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籐を編み続けてみたら

ひと通り籐の編み工程を学んだので、さっそく仕上げた2脚の椅子を店頭に並べました。
こういう家具も扱ってますよってことで。
ビフォーアフターを表示して分かりやすくね。
まだまだ学び中なので、そこんとこご理解頂いた上で30%オフキャンペーンスタートです。

すると
その日の午後、1人のおばあちゃんが立ち止まって、
猛烈に血圧あがっちゃった!って言う顔でこっちをみていました。
目がキラキラしてました。
工房へ招き入れると
籐を見て
「私、お母さんとずっとこの座面を編む仕事してたのよ!」

この編み方は私とは逆だわ、とか
素材の話とか、
カーブの座面は大変だとか、
超マニアックな話が出来て最高でした。

よく考えてみれば、その昔こういう職人だった人はまだまだあちらこちらにいるはずです。
でも街行く人の中にそんなベテランさんが紛れているとはなかなか考えません。
しかも、まさか、向こうから工房に現れてくれるとは。
店頭に椅子、並べてみて大正解。

そして
さらに今日、お孫さんを連れて現れて
なんと、自分が使っていた籐編みの道具と籐を「これもうあなたにあげるわ」って🫢🥹

穴に通した籐を押さえておく道具。
最近はゴルフのティーを使うのが主流。


このゴルフのティーの使い方はこちら、アカデミーに通い出した編で説明しております。↓


なるほど、本来はこう言う専門の道具があったのね。当時は鉄工屋さんで作ってもらってたみたい。
鉄はボンドを吸収しないので接着作業にも便利。

仕事道具って、年々みんな使いこんで
とっても個人的な思い入れが沁みてくるものなので、唯一無二のもの。
お金で買えない価値のあるものです。
それを誰かに渡すというのは結構意味の深いことだと思います。

以前にもベテラン椅子張りのご隠居おじいちゃんが専用カナヅチをくれたことがあったけど、こう言うのって本当に嬉しいし、気が締まる感じがします。ほんと感動🥹泣きそう😭😂


人生で得られる本当の宝物は縁とこういう贈り物。自分が死んだ時、私の宝箱にはこういう意味のあるものがたくさん詰まっているといいなあと思います。子供たちはいい迷惑だろうけど。笑

やるべきやりたいことを始めると
道は自ずから開いていくみたいです。
がんばるべ。

トーネットの籐編み、始めるきっかけはこちら
籐編みとは、編↓

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