妊娠・出産と国家資格試験勉強の両立

 こんにちは。
 私は国家試験を合間に挟みながら、妊娠〜出産を経験しました。今回はその経験談について記載します。
 
 試験勉強もあるけど子供もほしい、どちらも先延ばしにできない、と悩んでいる方の参考になれば幸いです。
  

当時の状況

 妊娠・出産のタイミングは、生物的な都合を考えると早いほうが良いとは思います。しかし、多くの方にとって生物的な都合だけで決められるほど単純な話ではないと思います。
 
 妊娠を希望し始めた当時、私は30才手前で弁理士試験に挑戦中でした。なお、弁理士試験は、国家資格の難易度ランキングでも最上位に入る難関資格だと言われています(2021年度の弁理士試験の最終合格率は6.1%)。
 

 妊娠と試験を両立するのは大変なので、もちろん初めはどちらか一方を優先する案も検討しました。

試験を優先?

 初めは、妊娠中は予想できない・対策のしようがない体調不良が続くことを考えると、試験に合格してから妊活開始したいと考えていました。
 しかし、
 ・難関資格ゆえいつ試験に合格できるか分からないこと(前年度は不合格)
 ・妊活開始してからすぐ妊娠できるかも分からないこと
 ・仮に試験が片付くのが30代後半だった場合、妊活を後回しにしたことを後悔する気がしたこと
を考えると、試験勉強に一本集中する案は現実的ではありませんでした。 
 

妊娠・出産を優先?

 また、一旦試験勉強は中断して、妊活を開始する案も現実的ではありません。
 ・子供が生まれたら勉強時間を確保しにくくなること
 ・前年度の知識が抜け落ちる前に試験に再チャレンジしたかったこと
 ・記憶力も若い方が有利であること
などが考えられたためです。

 したがって、試験勉強と平行しつつ、妊活を開始することにしました。

どのタイミングで妊娠・出産を狙うか 

 弁理士試験は、短答式試験、論文式試験、口述式試験の3つに分かれています。
 短答式試験に合格すると論文式試験を受けることができ、論文式試験に合格すると口述式試験を受けることができます。
 
 残念ながら、すべての試験の日を万全の体調で迎えつつ、出産することは不可能に近いです。
 
 そこで、少なくとも初めの試験である短答式試験の日につわり・出産が重ならないように妊活することにしました。

 なお、人によっては後期づわりもあり、妊娠中は常に何かしらの体調不良がつきものだと思います。しかし、考えるときりがないので、一般的なつわり時期(妊娠初期〜安定期前)を避けて計画しました(妊活当時はそこまで割り切れていませんでしたが…)。
 

結果的にどのタイミングだったか

 結果的に、以下のようなタイミングになりました。
  ・妊娠2〜4ヶ月:つわりピーク
  ・妊娠8ヶ月:短答式試験受験(合格)
 ・妊娠10ヶ月:論文式試験(不合格)
 →出産

 短答式試験の約半年前に妊娠が発覚しました。
 
 その後すぐにつわりが始まり、何をしても気持ち悪い状況が続きました。「つわりの期間は1ヶ月で終わる」など期間が初めから分かっていれば、つわり期間は大事をとって休息する、ということも可能かもしれません。
 しかし、いつまで続くか分からないのがつわりの更に辛いところです。終わりの見えないつわりの期間の間ずっと勉強を休むわけにもいかないので、仕事後にベッドで横たわりながら過去問を解く、という日々を過ごしました。文字を読むだけで辛い時期もあったので、この期間の勉強が頭に入っているかは微妙なところですが…

 短答式試験の受験時は、胎動で気が散る・腰痛や頻尿との戦い・再受験のプレッシャーの中、3時間半の試験を無事突破することができました。
 
 論文式試験の受験時は、臨月でした。後期づわりの真っ只中で、試験会場へ向かう電車の時点で既にグロッキーになっていました。試験を受けられただけでもよかったと思うことにしました。

感想

 つわりのピークや出産が試験と重ならなかったのは幸運だったと思います。

 ただ、分かってはいましたが、妊娠中に難関試験に挑戦するのは心身ともに辛いことが多くありました。

 特に辛かったのはつわり期間でした。スポーツをしたり、友達とお茶をしたり、好きなものを食べたりなど、好きなことがどんどんできなくなっていくのに、仕事や勉強は続けなければならないという状況は、試験へのモチベーション低下に拍車がかかりました。

 また、妊娠中は、
 ・体調不良がいつまで続くか先が見えない
 ・一時的に良くなっても試験の頃にはまた別の体調不良が出るかもしれない
 ・予定日よりも早く生まれたらそもそも受験すらできないかもしれない
 ・受験できなければ今の勉強が無駄になるかもしれない
 ・出産前最後の自由な期間、遊べるチャンスを勉強ばかりに費やしたくない
といった考えが次から次へと浮かび、勉強を辞めたいと思う日々も多くありました。

 何度も試験から逃げたくなりましたが、「今までの勉強を無駄にしない」「逃げたら逃げたで後悔をする」と自分にいい聞かせ、勉強を続けました。
 直前期を除き、週に一度は休息日を設け、適度に息抜きも入れたこともモチベーション維持につながったと思います。

 受験生仲間が欲しいと時期もありましたが、妊娠中でない受験生と自分を比べると卑屈になりそうだったので、受験生仲間は作りませんでした(大好きだったコーヒーの香りが一切受け付けられなくなり、コーヒーを飲める・カフェで勉強できるだけで羨ましかった…(:_;)笑)   

 つわりのピークや出産が試験と重なっても重ならなくても、試験勉強等と両立するのは大変です。どのタイミングで妊娠しても大変です。

 妊活と何かを両立しようとしている方、試験勉強と何かを両立しようとしている方、それだけで十分すごいことだと思いますので、どうか自分を褒めてあげてください。そして自分の心と体を労ることを忘れないでください。

 試験勉強自体のコツは別記事を検討中です。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?