【書評45】性格4タイプ別 習慣術 古川武士 (著)
性格4タイプ別??
ってことは、習慣化しやすい方法は人によって違うってこと?
タイトルを見てそんな疑問を持った。
今まで習慣に関する本は何冊か読んできたが、性格別で書かれている本は初めて目にした。
筆者の古川さんといえば、本の累計販売数が100万部を超えている「習慣界のレジェンド」と言えるお方。
筆者の書いた本は、今までに5冊ほど読ませていただいたが、どれも有益だった。
今から約10年くらい前、運送会社のパートとして働いていた時に、通勤の電車内で何度も筆者の本を読んでいた記憶がある。
当時は、何も習慣化出来ない人間ですぐに諦めてしまうところがあった。
だから、特にこれといって身についたこともないし自信もなかった。
しかし、筆者の本を読んで習慣化にはコツがあるとわかってから、継続できるようになって生き方も変わった。
今回、筆者の新しい切り口の本を見つけてかなり興味が湧いた。
少しでも学んで、成長しようという思いで本書を手に取った。
筆者紹介
内容
習慣化のプロである筆者が、性格別に最も効果的に習慣化する方法を教えてくれるのが本書。
性格については童話「アリとキリギリス」「うさぎとかめ」を参考に4つに分類されている。
ただし、人によって当てはまるタイプは違うし、はっきりと分けられるものではないから参考にするといいという。
人間は複雑だから、数年前と今では価値観や考え方が変わっている場合もある。
その時に合わせて、参考にするといいようだ。
上記のマトリックスのいいところは、自分だけでなく人のことを理解するときにも役に立つこと。
部下やパートナーなど身近な人を見ていて、
「どうしていつもああなんだろう?」とイライラする事もあるだろう。
そんな時、マトリックスを見ると「ああ、あの人はうさギリスタイプだから飽きっぽいのね」「かめアリだから変化に弱いのか」と相手のことを理解するのに役立つ。
ただし、性格別のタイプは「差ではなくたんなる違い」だと筆者は強調する。
性格に優劣はないから、安心して読み進めればいい。
特に、人をまとめる立場にある人は本書を参考にすれば、適材適所に人を配置できるようになる。
そうすれば、最大限の結果を出すことにもつながるだろう。
本書の構成は下記の通り。
第1章 性格タイプで続け方は変わる
第2章 性格4タイプ別! 自分を整える「自己管理」の習慣
第3章 性格4タイプ別! 自分を磨く「自己実現」の習慣
第4章 性格4タイプ別! 違いを活かす「人間関係」の習慣
第5章 応用編 習慣化で人生を変える
1章から4章までで、性格タイプ別に効果的な習慣の作り方を教えてくれる。
自分に当てはまるところを読めば、習慣化のコツや挫折しやすい傾向などが分かり、今後に活かせる。
5章では、習慣化で人生を変える方法を教えてくれる。
性格タイプ別に分けられたマトリックスを活かすには、自分のことをマネジメントするといいとか。
具体的には毎日「放電・充電日記」をつけることが紹介されている。
①1日の中で感情、気分、エネルギーが下がったもの、上がったものについて具体的に書く。
②そのきっかけはなんだったかを振り返る
自分のことはなかなかわからないもので、紙に書くことで行動パターンや習慣の傾向がわかる。
すると、どんな習慣をやめて、どんな習慣を始めればいいかがわかる。
一日10分くらい書く習慣を続けると効果的。
心に残ったところ
長年のもやもやが晴れた瞬間。
成功者の本を読んでいると、「秒速で稼ぐ」みたいなギラついた内容のものもある。
読んでいて、なんか違和感があるというかしっくりこない感じがあった。
ボクとは違う世界の人だなって。
それは、行動しない言い訳だったかもしれないし、自分への諦めだったかもしれない。
ただ、それ以外にも性格によるものもあるんだと腹落ちした。
本書のタイプでいうと、ボクは「かめアリ」タイプ。
「焦りたくない」とか「後悔したくない」というリスク回避や義務感などで行動するタイプなんだとか。
もちろん参考までだが、割と当てはまっているように思う。
つまり、人それぞれ自分にあう継続の方法があるということ。
集中した時にがーっとやりたい人もいれば、毎日コツコツ同じようにやっていきたい人もいる。
だから、人のことは気にせず過去最高の自分を目指せばいい。
まとめ
本書を読んで、自分の中の凝り固まっている視野が広がった。
人は性格も個性もバラバラであることを忘れて、たまに
「どうしてあの人はいつも…」とイライラしてしまうことがある。
それって、本当に意味のないことだと思ったし、人それぞれ向いているやり方とか合う方法は違う。
だから、人それぞれ自分にあうやり方を選べばいいんだなって思った。
自分はコツコツやるのが向いているんだと再認識できたし、これからも自分のスタイルでやっていけたらなぁと思う。
周りと比べず、昨日の自分をこえるのを目標にしよう。
本書は、継続が苦手で悩んでいる人におすすめしたい。
筆者に感謝。
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