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コート買いたい

日に日に、寒さを感じる。
10月は、
多かった雨の日のせいも
あるかもしれないけど、
もう11月になる季節感と
ここ最近の爽快な秋晴れ
快晴で雲が殆ど無くて
放射冷却で夜も朝も、
体にこたえる。
これからの本格的な
寒さにはコートがいるよ。

欲しいなあと垂涎の
逸品らのイメージはある。
ファッション誌に出て
人を沸かして魅了する様な
一着たちは、どれも
ピンからキリまで、
いや、
切り上がっていて高価格で、
紙面からの見た目ったら
そりゃあもうカッコイイ。
頗る映えてる。

秋冬の新作は、夏真っ只中
から終わる頃とか
9月くらいには、目に出来る。
新作を探す
なんてフレーズ、
羨ましくて仕方がない。
シーズンの訪れまで、
買いを検討するのも楽しい。

今は手元に金が無くて、
いや、ここ2、3年
そういうことを言っていて、
コートの為の出費に
回せる様な余裕が
残念ながら無くて、
辛い。
冬が来るのは楽しみもあるが、
今年もダメかなあ
買えないなあと嘆息する
悲喜が交差する寒くて
長いシーズンと、感じている。

それでも、新作が
ネットなどで公開されたり、
今の時期では
サイト販売も盛んで、
いくらでも
目にすることは出来る。
買えない買わない癖に、
買うすんでのところまで
考えてはいる。
疑似というか錯覚している。
着たらどうなるか、
そういう楽しみを
空想することくらいは
してもいいだろう。

自分が気になる商品の
売れ行きはどうか、と
買わない
と言っているにもかかわらず、
在庫確認までしてしまう。
あわよくば
の気持ちはあるけど、
高い高いコートで、
購入後の後悔もしたくはない。
だから、
もし買いたいと思っても、
店先で現物を見たいし、
それでも、
買うのかどうかは、
やっぱり分からないし、
色々と比べてしまう、
それで結局買わないのか、
買えないということに
なるのか。かぁ〜っ、
難しい。

買えない買わないを繰り返し
脳内ぐるぐるしている間に、
冬も終わるし、その前に
売れ筋好調コートならば、
在庫切れ完売御礼
さようならにもなる。
これで、また季節が
順繰りして、また来年の
冬には何を思うのかと、
仕方のないことを少し
想像してみたりもする。

コートの話、冬には
欠かせないかもしれないが、
冬服にはニットセーターも
ダウンもある!
そもそもコートにしたって
種類も豊富で色々あるし、
色味だってカラフルで本当に凄い。
ファッションもビジネスも、
手が届く届かない
は触れないで、周りで
巻き起こりまくる
カネの流れたるや、
コートだけじゃ収まらないし、
自分なんて買わなくたってね、
誰かが買って着込んで、
その価値を見出されたり、
売れて作り手さんとか
売り手さんとか仲介業者
わっしょいで元気になるし、
自分が我慢している間に、
しっかりとシステムは
呼吸していくことを思って、
買う買わないもそうだけど、
自分一人は
一消費者
でしかないんだなとも思う。

そんな欲しいコート、
チェスターフィールドコート
といえば、よく聞く
コートの代表格の一つだろう。
それのミルクティーと
いうかベージュの色が
欲しくて、店に出向いて
試着もしてみて、サイズを
決めて予約までした、
それから何日かして
電話を貰って、再来店して
試して気に入れば
購入だったけど、
辞めた経験がある。
確かに、欲しい
チェスターフィールドで、
というところだったが、
もう少し色味に明るさ
加味したミルクティー
よりのベージュカラーで、
起毛感のある外観も
欲張っていた。それなりに、
店員を巻き込んだから
申し訳なさは勿論
感じてはいるが、
自我を優先したし、
電話に出てキャンセル
しますやっぱり、と言うのも
きまりが悪い感じがして、
ドタキャンというか
着拒にしたりして
電話には出なかった。
(そこのお店の方々、
当時はすみませんでした!)

けど、それで
押し売るとか怒涛の
セールスをして来るか
といえば、そんな事はなく、
考えてみると、その店自体
繁盛して成長成熟しているし、
そのコートにしろ、他に
手にしたい人で控えられている
ということだった。だから、
自分が買う必要も、
店なりコートからしてみて、
皆無といえばその通り
だったというわけだ。
モノ一つ売り切れるかダメかで、
ギリギリのところで
切り盛りしている自転車
操業のビジネスでもないし、
他に客は付いてきていて、
しっかりいるという
ところなんだ。
そのこともよく分かった。

買いたい
買わなくちゃの意欲と、
購入資金と、
ドンピシャ商品、
これが揃うのかどうか
だけの話で、店が意図的に
操作したりすることも
稀だろうし、購入を検討する
張本人が一体どうしたいのか、
そこに尽きるだけで、
店は基本的には
選べないし選ばない
(購入に際して
購入者の資質を
問う場合もある…)。
あるならば、
選ばれてから逡巡して
選好する店は
あるかもしれない。
顧客第一は、接客モットー
だけでもなくて、売買という
交換行動の第一歩。
つまり、
顧客が主導権を
握っているという
ところを知れた。
買うのも、
買う予定を変更したり、
別のモノを探すのも、
探している消費者が
どうしたいか、
何を欲しがるのか。

自分をスケールを変えて
捉えた時に、一体どんな
効果や役割を担い果たすのか、
それを考える機会は
実はあまり無いけども、
買えないコートを虚しく
侘しく憂えることで、
一昔前のことを思い出して、
小さくとも大切で、日々
何気なく行なっている
ことに思いを馳せられたし、
これからも慮りたいし、
よく考えたい。
自分を立場や状況によって
上手く使い分けたいし、
相手視点とか利他性も
忘れるべからずだ。
来年は、
良いコートを買えていると、
楽観視だけしておこう。

(写真お借りしました〜)

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