6. 普通人間 #1
普通、ふつう、フツウ。
普通って何ですか?
先生の言うことに従うことは生徒からすれば普通のことであるけど、世界中を旅するバックパッカーからすれば異常かも知れません。
僕が今必死に普通について考えているのも、僕からすれば普通のことであるけれど、リビングで韓ドラを見ている母からすればそれもまた普通ではないのでしょう。
そろそろ「普通」という漢字がゲシュタルト崩壊してきて「普通」に「普通」とは読めなくなってきているかも知れませんが、これもまた誰かにとっては「普通」なんですよね。
辞書に書いてある「普通」は
❶特に変わっていないこと、ごくありふれたものであること
❷俗に、とても。
ざっとこんなところ。至って「普通」です。
今までの人生は普通でしたか?
いつが普通で、いつが普通ではなかったか具体的に思い出せますか?
「結局、普通って何だよ!」と答えを急いでしまってはいけません。
なぜなら、あなたが普通ではなくなった瞬間に、今あなたの目の前にあった「普通A」は違う「普通B」に変わってしまうからです。
「冷静なあなた」と「答えを急ぐあなた」にとっての普通は全く異なるものです。
このように、普通というのは自分の(感情の)温度、周りの人間、はたまた、天気、場所によってさえ、いとも簡単に変わってしまう非常に不確定的な水のような概念なのです。
江戸時代にiPhone12を使っている人は普通ではありません。令和になって刀を振り回している人はすぐに捕まるでしょう。
こんな具合で、生きている時代によっても普通の線引きは大きく変わってくる。
人類史上最高速度で毎日世界が変わり、ついていくことだけで精一杯である今だからこそ、みんなで普通について考えてみたい。
普通であることは良いことなのか、それとも悪いことなのか?
普通によって誰が喜んで誰が涙するのか?
もしかすると、人は普通と異常の2つの側面を持っていて、仮にそうだとすれば、あなたはどれぐらい普通で、どれぐらい異常なのか?
今回は、この「普通」について考え、自分なりに答えを出していってみたいと思います。
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