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【講演メモ】『心理的安全性のつくりかた』(石井 遼介氏)

▶今回の講演『心理的安全性のつくりかた』

・『心理的安全性のつくりかた』
・石井 遼介氏

▶感想

 石井 遼介さんの『心理的安全性のつくりかた』の本は約2年前に読みましたが、今回、ご本人による講演をお聞きし、またご挨拶・ご質問する機会がありました。
 講演聴講後の感想は、次のひと言「本を読むだけより、何倍も(何十倍も?)理解が進みました!」
 今後は、組織・会社の心理的安全性の確保に向け、施策検討や実際の行動に移していきます!

▶講演メモ

  • 心理的安全性のAWARDがある(宣伝)

  • ×「私語厳禁」⇔ ○「私語最大化」

  • VUCA
    ⇒正解がない
    ⇒心理的安全性を確保することで、
    試行錯誤を繰り返し、
    「間違えながらも前に進むことができるチーム」が大事

  • 心理的安全性に関する論文は3万本ある

  • メインストリームは、
    「心理的安全性 ⇒ チームの学習 ⇒ パフォーマンス」
    →心理的安全性は、組織のパフォーマンスの先行指標

  • 心理的安全性を確保されていると、
    「組織の活性化」+「不祥事の未然防止」

  • 心理的安全性は、組織行動学の研究者である米・ハーバード大学のエドモンドソン教授によって提唱された。研究結果によると、
    「良い医療チーム=ミスの報告の多いチーム」
    (「ミスが多い」ではなく、心理的安全性が高いので「ミスの報告が多く」、そのミスを他のメンバーでカバーし合える)

  • 心理的安全性が確保されているチームとは、「やらかしたときに言えるチーム」

  • 心理的非安全なチームとは、「罰と不安を感じるチーム」
    (例1)問題・課題を言うと、「じゃぁ、それやっといて」と言われる
    (例2)アイデアを出すと、ダメ出しだけされる
    (例3)犯人捜し

  • 罰を与えても、行動を減らすことしかできない。
    →「ミスを罰しても、ミスは減らず、ミスの報告が減るだけ」

  • 行動分析学
    「①きっかけ」→「②行動」→「③みかえり」
              ↑         ↓
              +----------------+

  • 「やる気のないメンバーしかいない」のではなく、「行動すると良くないことが起こることを学習したメンバーがいる」だけである。

  • 行動連鎖
    自分の行動が、他人のきっかけ、みかえりになっているかもしれない。

  • 心理的安全性の4要素
    ①話しやすさ
    ・問題・リスクを何でもテーブルに上げればいいというのではない。
    →「価値創造につながるか?」という観点が大事
    ②助け合い
    ・チームがチームとして成立する条件は「助け合い」
    ・まず上司が「助けを求める」ことから始め「助かった!」とお礼を言う
    ③挑戦
    ・オープンに、試したことを「結果が出る前に」認め合うことが大事
     
    (成功・失敗の結果が出たら、その結果は誰が見ても分かるので、
     「結果が出る前に」認め合うことが大事)
     (例)「ナイストライ!」
    ・単に「挑戦!挑戦!挑戦!挑戦!挑戦!」と連呼するのは逆効果。挑戦の範囲や前提条件を先に決めてあげると挑戦しやすくなる
    ④新奇歓迎
    ・「その視点はなかった!」
    ・まとはずれ歓迎

  • 心理的安全性の確保とは、仲良しクラブをつくることではなく「健全な衝突」ができる組織をつくること
            成果・パフォーマンス最大
                 ↑
    仲悪すぎ ←ーー 心理的安全性確保 ーー→ 仲良すぎ

  •     低い ←ーー 仕事の基準 ーー→ 高い
     高い
      ↑   ヌルい職場     学習する職場 
     心安
      ↓   サムい職場     キツい職場
     低い

  • 心理的安全性の調査を実施したときは「チーム単位の平均値」と「チーム平均値から離れている個人」に注目する。「チーム平均値から離れている個人」は離職する率が高い。

  • 「心理的柔軟性」とは、十分な気づきと完全に開かれた心をもって、今、この瞬間に存在し、自分の価値に従って行動する能力のこと。

  • リーダー ≠ リーダーシップ

  • リーダーシップとは、他者に影響を与えることができる能力。
    (パワーが無くても影響を与えられる状態が望ましい)
    「正論を振りかざすのではなく、役に立つことをする」

  • 「心の中・性格」ではなく「行動」に集中する
    (例)  ワーク「やる気を出してペンを持つ」とはどういうこと??

  • 「心の中」を「行動」へ置き直す
    (例1) 単に「危機感」を持て!ではなく
      →「望ましい行動」をセットで伝える
    (例2) 単に「主体性」が大事!ではなく
      →具体的にどういう行動を取ってほしいことなのか?を伝える

  • 「WHY(なぜ)」はきつい言葉
    →言われた方は、責められていると感じる
    →「WHAT」や「WHERE」で置き換えて訊く

  • 「きっかけ言葉」  と  「おかえし言葉」
    =行動を促す        =受け止める
       ↓              ↓
    「①きっかけ」→「②行動」→「③みかえり」

  • 「きっかけ言葉」のポイントは「かみ砕く」こと。ハードルを下げ、背中を押す。

  • 「おかえし言葉」のポイントは「即座と承認」、「HAPPYに感じる」こと。

  • 組織のヒエラルキーは、上司への忖度と部下への遠慮により、距離がどんどん遠くなる
    →まずは上司が「部下に助けを求める」ことから始める

  • 「組織文化」とは、過去の組織における「きっかけ→行動→みかえり」の記憶である

以上です。

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