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#朝稽古
「国技館ロイヤルランブル」(4) 『悲恋の大関』
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(前回の取組)
格闘技ファンにとって相撲道は一対一に特化していると認識されている。実際に十両・前頭クラスまではそうだ。しかし、三役と呼ばれるエリート階層にとっては異なる。相撲とは多対一、一対多、多対多の戦場格闘技である。三役同士の取り組みはもはや格闘技ではなく論理戦闘の舞台となるのだ。
(前方から田中、後方から梅
「国技館ロイヤルランブル」(6) 「光の射す方へ」
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(前回の取組)
十両最年長生之際の頭髪は後退を続けている。地球温暖化に伴う北極の氷や南極上空のオゾンホールのように永遠に広がり続けている。そこはまさに不毛の砂漠だ。そんな砂漠の砂の中に1粒だけダイヤモンドが混ざっている。それこそが生之際光、見苦しくも現役にしがみつき続ける元関脇の相撲であった。
富士卒婆の強烈な
「国技館ロイヤルランブル」(7) 「昭和の巨人」
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(前回の取組)
国技館最終ランブル(残り7名)
07 大関 大失恋 (異能「客観視」の使い手)
09 横綱 万寺 (外国人横綱)
10 横綱 若銀河 (もっとも完成された横綱とされる)
12 元関脇 八極弾 (暴力事件で追放されたレスラー)
13 元大関 肉達磨 (肉塊親方。限りなく横綱に近づいた平成の怪物)
「国技館ロイヤルランブル」(8) 「伝説力士」
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(前回の取り組み)
「巨人!?」観客も力士も視聴者も我々も、そう錯覚したのは無理はない。
昭和の英雄大銀河は前代未聞の128連勝を果たした文字通りの大横綱であった。日本人であればこの巨人の取組を知らないものはいない、その現役時代の姿が巨大な幻影となって襲い掛かったのだ。巨大なを受けて後ずさる力士たち。一方で、動じな
「国技館ロイヤルランブル」(9) 「かわいがり」
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(前回の取組)
土俵下で大銀河の強烈な上手投げを受け失神していた時限ゼミの意識が復帰した。土俵を見上げると、そこには二つの相撲竜巻が発生していた。
横綱若銀河は大銀河と睨み合い、それだけで強烈なオーラが発散されている。
横綱万寺は肉達磨の強烈な打撃を避け続けている。それらから距離をとり漁夫の利を狙うのは八極弾だ
「国技館ロイヤルランブル」(10) 第十話「国盗り」
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(前回の取組)
土俵下、時限ゼミの元へ近づく影があった。相撲協会の職員キャップとジャンパーを着こんだ巨漢。団体職員……ではない。この顔はテッポウ禁止の通路でハーキュリーズ・ヘラクレスと立ち会っていたあの男ではないか。
「よく頑張ったな」
「坊チャン……」
「もうひと頑張りしてもらうぞ」
「オレ、モット相撲トリタ
「国技館ロイヤルランブル」(11)第十一話「旧支配者」
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(前回の取組)
横綱万寺、メキシコ出身。
貧しいスラムで育った彼を拾い、まっすぐ育てたのは肉塊親方であった。慣れない環境、合わない食事、厳しすぎる稽古。「いつか殺してやるよ」と笑いながら軽口をたたきあう、肉親以上の肉塊親方が死んだ。
横綱若銀河、東京都出身。
大横綱の父を追い自らも横綱となったがいつも巨大な背中
「国技館ロイヤルランブル」(12)「deus ex machina」
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(前回の取組)
触手の持ち主は土俵下の職員キャップにジャンパーの若者。彼はキャップを外し土俵へ上がった。「国家安康党」首領、豊臣秀頼その人である。
「SHHHH!!! 下郎ども頭が高いぞ!!」
土俵上には現役の両横綱、若銀河と万寺。二人は顔を見合わせ(俺が先にいくぜ)(応)(あとでやろうな)ウィンクをした万寺が
「国技館ロイヤルランブル」(13/終)「It's "SUMO" World」
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(先場所の様子)
「どすこーい!」「どすこーい!」『大相撲混沌場所ロイヤルランブル事変』から数年。"次元猟犬"多角力が土俵へ顕現するなど相撲業界の様相は激変したが今もクラシカルな伝統相撲を続けるのが大銀河部屋の力士達だ。大横綱の名跡を継いだ横綱大銀河を中心とする銀河軍団はいまなお日本の伝統美を象徴している。
「ど