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【書評47】成果を増やす 働く時間は減らす 高密度仕事術  古川武士 (著)

成果を出して早く帰りたい。
おそらく多くのサラリーマンが願っていることだろう。

成果が出て早く帰り、自分の好きなことに時間を使ったり勉強をしてさらなるスキルアップ。。

自分にとっても会社にとっても理想的な姿だろう。

そうやって成果を挙げられる人がいる一方で、毎日残業になってしまったり休日出勤を余儀なくされる人もいる。

この違いって一体何なんだろうか??
運が悪いから?いや、関係ない。

仕事の進め方や時間の使い方にちょっとした差があるだけだ。

ボクはパン工場で働いていたが、早い人と遅い人は明確な差があることが分かった。

遅い人は基本的にダラダラしていて、改善しようとする気持ちが見られない。
一方で、早い人は工夫を重ねているから日に日に早くなっていく。
才能でも運の問題でもない。
ただ、やり方の問題なんだなって思った。

いまボクは、新しいフィールド日々チャレンジしている。

成果を上げつつ労働時間を短縮できれば、スキルアップしてさらに早く終われる、、という理想的なループに入れる。

時間を作るには、なんとしても生産性をあげるしかない。

そこで、本書を手に取った。
生産性をあげて、スキルアップして給料を上げてやろうと思いながら。


筆者紹介

古川武士(ふるかわ・たけし)
習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役。関西大学卒業後、日立製作所などを経て2006年に独立。

3万人のビジネスパーソンの育成と1000人以上の個人コンサルティングの現場から「続ける習慣」が最も重要なテーマと考え、日本で唯一の習慣化をテーマにしたコンサルティング会社を設立。
オリジナルの習慣化理論・技術を基に、個人向けのセミナー、コンサルティング、法人向けの働き方改革として「仕事の高密度化®」習慣を提唱しており、多くの企業からオファーが絶えない。
2016年からは中国での習慣化プロジェクトもスタートしている。

著書は現在17冊で70万部を超え、中国・韓国・台湾・ベトナムなど海外でも広く翻訳され読まれている。主な著書に『なぜ、あなたは変われないのか?』(かんき出版)、『30日で人生を変える「続ける」習慣』
『新しい自分に生まれ変わる「やめる」習慣』(ともに日本実業出版社)、『2割に集中して結果を出す習慣術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』(大和書房)などがある。

内容

習慣化コンサルタントの第一人者である筆者が、仕事の生産性を極限まで高める方法を教えてくれるのが本書。

筆者は長時間残業と生産性の低さは、働き方の習慣の結果だという。

本書で言う仕事の高密化とは時短ではなく、生産性の向上の意味。
時短したものの成果が上がらないのでは、やる意味がないから。

仕事を高密化させ仕事の成果を出しながら、自分の時間を自由に使う。これが、本書の目指すところ。

構成は下記の通り。

1章 仕事の密度を高めると、なぜ人生が好転するのか?
2章 仕事の成果を最大化する5つのステップ
3章 日常業務を効率化する5つのスキル
4章 高密度PDCAで生産性を高め続ける

1章では実例を元に、なぜ仕事の密度を高めると人生が好転するのかが示されている。

Sさんは毎日のように残業続きのエンジニアで、土日休日でも一日は出社。休んでいても疲れがとれず、朝はギリギリまでねる生活。
食生活は乱れ30kgも太り、医者からも忠告を受けるほどに。

しかし、高密度化したことで休日出勤をゼロに。
心に余裕ができ、ダイエットに成功。それからもいきいきと働いた結果、転職の誘いが来たそう。
結果、業界随一のプログラマーと働けるようになったそう。

仕事の高密化は残業時間の削減だけでなく、心や体の健康を取り戻し、人生にいい影響がある。


2章では、仕事の成果を最大化する方法を教えてくれる。

1,価値ある仕事を増やす
2,退社時間を死守する
3,朝に集中するリズムを作る
4,仕事の断捨離
5,やり方を根本的に見直す

2章は本書でも特に重要な箇所。
繰り返し読むと効果的。

3章では、日常業務を効率化するスキルを教えてくれる。

ゴールイメージを決める
優先順位を明確にする
シングルモードで集中
突発業務をコントロール
すぐやる

マルチタスクになりやすい人は注意。
忙しいとあれもこれも同時にやりたくなってしまうかもしれない。

しかし、それが逆に生産性を落とすことが判明してきている。

だから、資料を作りながらメールや電話対応など、意識が分散するのはよくない。
なぜなら、切り替えのたびに集中力がぷつっと切れてしまうから。
これを何度も繰り返すと、結果的に大きな差になる。

だから、本書ではメールチェックは時間を決めてそれ以外は一切やらないことをすすめている。

また、5分意外に完了できる仕事は先延ばしにしないほうが有効。
あとに回すと心理的負担になるだけでなく、メモに書く時間などもムダだから。

4章では、高密度PDCAで生産性をあげる方法を教えてくれる。

・シンプル時間簿をつける
・毎週の退社時間と3つの改善行動を決めるなど

これらをくりかえせば、生産性は高まり続けるだろう。


心に残ったところ


生産性アップのアイデアや集中力は、退社時間の死守から生まれてきます。

この本の最も重要なポイントだなと思った。

まさに締め切り効果で、心理学ではパーキンソンの法則といわれる。
人は作業を完了するまでに、時間があればあるだけ使ってしまうというものだ。

だから、本当は1時間で終わるはずでもダラダラと3時間位かかってしまったりする。
これは本人の才能とか能力に関係しないから、何時までに終わらせると決めればいいだけ。

好きな人とのデートや遊びの予定が入っている場合、なんとしてでも仕事を終えようとした経験は誰しもあるだろう。

それを、自発的に作ってしまおうというものだ。
残業して終わらせればいいやと考えている人と、何が何でも定時で帰ると考えている人では行動はまるで違うものになる。

切羽詰まるとアイデアが生まれやすいし、スキマ時間を活用したりムダな動きをしなくなるなどメリットしかない。

ぜひ、実践したいテクニックの一つ。


毎日15分、エクセルなどのアプリケーションのスキル、ショートカットキーの使い方などを勉強し続ければ、作業スピードが速まります。

スキルアップすると給料も上がるし仕事も早く終る。自由時間が増える。
つまり、スキルアップ最高ってことだ笑

一日15分と本書では紹介されているが、これは侮れないなと。

年間にすれば約90時間も作れるから。

一気にやると忘れやすいけど、一日15分程度の勉強であれば記憶に定着しやすい。
また、勉強のハードルも高くないので続けやすいのもポイント。

やるのとやらないのとでは大違いな習慣。
一日15分、自分の将来のために時間を使ってあげたい。


まとめ


どれもすぐ実践できるものばかり、ギュッと紹介されていた。

仕事を速く終わらせるには生産性を高めること。
そしてそれは、やり方を知って実践すれば誰でも出来る。

仕事を速く終わらせて成長したいと本気で思う人には、本書はオススメだ。
しかし、現状に不満がない人にはおすすめできない。

本書の内容は、実践しないと意味がないからだ。

ボクはこれから、締切を作ることを実践する。

頑張っているつもりでも、だらだらしている時間って意外に多いんだなと思うから。


筆者に感謝。




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