパソコンから出てきたという事は『BB』に記されてないので、なかったのでしょう。人の推認だけで逮捕されるはずはないし、山口氏の逮捕状が執行された状況も知りたいところです。

本を読んだだけで簡単に見破れる理論破綻を記者クラブメディアや知識人が黙認して詩織さんを持て囃してるのは本当に不気味で不可解です。

ちょっと『BB』読めば、話の筋道がおかしいのはすぐに分かりますから。

次回は控訴審で証人申請された捜査員A氏について書きます。

この下の記事を参照していただくと、私の言いたい事はわかっていただけると思います。


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