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2025年入試の時事問題を考える その8

無料公開記事その8です。
今日は選挙に関する話題です。2025年には選挙が確実に行われます。それを見越して出題される可能性があります。また、もし今年衆議院が解散すれば注目度は一気に高まります。

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2025年入試の時事問題を考える|田中則行 (note.com)

(6)国政選挙
 入試年の2025年は参議院議員選挙が行われます。また、衆議院議員の任期も折り返しを過ぎ、いつ解散総選挙が行われてもおかしくありません。これを書いている時点で6月の解散総選挙の可能性は低くなりましたが、9月に新総裁(新総理)が誕生したらその勢いで解散総選挙に出る可能性があります。もし2024年に解散総選挙がなければ、2025年に衆参同日選挙が行われる可能性が高まります。いずれにしても国政選挙に関する問題は2025年、2026年入試で増えることでしょう。では、国政選挙ではどのような大問の出題が考えられるでしょう。

①選挙の仕組み


 衆議院は小選挙区比例代表並立制、参議院は都道府県選挙区と比例代表選挙が行われます。その中で押さえたいのは以下の通りです。
1)選挙を担当する機関や法律
 総務省と選挙管理委員会、公職選挙法を押さえれば十分です
2)比例代表選挙の違い
 衆議院は政党名のみ記載する拘束名簿式、参議院は政党名か候補者名のいずれかを記載する非拘束名簿式です。ただし、参議院は特定枠で順位を上にすることができます。
3)合区(参議院)
 有権者数の少ない鳥取県と島根県、高知県と徳島県は2つの県を1つの選挙区にしています
4)アダムズ方式(衆議院)
 今度の衆議院総選挙から用いられます。詳しい計算式を出す学校もあるかもしれませんが、アダムズ方式という用語と一票の格差を改めるために採用することを押さえておけば十分です。
5)一票の格差
 一票の格差については原因や問題点(平等権に反する)といったことが聞かれます。
6)ネット選挙
 詳しい仕組みを聞く学校もあるかもしれませんが、ネットによる投票ができないことを押さえておけば今の時点では十分です。
7)投票率の低さ
 投票率が低い原因やその問題、対策について聞かれることがあります。特に対策については多答式の記述問題で扱われることがありますので、自分なりの考えをあらかじめ持っておくとよいでしょう。
8)シルバー民主主義
 シルバー民主主義は高齢者の人数が多く、また得票率が高いため、高齢者の判断が選挙結果を大きく左右することです。そのため選挙では高齢者のための政策を訴える候補者が多くなり若者への政策がおざなりになる問題です。シルバー民主主義が起きる原因や問題について押さえておくとよいでしょう。
 選挙制度に関する問題は幅広いです。これら全てを扱う学校はないでしょうが、一部を扱う学校は十分にあります。一通り対策するとよいでしょう。

②国会の仕組み

 衆議院と参議院の定数や任期などもそうですが、国会の仕事について聞かれる可能性は十分にあります。ただ、その多くは授業で扱った、テキストに載っているものが中心です。授業を通して間違いやすかったものを押さえるといいでしょう。
 選挙が無縁の年は選挙制度に関する問題を出す学校はあまりありませんが、2025年と2026年入試は注意するといいでしょう。

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