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【読書メモ】『CHANGE 組織はなぜ変われないのか』(ジョン・P・コッター他 著)

▶今回の書評本『CHANGE 組織はなぜ変われないのか』(ジョン・P・コッター他 著)

・『CHANGE 組織はなぜ変われないのか』
・ジョン・P・コッター他 著
・ダイヤモンド社

▶読書メモ

◇脳のメカニズム

脳には、脅威を察知する「生存チャネル」と機会を察知する「繁栄チャネル」の2つがあり、脳+肉体+感情の反応や、それに伴う行動が異なる。

脳のメカニズム「生存」と「繁栄」

◇変革の指針

変革の指針は以下の4つの両立(左側だけになりがち)

変革における4つの指針

◇変化の科学

以下の変化を起こす際は、すべてリーダーシップに尽きる。

  1. 戦略の実行を加速させる

  2. DXを実行する

  3. リストラにより不景気を乗り切る

  4. 組織文化を変革し、活性化させる

  5. M&Aのあとに組織を統合する

  6. 持続可能なアジリティを実現する

  7. 社会変革を推し進める

◇変化が速い時代におけるアプローチ

変化が遅ければマネジメント中心でうまくいくが、変化が速い時代においては、リーダーシップ中心で進めなければうまくいかない。

マネジメントとリーダーシップ

◇DXの実現のポイント

DXを進める際には、変革の目的を明確にし、行動、重視する点に気をつけながら、メンバーの感情に配慮して巻き込みながら、大勢の多様な人たちのリーダーシップを発揮させて進める

DX実現のポイント

◇イノベーションを損なわないリストラ

リストラを行う際は、イノベーションを損なわないよう、繁栄チャネルを活性化させるアプローチを行う。

イノベーションを損なわないリストラ

◇結論

  1. リーダーシップを引き出す妨げになる要素を把握する
    まず、リーダーが自らの生存チャネルと繁栄チャネルを活性化させる要素を明らかにし、両方のチャネルが現状でどれぐらい活性化しているかを把握する。
    その上で、自社全体での人々の生存チャネルと繁栄チャネルの状況と、それらを活性化させる最も一般的な要素を検討する。

  2. リーダー自身の繁栄チャネルを活性化させ、生存チャネルを鎮静化させる
    自らにとって重要なパーパスややりがい、チャンスを見出す。
    どんなときに自分の繁栄チャネルと生存チャネルが活性化するかを把握し、負のサイクルをストップさせる方法を探す。

  3. 組織の繁栄チャネルを活性化させ、生存チャネルを鎮静化させる
    社内のコミュニケーションでチャンスを強調する。
    まずは変革へのエネルギーが高まっているところから活動を始めて、やる気とエネルギーがある社員の力を生かす。その人物の社内での地位は無関係。

  4. 企業で生存チャネルを活性化させる「ノイズ」を減らす
    意図せずして生存チャネルを活性化させ、チャンスに目が向きにくくするようなメッセージやプロセスやシステムを取り除く。自分自身(と他の人たち)が要求に「ノー」と言うことを許し、付加価値を生まない活動はやめにする。

  5. 進歩を祝福して、繁栄チャネルを活性化させる
    最終目標の達成を待つのではなく、途中段階での小さな成功を認識して祝福する。
    繁栄チャネルが活性化することによって生まれる前向きな感情を育み続ける。

▶感想

コッターが『企業変革力』や『カモメになったペンギン』などで示した「組織変革の8段階プロセス」から、さらにパワーアップ、進化している感じがします。
キーワードは、「生存チャネル」の鎮静化と「繁栄チャネル」の活性化ですね。ネーミング含めて腑に落ちました。

以上です。

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