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ガンダム偏差値0未満が社会に出て苦労した話。

恥の多い人生を送ってきました。
私には人のガンダムというものがよくわからないのです。それでもガンダムはロボットであることくらいは人並みにわかります。それでも公共の場でガンダムを問われたりすると何も知らないことに赤面し言葉がでなくなってしまいます。

まさか社会に出てまでガンダムで苦労するとは思いませんでした。伊集院光の予測警鐘(ガンダム社長)は間違っていなかったことが裏付けられた形です。社会に出てガンダムが通用しない奴はなにもできない。まさかそれが外国人との間ですら発生するとは。

数年前、某国から出向してきたスタッフと私はバディを組んでしばらく行動していました。彼はたいそうな日本びいきで滞在中は日本語をそれなりに理解し、懸命に日本語を吸収して話そうとするなど非常に好感の持てる人物でした。問題は彼の日本びいきはガンダムが原点になっているということです。

(ジジッジジッ)ノイズ交じりのブラウン管にかじりつく子供たち。
(ポンピュピュポーンポーン)けたたましく流れるテーマソング
「燃えあがれ燃えあがれ燃えあがれガンダム」熱狂する子供たち。
彼もそんな中の一人だったそうだ。

もしかしたら彼の国は日本製コンテンツが法律で禁止されている時期だったかもしれない。それでも何らかの手段で日本語音声がそのまま流れる映像を入手し、彼らはそれにかじりついて正確な日本語を習得した。複雑なガンダミング人間関係を理解してイイモンとワルモンの戦いごっこではない戦争アニメを理解したそうだ。(彼のお国柄的に戦争と分断はもっと身近なものだったのかもしれない)

彼は滞在中にガンダム偏差値ZEROの私にガンダムを教えてくれた。

「Shikiriya is 誰」「His Boss」(お前がよく出すシキリヤって誰なんだ)
「He is 誰?」「SHA-A」(シャアのボスだよ)
「ふーん」(よくわかっていない)

彼はアキバヨドバシとかに出かけては何時間も目を輝かせてガンプラをたった一つ選んだりする奥ゆかしい人物で私は彼がとても好きだった。

彼はミッションを果たして帰国したがそれ以降もたびたび連絡をくれたものの自然消滅した。どこか別の会社へ転職したのだろう。
私がガンダムさえ理解していればもっと積極的に仕事以外の場面でもやり取りを続けることができたのかもしれない。彼のわずかな滞在期間に楽しい思い出を残すことができたのかが心残りだ。

これから国際交流しようとする人はガンダムやサブカルチャーを理解すると良い関係が築けると思う。タノシイは言語を超える。仲のいい人と良くない人のどっちの言葉に耳を傾けるかっていえば前者だぜ。個人的な観測範囲では「バーフバリ」とかはかなり有望株だよ。

以上でガンダムを知らないことで苦労した話を終わります。

未来へ

逆に「特攻野郎Aチーム偏差値のおかげて国際交流できた話」もあるんだけど聞く?急造の研修チームが一瞬にして意気投合できたってだけなんだけど。

(研修でチームがランダムに二分割される)
(私が振り分けられたのはAチームであった)
(チームのデスクで知らないガイジンと顔を合わせる)
(デスクには「A」という標識が置いてある)

「A-Team...?」
「A-Team...?」
「So,A-Team...?」
「We are A-Team!!」

「「「yeah!!!」」」

「I'm HAN-NI-BAL!!」

「「「yeah!!!」」」

わりとそんだけのことでうまくいくんだ。やはりタノシイは言語を超える。




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