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お気に入りの写真集 『TULSA/タルサ』 (Larry Clark))パート2

おはようございます!

東京は風が強い快晴です。
今週末はすっかり梅雨が終わったかのような夏日になりましたね。
まったく違う気候に身体がかなり戸惑いを感じます。
こんな時は、体調を崩さないように相当気をつけましょう!
しっかり水分補給ですね。


今回は前回に引き続きアメリカのユースカルチャーを撮り続けている写真家ラリークラークの『TULSA/タルサ』を紹介します。


「タルサ」はラリークラークが1943年に生まれた町です。


母親も写真家であったラリークラークは、10代から写真を撮り始めていました。
同時にパンクやスケートボートなどサブカルチャーにのめり込んでいきました。

15歳からカメラを片手に持ちながら地元「タルサ」でドラックを始め、中毒のようになっていく周りにいた若者の世界を撮り編集された写真集です。

1963年~71年に撮影された本シリーズは、1971年にソフトカバーで写真集となり、大きな評価を得つつも、当時のアメリカの闇をストレートに生々しく映し出した写真たちが大きな論争を巻き起こしました。

1960年代後半から70年のアメリカは時代的に、ベトナム戦争(1965年-1975年)があり、ケネディーは暗殺など、アメリカ社会が不安定なタイミングでした。
若者は反社会的な文化や「平和」を唱えるヒッピーの文化を作り盛り上がっていた時代です。

そのような時代の若者たちは、何かと常に戦い、何かから逃げ、何かから解放をされたいと願っていたでしょう。
自分の存在を確かめるように、また自分の存在を消すように、刺激的な時間や物を求めて、どんどん自分を傷つけていくしかなかったのでしょう。
本書の中には、そんな若者たちのリアルな刺激的すぎる一瞬が収められています。

ラリークラークの写真は今にも動き出しそうで、ただただ流れていく作品たちを見終わると、ずしっと心に答えの出せない現実の何かが生まれるような気持ちになります。
あるいは、嫌な気持ちになることも。

ラリークラークは被写体を最短距離で結びつける事が可能なのでしょう。

彼らと同じ距離、同じ目線、同じ気持ちで時代を生きたラリークラークだからこそ、残せた「かっこいい」1冊になっています。
そして今もラリークラークは若者の同じ距離、同じ目線、同じ気持ちを大切にしてます。
ある雑誌のインタヴューでは、『インターネットのおかげで世界は変わったよ。自分が青春時代を過ごした時代なんかと比べ物にならないくらい。今の若者はSNSが関心の真ん中にあるよね。
それぞれの時代に生まれて、その時代に合わせて成長している。大人たちは「昔の方が良かった、世界は悪い方に向かったいる」と言うけど、それは間違えだ。君たちは今という時代を生きて経験していく、そして成長していくんだ』
このインタヴューを読んだ自分自身もラリークラークのように「かっこよく」いたいと。

最後まで読んで頂きありがとうございます。
皆さんにとって素敵な週末をお過ごし下さい!!

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