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誰でもできる、視野の広げかた

それが、この方法だ。

モニターが近いと有効視野に収まりきらない
モニターから離れると有効視野に収まる

画面からどのくらい離れるべきか

画面から十分に離れることで、画面全体を有効視野でとらえることができる。モニターの長辺をw、有効視野角をθとした時、モニターまでの距離 d = w / 2*tan(θ/2) 以上であれば十分だ。
(なお ・(上のイラストの通り)四隅が切れてしまう  ・視野は実際は横長の楕円形に近い  ・盲点がある  などの都合で、厳密には計算通りにならない)

モニターまでの距離の計算

有効視野とは、ある1点を見ている時に、有効に情報を得られる周辺範囲のことだ。θ = 4度-20度とされることが多いが、個人や経験、明るさなどの環境、色・形・大きさなどの対象によって、大きく変動する。

例えば、視点が画面中央に固定されており極端に有効視野が狭いパターン (θ = 4度) から、画面上で視野を動かしつつ環境に慣れているおかげで有効視野が広いパターン (θ = 40度) までをシミュレーションしてみる。24インチモニター・横幅 w = 53 cm とすると、モニターから離れるべき距離 d は何cmになるか。

モニターまでの距離 d / モニターの横幅 w / 有効視野 θ

あまりにも数字の幅が広く (d = 73cm-759cm)、解釈が難しい。実用的な結論としては、次の2点だろうか。とくに、携帯機器 (画面が小さい = wが短い) やテレビ (距離が遠い = dが長い) と違って、デスクのモニターを見る場合に留意したほうが良さそうだ。

  • 1m前後 (モニターの横幅の2倍前後) は離れたほうが良さそう

  • 視野が確保しにくいと感じたら、少しモニターから離れてみるという選択肢がある

(なお、ゲーミングモニターを選ぶ時にまとめた記事のおまけとして、この内容を書いたことがあった)

「視野が広い」とは、多分そういうことじゃない

画面に映っている情報以外にも、空間・時間の都合で画面に映っていない情報がある。

  • 空間の都合 : 表示/カメラアングルのせいで、映されていない情報

  • 時間の都合 : 過去/未来の出来事なので、今は映されていない情報

一般的に「視野が広い」というのは、比喩として使われる文脈が多いと思う。つまり、実際に目に映る範囲の大きさではなく、見えない空間の想像力 や 過去をもとにした未来の予測力 を指しているのだろう。

3 物事を考えたり判断したりする範囲。「—の狭い人」「国際的な—に立つ」

視野 - デジタル大辞林/weblio辞書

もし「視野を広げたい」と思うなら、モニターから少し距離をとるのも大事だが、むしろ映っていない情報を想像して予測することが大事だ。

そのために、同じような状況を何度も経験して、答え合わせ (フィードバック) していくのが良さそうだ。つまり、画面外でどのようなことが起こっていたか (空間)どういう流れで画面が変化していったか (時間) を確認することが、「視野を広げる」ための材料になると思われる。

最後に、プロゲーマーの「視野」についてのコメントを引用しておく。

あとばる:視野の広い人って、画面全体からきっちり情報が取れているというよりは、最低限の情報を取って予測できていることが結果的に視野の広さにつながっているのかなとは思っていて。
(中略)
あとばる:視野が広いってのが、単純に物理的なものじゃないんだろうなとは思うんですよ。本当に画面全体を綺麗に見ていて、ちょっとの情報でも取っている人はいると思うんですけど、そういう方向だけじゃなくて、ある程度、頭の中でやれる、画面内の情報だけじゃ完結しないところで見えているのかなと。

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