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【読書メモ】『世界で一番やさしい会議の教科書』(榊巻 亮著)

▶今回の書評本『世界で一番やさしい会議の教科書』

・『入社2年目の女子がグダグダ会議を変える!
  世界で一番やさしい会議の教科書』
・榊巻 亮著
・日経BP社

▶読後メモ

<ファシリテーションのテクニック>
1.「決まったこと」、「やるべきこと」を確認する
 →参加者全員の認識を合わせられる
 →決まったこと、やるべきことが抜け漏れなく確認できる
 →やるべきことの、担当者、期限が明確になる
2.会議の終了条件を確認する
 ●どういう状態になったら会議終了!といえるのか
  (例1) 定例会の終了条件:「対応方法と担当者が決まった状態」
  (例2) 営業課長会議の終了条件:
    「営業課長が、新商品の概要を部下に説明できる状態」
 ●誰もがイメージできる状態を考える
 →全員で一丸となって、終了状態を目指せる
~こんな始まり方の会議は、終了条件が不明確~
 「xxについて意見を出してほしいんですが、何かありますか?」
 「今日の会議はこんな流れで進めます。まずxxなんですが…」
 「xxについて説明します。背景として…」
3.議題ごとの時間配分を確認する
 ●時間内に収まりそうなのか確認する
 ●途中で残り時間を宣言する
 →時間内に収める意識を最大化できる
4.書く(スクライブする)
 会議中に書く3つのこと
  ●意見:発言をそのまま書く
  ●論点:質問や議題を「問」として名医する
  ●決定事項:決まったことを「結」として明記する
 (終了条件、時間配分、結論、やるべきこと)
  →議題が”見える”ようになる
 →見えるだけで劇的に議論が楽になる
 スクライブのコツ
  ①字はゴシック調で書く(筆っぽい字は見づらい)
  ②はっきり、丁寧に書く(ミミズ字はアウト)
  ③行間は空ける。文字間隔は詰まってもOK
  ④角形のペンを使う
 スクライブのスピードを上げるコツ
  ①記号で端折る
   (例) 「上がる、下がる」⇒「↑、↓」
     「良い、悪い」⇒「○、×」
     「大きい、小さい」⇒「大、小」
     「必要」⇒「要」
  ②カタカナで漢字を端折る
   (例) 「議論が必要」⇒「ギロン要」、
     「精度が高い」⇒「セイド高」、
     「顧客」⇒「コ客」
  ③略字で漢字を端折る
   (例) 「個人」⇒「イロ人」、「問」⇒「(略字の問)」
  ④アルファベットで横文字を端折る
   (例) 「オペレーター」⇒「OP」、「トレーニング」⇒「TR」
     「時間あたり」⇒「/h」
  ⑤キーワードだけ拾って、冗長な言い回しや語尾を端折る
   (例)「オペレーターが離職してしまう傾向があって、
      僕はそれが問題なんじゃないかと思うんだよね。」
    ⇒「OPのリショクが問題?」

<会議の4つのフェーズとファシリテータのスキル>
1.準備
 ●事前に準備する

 ・終了条件とプロセスの設計
 ・押し付けずに合意を取る
2.導入
 ●終了条件を確認する

 ・どういう状態になったら会議終了か
 ●時間配分を確認する
 ・時間内に収める意識を最大化する
3.進行
 ●スクライブする
 ・意見
 ・論点
 ・決定事項
 ●発散終息のプロセスを踏む
 ・出し切ってから次の議論へ
 ●集まって議論すべきことに集中
 ・個人ワークは個人で
 ●課題解決の5階層を意識する
 ・下層から合わせる
事象 ⇒ 問題 ⇒ 原因 ⇒ 施策 ⇒ 効果
 ●話していない人に振る
 ・納得感を作るため
 ・モヤモヤを残さないため
 ●最後まで言いきらせる
 ・勝手な予測をしない
 +感じ良く笑顔で振る舞う
4.まとめ
 ●決まったこと、やるべきことを確認する
 ・参加者の認識合わせ
 ・担当者、期限を明確に

<会議の目的別プロセスチャート>
A.報告
 ●終了条件と進め方確認
 ⇒報告
 ⇒Q&A
 ⇒決定事項確認
B.情報収集
 ●終了条件と進め方確認
 ⇒背景説明
 ⇒欲しい情報の枠組み提示
 ⇒ヒアリング
 ⇒決定事項確認
C.承認
 ●終了条件と進め方確認
 ⇒承認依頼事項の明示
 ⇒承認依頼事項説明
 ⇒Q&A
 ⇒承認判断
 ⇒決定事項確認
D.方針検討
 ●終了条件と進め方確認
 ⇒背景説明
 ⇒選択肢の洗い出し
 ⇒絞り込み基準の合意
 ⇒評価・取捨選択
 ⇒決定事項確認
E.課題解決
 ●終了条件と進め方確認
 ⇒事象の確認
 ⇒困りごとの確認
 ⇒原因の分析
 ⇒解決策の洗い出し
 ⇒絞り込み基準の合意
 ⇒評価・取捨選択
 ⇒決定事項確認

▶感想

・著者の榊巻さんのセミナーを何度か受講したことがありますが、要点を絞って、基本的なテクニックを、分かりやすく解説してくれますので、大変有意義でした。
・この『世界で一番やさしい会議の教科書』の中でも、あるケースを題材にして「会議を実施する上で、基本的で大事なことだけど、多くの会社では現実ではやっていないこと」が分かりやすく記述してあり、この本に書いてあることを実践すれば、グダグダ会議が劇的に変わるのではないかと思います!

以上です。

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