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再犯防止としての治療

自助グループに興味を持つに至った二つ目の経緯を書こうと思います。
加害者の治療について調べていたからです。

ストーカーは特定の対象者への付き纏いを繰り返します。
本人の意思では止められなくなる段階に達した場合には
治療が必要になります。
意思では止められずに繰り返してしまうのですから
行動依存のひとつと捉えられます。
実際にストーカーの治療法の一つである条件反射制御法は
元々薬物依存の治療として開発され
アルコール依存、ギャンブル依存、クレプトマニア(窃盗)や
痴漢など性犯罪などの治療にも効果をあげています。

アルコールや薬物、ギャンブル依存といえば自助グループが
たくさんあります。なのにストーカーはあまり聞きません。
調べた限りではストーカー単体ではありませんでした。
性依存・恋愛依存の自助グループの説明のところにストーカーがありました。

ちなみにDVの自助グループもあります。DV被害者の自助グループも。
ストーカー事案の中でも交際相手との別れ話のもつれから暴発するパターンは
DVに近いんじゃないかと思いますがどうなんでしょう。
実際に警察相談でいただく紙はDVとストーカー同一のものでした。

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加害者が治療を受けるシチュエーションの一つとして
刑務所に収監されたストーカーはどんな更生教育を受けているのか
知りたくなりました。
今の所ストーカーに特化した更生プログラムは存在しなかったので、
受刑者全般に範囲を広げ
再犯防止のための更生教育がどんなものなのかと
『プリズン・サークル』や『女性受刑者とわが子をつなぐ絵本の読みあい』などの
書籍を読みました。


収監者のほとんどが過去になんらかの虐待や暴力被害を受けていること、
再犯防止、社会復帰のために、そして犯した罪に向き合うためにも
被害を受けた過去(幼少時)を見つめ直すプログラムが必要になることなどを
痛感したのでありますが、
同時になんともいえない感情に囚われました。

置いてきぼりにされてる感です。

加害者治療に否定的な被害者も少なからずいる中で、私は処罰感情も持ちつつも、
加害者が治療を受けて完全に社会復帰する方が良い、その方が自分の安全につながると考えています。それなのに受刑者がプログラムを遂行する中で
気づきを得るシーンを読んでモヤモヤしてしまったのです。

以前に書いたようにストーカー被害に遭う人は愛着障害を抱えている場合が多く、私もまさにその当事者であります。このモヤモヤを解消するには、
ストーカー被害者にも再び被害者にならないためのプログラムを作って
希望者は受講できるようになれば良いのではと思い至りました。
これも再犯防止対策になるのではないかと。

もちろんそんなプログラムはありませんから、とりあえずストーカー被害者の自助グループを探してみようと思ったのでした。

お読みいただきありがとうございます。




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