見出し画像

人新世の歩き方 4 この先は限界

現代文明。
しかしみな感じているけどこの先には限界が見えている。
地球環境、資源の限界、人類の限界である。

地球環境

まずはやはり気候変動。ウィキペディア
世界中の異常気象(台風/旱魃/豪雨、、、気温の上昇/下降)、温暖化(極の氷が溶けて海面が上がる)。

原因は、二酸化炭素、水蒸気、メタンガス等で、地球の外に産業化やライフスタイルや軍事の変化で増えた熱が逃げないため。

気候システムは地質的なもの+生態系も含めたもので、バランスが崩れれば新たな安定を模索する。当然これまでの気候の常識は通じなくなる。

基本的には循環型の産業・ライフスタイルにシフトし、無駄なエネルギーを使わないこと(それでも豊かな生は可能)。

そして生物多様性。実は野生生物はどんどん減っていて(人類と家畜とペットで哺乳類の98%かも https://tossinn.com/?p=3971

植物も多分だけれど生物量で見ると、栽培植物が野生植物をほとんど圧迫しているのではないだろうか。

ミツバチがいなければ受粉もできないように、生命のツナガリが崩壊する。どの種も生命の色とりどりな織物の中でかけがえのない位置を占めている。

生物の多様性が貧しくなると、地球ガイアの生態系が貧しくなるので、レジリエンスが低くなる。つまり、もろくなる。

健康パワーが減るので病気が増える。農産物も弱くなる。

そして何より、楽しくない、美しくない。

資源の限界

金属を使い始めた農耕時代から地下資源に手を付けた。しかし鉄や青銅器などは鋳直せばまた使える。

近代までは木炭のように、森が増える速度以内であれば再生可能なエネルギーを使ってきた。

が、近代以降の資源浪費は激しく、ヨーロッパの森はあっという間にはげ山となり、質の低い石炭が使われるようになった。そして石油へ。

しかし、石炭も石油も再生できない。そして再生できないどころか危険な廃棄物を生産する原子力へ。

石油はシェール、ほかにもメタンハイドレードなどもあるが、地下資源は有限であり、必ず限界が来る。

現在は再生可能な自然エネルギーの可能性が高まっている。
(太陽熱、太陽光、地熱、大小水力、風力など。また、電気を蓄えるために、電池や水素、燃料電池なども研究が進む)

が、今のところまだまだ石油依存である。

ちなみに宇宙に行くと太陽エネルギーはふんだんにある。

人類の限界

人口増とエコロジカルフットプリント(資源の無駄遣い)
まずは人口。いまは約78億人らしく、2050年には97億人との予測
世界のエコロジカルフットプリントは  1.7 (日本は2.9)なので、現在は地球約1個弱分を未来から食いつぶしているイメージで、さらに経済成長+人口増でさらに食いつぶしていく想定。
世界の人口増は、加速度的には減っている(ある程度経済成長が進むと減る感じ)ので、いずれは減っていく流れにはあるけれど、それまでに食いつぶされることが容易に予測できる。
(なので人口肉とか、遺伝子作物とかが研究されることになっているのかな。)

もう一つは心身面
近代化、産業化(もっと言えば、人間自体の道具化、家畜化)が進んだ結果、労働環境における鬱病が進んでいる。

メンタル面
職場環境のコミュニケーションもさることながら、特に従来の産業分野(工業、デジタル以外の商業など)では経済成長自体に無理があり、それが現場につらさとなって表れているように思える。核家族化が進みすぎて、コミュニティと分離してしまったことも大きい。
決まったルール内で強くなるという産業世界が今後も成長できるならよかったのだろうが、成長し続けることはできないので、軋轢は弱者に向かってしまう。男性原理社会は、コミュニティに支えられ、核家族下では女性や子供の犠牲で成り立っていたので、今は特にコロナ下でDVはじめトラウマが強化されてしまっている。女性はもとより、男性も弱音を吐けない、感情の抑圧など病んでいる。結果、ストレス性の病も増えることになる。

化学物質の蔓延。潔癖主義からの生命力低下。
たとえば抗菌物質の蔓延。消毒のし過ぎ。そもそも人体は小腸なんて無数の菌によってできていて(土が菌でできてるみたいに)、皮膚も常在菌によって守られていたりするのに、まるで人間は菌じゃないがごとくキレイにする産業が人気。これは人間の生命力・免疫力を、社会システムに依存させることで落としてしまう。そしてより依存させていくシステムになってしまっている。医療依存の福祉も似ている。

霊性の弱まり。
科学が宗教のような世界では、霊や見えないものは抑圧される。輪廻転生や死後の世界もない。何よりも、生命がこの身体内でしかないという幻想に縛られる。(実際には生命はこの肉体の壁を超えてやり取りされる生態系システムの一部だし、文化(ミーム)を通して社会と相互作用しているし、遺伝子だけでなく、死んだ先も受け継がれる。)
なのでこの小さなエゴが好きにやればいい、生態系や世界や未来のことなんてどうでもいいという価値観も生まれる。しかしこれは内なる霊性とも切り離されてしまうために、恐れや不足感・無力感・無価値観から逃れられない。さらにお金や消費や外的ブランド、民族幻想や国家幻想、宗教等に依存してしまうことになる。

画像1

5へ続く




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?