ポコ♪がたまには「株」について語る③
株式投資の本質
20代無職の若者が「金融のプロ」を天文学的なレベルの差をつけて成績をあげたって事は、株がプロの競技ではなく、どちらかと言うとコイン投げやサイコロに近い偶然のゲーム、すなわちギャンブルであることを、反論の余地が無いほど完璧に証明しているのだ。
もし株がコイン投げと同じならば「金融のプロ」と呼ばれている人たちは良くて占い師か競馬の予想屋、悪く言うとイカサマ野郎ということになる。笑
この事は業界の人たちにとって実に具合の悪い話である。
ギョーカイの中に「ジェイコム男は無視しとこう」という暗黙の了解ができたのは、これまで世間にひた隠しにしてきた自分たちの暗い出自が白日のもとにさらされそうになったからではないだろうか?
もっとも、株式投資をコイン投げと同じに扱うことには実は有力な反論がある。
勝ち負けは偶然によって完全に支配されているわけではなく、そこに技術的な要素が加味されたブラックジャックや麻雀、パチンコのようなギャンブルかもしれないからだ。
ブラックジャックでは、使用されたカードをすべて記憶するカードカウンティングによって特定のカードの出現確率を予想し、胴元より優位に立つことができる。
麻雀でも、捨て牌から相手の手を予測したり、確率的に優位な牌で勝負する様々な戦略がある。
パチンコはコンピューターによって出玉がコントロールされているが、プログラムを解析することで必勝法が成立する。
株式投資の成果が技術や才能に影響されるのであれば、そこにプロが存在してもなんの不思議もない。
だが金融業界のひとたちは、たぶんこの理屈はぜんぜん気に入らないに違いない。
ここでいう「プロ」とは、パチプロやプロ雀士と同類ということになるからだ。
職業に貴賎が無いのは常識のはずだが、残念なことにこれでは彼らの自尊心はズタズタなのである。笑
・・つづく・・
参考文献】『臆病者のための株入門』橘玲著(文春新書)
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