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承認がなくとも成長実感を得るための方法論

自発的に学び続けること。これを続けることは非常に難しいものです。できるようにするためには、「承認欲求を満たすこと」から「成長を楽しむ状態」に意識を変化させることが必要となります。
しかしながら、普段の仕事をしている中では、そもそも成長するという感覚を主観的に捉えることが難しく、客観的な承認により実感しやすいものであることも確かです。
指導をする立場として、メンバーが自発的に学び、成長できるようにするために、成長を可視化し、学びを習慣にするための、振り返りの方法論を示してみたいと思います。

この感覚だったのか。タイムラインを流し読みしていた時にふとしたつぶやきに目が留まりました。

本当に大切な話でした。
メンバーが自律的に学び、成長するためのドライバーは何かということに気づきをもらいました。

自社内においても「指示待ち型」が多くなってきたと感じており、このままでは会社の総合力を高めあいながら成長し続けることが困難になるのではないか。他の事業者においても同じことがいえるのではないか。そうなると、日本の力は上がるどころかどんどん低下してしまうのではないか。といった危機感が根底にあります。

今回は、自分自身の経験を通じて、自律的に学ぶ、そのための成長実感を得るための具体的な指導方法を書いてみます。自分自身、成長しているのかがよくわからない、どうすれば実感できるのか?という疑問を持っている方にも役に立つと思います。

仕事上の立場もあり、学び続けなければならないこと、あらゆるものから学びを得て成長することや、自分で課題を発見し、それを解決するために学ぶ習慣をつけるよう指導しているが、なかなか理解されないものです。

成長したくない、というメンバーはいません。学びが成長につながるにも異論はないのです。リーダーの指導を受け、素直に従い成長しているメンバーも多くいます。ただ、自発的な学びにつながる行動をはじめるものがなかなか出てこないのです。

これには大きく二つの理由があると考えられます。

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1.成長実感は後からやってくる

私自身も、とにかく学ぶことを習慣化してきたのですが、最初は褒められることがうれしく、さらに良くしようと頑張りました。さらに成長を認められ、それが喜びと感じるようになりました。

本当に成長した、これからも学び続けよう、と実感したのはかなり後になってからのことでした。

2.実際の仕事や生活と学びがリンクしない

学校の勉強が将来なんの役に立つの?と同じことなのですが、成長実感が後からついてくるのと同じように、学んだ結果がどこで役に立つかも後からわかるものです。こちらも非常に大きい理由なのですが、今回は学びと成長の習慣化をテーマとするために言及しません。

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だからといって、このまま放置してはいけません。

依存からの脱却、だれからも認められなくても、「自分が楽しいから」学ぶ。様々な学びを得て成長を続けるメンバーが一つのチームとなり、お互いに切磋琢磨しながらさらに成長が加速するチームを作りたい。一人一人に「成長していること」を感じてもらい、自発的に行動してもらうことは、並大抵のことではありません。
ただ、リーダーこれを目指す責任があると思います。どうすればよいのでしょうか?

仕事と学びがリンクし、成長が実感できるのであれば、自然に行動を始めるのではないでしょうか。まずは、OJTとして成長実感の獲得をさせながら、振り返りを習慣化させることを目指したいと思います。

<ファーストステップ> 成長実感の獲得
1.まずは仕事の成果を褒める(承認)
2.「ここが出来たらもっと良かったね」ポイントを見つけ、改善を約束させる。改善ポイントと改善方法をノートなどを使い、記録させること。改善方法は、行動に移せるレベルで具体的に記載すること。
3.次の振り返りのタイミングで、改善できたものを消し込んでいく。新たに出たものは、追加の行動として追加していく。

できたものは褒め、承認することで、振り返り自体が楽しいものであることを感じてもらうことがスタートです。改善ポイントは可視化し、消し込んでいくことで、出来なかったことが出来るようになったことが目に見えるようになります。可視化により、成長を実感できるようになるのです。

<セカンドステップ> 振り返りの自分事化
ファーストステップがある程度こなれてきたタイミングで開始する
改善のポイントを自分自身で考えるように求める。事前に記録してくるように促す。
・振り返りのタイミングで、出来たこと、出来なかったことを確認し、必要に応じて、改善ポイントを追加して指導する。

成長実感事態はすでに感じられているため、自分自身で振り返り、改善を継続することを習慣化させましょう。ここまでくれば、振り返り自体がほぼゲームのように自然に振り返りが出来るようになってくるはずです。

<サードステップ> 自発的振り返りの開始
自分自身で的確な改善事項を挙げられている、と判断ができたタイミングで
・振り返りをしているか。を確認する。できていない場合には、セカンドステップやファーストステップに戻り指導を継続する。

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ここまで習慣化ができるようになってくれば、日々の学びと成長が結びついていること、自分自身で振り返り、学び、習慣化することで成長できることを身をもって感じられるようになっているはずです。

将来的に誰かに依存しないために、早い段階で「成長が楽しい」という状態作りをサポートしていきましょう。本来は、メンバー自身が気付き、行動に移さなければならないもので人に助けてもらうようなことではないのかもしれません。

ただ、気づきを与えることで変わってくれる可能性を信じて支援していきたいと思います。



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