【読書メモ】『心理的安全性を高めるリーダーの声かけベスト100』(田中 弦 著)
▶今回の書評本:『心理的安全性を高めるリーダーの声かけベスト100』(田中 弦 著)
『心理的安全性を高めるリーダーの声かけベスト100』
田中 弦 著
ダイヤモンド社
▶読後メモ・感想
結論から言うと、とても学びの多い本でした!
かつ、自分自身は心理的安全性を高める声かけがまだまだできていないと実感させられました。本書の構成は、
【シーン】【声かけBefore】【声かけAfter】【解説】
が100パターン掲載されている構成なのですが、こういう構成の本にありがちな、【声かけBefore】が「そんなこと言う人本当にいる?」というセリフがあまりない、【解説】が幅広い書籍からの引用・理論が掲載されており非常にためになる本でした。3つほど例をあげると、以下のような要点となります。
また、解説の中に書いてある記載でためになったものを、いくつか以下にメモとして記載します。
心理的安全性を損なう、対人関係のリスクは4つ
①無知「そんなことも分からないのか」
②無能「こんなこともできないのか」
③邪魔「勝手に余計な仕事を増やすな」
④否定「いちいち意見するな」従業員から会社で起こっている問題を聞き出す秀逸な質問例
『HARD THINGS(ベン・ホロウィッツ)』
(主語がわれわれになっていることが大事)
●われわれがやり方を改善するとしたら、どんな点をどうすればよいと思う?
●われわれがチャンスを逃しているとしたら、それはどんな点だろう?
●われわれが本来やっていなければならないのに、やっていないのはどんなことだろう?
●この会社で働くのは楽しい?ジョブオファーは3つの切り口をそろえて語る
①Why:「なぜ」その仕事をしてほしいのか
②Who:どうして「あなたに」その仕事をしてほしいのか
③When:なぜ「このタイミングで」任せるのか心理的安全性とは、対人関係の不安を減らすこと
(リスクを上げる ⇒ リスクを下げる)
管理型マネジメント ⇒ 支援型マネジメント
上意下達の風土 ⇒ 何でも言える風土
前例主義 ⇒ 革新主義
一部のメンバーにスポットライト ⇒ 全てのメンバーに
心無いひと言 ⇒ ユーモア
支配的なリーダー ⇒ 謙虚なリーダー
批判、批評 ⇒ 感謝メンバーのマネジメント手法の変化
(高成長・人口増時代 ⇒ 低成長・不安定・人口減時代)
優秀者を評価 ⇒ すべての人を取りこぼさず評価
ふるい落とす すべての人が強みと弱みを持っている
上意下達 ⇒ リーダーは単なる役割に過ぎない
リーダーとメンバーの関係はチーム
まずは挫折体験 ⇒ つまずかせるよりも、寄り添う
沈黙は美徳 ⇒ 声を上げることが美徳リーダーの果たす役割の変化
(高成長・人口増時代 ⇒ 低成長・不安定・人口減時代)
強み・弱み 弱みを見せない ⇒ 弱さを見せても良い
回答 回答を持っている ⇒ 回答を持っていない
関係 強い、偉い ⇒ 支援をする役割
意思決定 一人で決めて良い ⇒ 一人で決めても良いし、
頼って決めても良い人の持つ「弱さ」とは何か
①自分を優秀に見せようと駆け引きしてしまう
②他人の印象を操作してしまう
③欠点を隠してしまう
④不安を隠してしまう
⑤自分の限界を隠してしまう「頑張れ(Do your best!)」ではなく「楽しもう(Take it easy!)」
「まずは打席に立とう」
TTPS=徹底的にパクる+進化させる
組織には大きく分けて4つのチームが存在する
①自律成長チーム=リスクを恐れず使命感を持ち価値を高め合う
②家族的なチーム=仲間の気持ちを考慮する思いやり型
③支配的なチーム=上下関係がはっきりしている体育会系
④無関心なチーム=担当領域の仕事はするものの個人がバラバラ
(相互理解の促進)…共通目標の確認など
→→→ チーム内の関係性 →→→ 良
③ ① ↑
↑ 仕事の要求レベル
④ ② ↑ (良い行動の奨励)コーチングで使われるタイプ分け
①プロモーター=アイデアを大切にし人と活気あることをするのを好む
②コントローラー=行動的で自分が思った通りに物事を進めることを好む
③サポーター=進んで他人を援助し、協力関係を好む
④アナライザー=行動に際して多くの情報を集め、分析や計画を好む
強 (自己主張)
② ↑ ①
少 ←ーーーーーーーーー→ 多 (感情表現)
④ ↓ ③
弱現場力を形成する3つの組織能力
③新しいものを生み出す能力(innovate)
↑
②よりよくする能力(improve)
↑
①保つ能力(maintain)「自己マスタリー」=思い描くビジョンと現実のギャップを認識し、いたらないところを補う継続的学習のこと。学習する個人
+「チーム学習」=社員同士で抱える問題を一緒に探求、内省し、自分たちの意識と能力を共同で高めていくこと。学習するチーム
=「学習する組織」チーミング(team + ing)
○成功しているチーミング
・素直に意見を言い合う
・協働する
・試みる
・省察する
×チーミングを阻害するもの
・物理的な距離(建物、国が違うなど)
・地位(格差、役職の違いなど)
・知識(多様性による相違。専門性が違うなど)「トランザクティブメモリー」
=「誰が何を知っているのか」を知っていれば、組織学習が進む
→「Know Whoデータベース」
→チーミングを阻害する要因の「知識の差」を解消することができる部門間を超えた関係性を構築するために必要なこと
・上位の目標を設定
・相手に関心を持つこと
・プロセスの指針を示す増幅型リーダーは心理的安全性が高い環境を構築できる
○増幅型リーダー ともに働く メンバーを活用 自由+緊張感
×消耗型リーダー 自分が中心 メンバーを支配 委縮させるリーダーのマネジメント手法
消耗型リーダー 増幅型リーダー
「自分がいないと 「メンバーは賢く
メンバーは何もできない」 自分たちで解決できる」
人材管理 使う 育てる
失敗への対応 責める 原因を探る
意思決定 決定する 相談する
物事の実行 支配する 支える×「硬直マインドセット(フィックストマインドセット)」
相手の能力が固定的で変わらないと信じる考え
できない人は、ずっとできない人のままだ
○「しなやかマインドセット(グロースマインドセット)」
人間の資質は努力次第で伸ばすことができる心理的安全性が高い職場を作るための上級役職者の役割
①熱を伝える
・社会的意義や存在意義を伝える
・最高の仕事を求める
②情報を開示する
・経営会議などの重要情報を伝えることで考える材料を充足する
③称賛文化をつくる
・日々の改善
・目立たない下支え
・良い行動の増幅
・伝わる表彰の刷新
④自分で仕事の解釈を創出してもらう
・自分で自分の仕事の解釈を創る
・ジョブ・クラフティング
▶要点・エッセンス【限定公開】
上記書籍『心理的安全性を高めるリーダーの声かけベスト100』のうち、「第1章~第8章に掲載されている【シーン】【声かけBefore】【声かけAfter】【解説】の要点・エッセンスを一覧化したファイル」を以下に限定公開いたしますので、よろしければ是非ご参考いただき、内容に興味を持たれた方は、実際に書籍を購入いただき、お手に取って内容をご覧ください。
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