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疼痛リテラシーアップデート


追記(2020.2.9)

疼痛リテラシーアップデートは理論です。ここから臨床応用することもできますが、具体的な臨床応用パターンの記事も作成しました。

https://note.com/tznote/n/n25a96d5612d3



疼痛治療はいまだ確立されていません。

特に慢性疼痛は長年、

●生物医学モデル(biomedical model)
●デカルトモデル(Descartes model)
●構造モデル(structure model)
●姿勢-構造-生体力学モデル(postural–structural–biomechanical model)
●運動病理学モデル(Kinesiopathological Model)
●動作の質モデル(Movement Quality model)

と言われる様な、ヒトを身体的構造や機能から評価し、アプローチするモデルが使用されてきましたが、結果は失敗に終わっています。(自称「治せる」は除き)

この歴史的失敗にも関わらずまだまだ、痛みの議論は上記の古典的なモデルに基づいてされていることが往々にしてあります。

これは恐らく疼痛リテラシー(疼痛を適切に理解・解釈・分析し、改めて記述・表現する能力)の欠如によるものです。

多くの疼痛治療の書籍は疼痛リテラシーをおろそかにしているように感じます。

というのも、疼痛治療の書籍には大抵の場合、「疼痛とは何か」について書かれていません。書いてあっても数百ページ分の数ページです。

疼痛治療の目的は「疼痛の緩和や除去」です。疼痛治療方法は手段でしかありません。疼痛治療の多くは手段と目的の重要度を誤っているのかもしれません。

医療系の学校の教科書の疼痛の説明は、デカルトモデルに従っていることが多く、つまり「心身二元論」。疼痛の分類では、侵害受容性疼痛(+神経因性疼痛)と心因性疼痛があると習います。

この影響を強く受けたセラピストは、やはりデカルトモデルに従って、患者に痛みがあれば、どこかに損傷があったり、負荷がかかって疼痛を生じさせている、そうでなければ心因性の問題だろうと考えてしまっています。

しかしこれも仕方がなく、2019年時点では国際疼痛学会(IASP)の痛みの定義ですら、まだデカルトモデルに従っています。

それでも今はパラダイムシフト(その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化すること)時期です。

IASPは2020年に痛みの定義を変更します。

本書はまずそこから触れていきます。

①痛みの定義の変更、②現在の疼痛モデル「BPSモデル」、そして③BPSモデルを越えて「5Es」。

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疼痛リテラシーアップデート

タム@Exercise box

1,980円

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