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1クール13話の「大氷原の小さな家」を妄想する④ 第3話

ずっと更新しておりませんでした。
需要の少ないシリーズですが私の脳内では細々と更新されており、
とりあえず、ここにいったん第3話を提出いたします。

※早い話が『聖闘士星矢』の二次創作
※小説ではありません。筆者の脳内アニメです(?)
※↓↓これの第2話の続き


【シベリアっ子、クマを狩って食す】

「聖闘士になるには強い体づくりが必要だ。
その強い体をつくるには……」赤い瞳が氷河に向けられる。
「栄養、が大事です」
「そうだ。ではここシベリアで、栄養がつく食べ物は……」
「はい! クマ!」
得意げなアイザック。新入りが来たときのおなじみのやり取り。
 
クマを狩りに行く。朝の光で空気が輝いている。
「きれいだろ? ダイヤモンドダストっていうんだ」
「オレも知ってる、ロシアでも見れる」
「そっかー、でも先生のダイヤモンドダスト見たら驚くぜ」
「?」
カミュが振り向き、唇に人差し指をあてる。二人は顔を見合わせて黙る。
 
森に入る。ヒグマがいる。
いたずらに痛めつけないために、一撃でしとめる。
カミュがはなった「ダイヤモンドダスト」に氷河は目を丸くする。
陽光の下、雪片がきらめく……
「上半身を凍らせた。貯蔵庫行きだ」
今夜は下半身をいただくことに。
カミュがクマを軽々背負い、引きずる後足はアイザックが持ち上げる。
すごい、本当に強いんだ……!
 
さばいてお鍋にいれて、いただきます! 
氷河は熊肉を食べるのは初めてで最初は少し抵抗があるが……
「どうだ氷河? いけるだろ?」
「うん。うまい!」
「これでお前もシビリャーク(シベリアっ子)だ!」
笑いあう二人。チラリとカミュを見ると、かすかに口の端でほほえんでいる。

【水瓶座の伝説】

夜、外へ出るとオーロラが頭上に広がっている。極北の自然についてもカミュが教えてくれる。
「カミュはなんでも知ってるんだぜ」ドヤ顔をするアイザック。
「なんでも知っていれば、な」つぶやくカミュの顔がオーロラの光に薄く照らされている。
 
「ねえ先生、水瓶座のお話しを氷河にもしてあげてよ」
「アイザック、お前もう覚えているだろう、話してみろ」
「やだ、先生の話すのが聞きたい」
……
聞きながら、氷河はマーマを思い出す。
ゼウスの寵童・美少年ガニュメデス。金持ちの愛人だった、マーマ。
「先生、ガニュメデスは幸せだったんでしょうか」
「……それは考えたことがなかったな」
「氷河、おまえ面白いこと言うなー」

【絶対零度】

弟子入りから数週間後、氷河が初めて凍気の気配らしきものを発する。
「決してそれを人に見せてはならない」
無駄に目立つことは避けなければならないし、物を凍らせる異能を知られれば、極寒の地でどんな風聞がたつかわからない。

「これほど短期間で感覚をつかむとは、お前はなかなか見どころがある」
褒められてはにかむ氷河。
「しかし、私たちが目指すものは究極の凍気―絶対零度だ」
先生の手の中に、宇宙の秘密が渦巻いていた。きらめきながら。
 
「絶対零度とは……氷河おまえ聞いているか?」
「あっ……すみません!」
「オレもできるよ! ほら!」
「アイザック、絶対零度とは何か、説明できるな?」
「えーっそれは先生の……」
「アイザック」
……
(わちゃわちゃしつつEDへ)

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著者のつぶやき

☆カミュはなんと呼ばれているか
難しい問題です。原作では氷河が「わが師カミュ」とうるさい呼んでいるのが有名ですが、あれは相当気取った呼び方で、14歳の少年がめいっぱいかっこつけてる感があります。まあそれが「聖闘士星矢」世界のデフォルトなんですけども。
で、実際の呼びかけは「カミュ」が多い。
アイザックも同じですが、原作のレアシーンとして氷河が彼と初対面したときに「カミュ先生」と言っています。
多少成長したアイザックは「師カミュ」。やっぱりかっこつけてます。

私の脳内アニメではアイザックはやや無邪気めになっており、
「カミュ」って普通に呼びそうな気がする。
カミュ自身が「先生」って呼ばれたがるキャラな気もあまりしない。
「カミュ先生」を許容しつつ、「私のことはカミュと呼べ」な感じであったらいいなあと。
子どもたちは最初「先生」って呼ぶんだけど、しだいに「カミュ」って呼ぶようになる、それが自然になるというのはどうかなあと。
(好きにしろよの極致)

☆凍気ってなんやねん
車田先生わかりません! わかるけど! わかりません!

なんかすごいきれいな感じにしたいですね。よくわかんないけどきれい。
宇宙の神秘というのか。……あっカミュそのものじゃん「よくわかんないけどきれい」は! 納得納得

(たしかTwitterでどなたかが描いてらしたんですよ、子どもたちに手の平の「凍気」を見せているカミュのイラスト……美しすぎてな……もうたどれないんですけど……)
(そういう数多の「先行作品」の影響を受けつつ私の「大氷原~」は進行しております)

「絶対零度」はシリーズ中に何回か出したい。
星矢ファンに「カミュといえば?」と聞いたらたぶん5番目以内に
「絶対零度」が来る。それくらいのトレードマークでしょう。
「ダイヤモンドダスト」同様、現実に存在する概念という重みもある。
カミュの人生哲学にかかわってるんじゃないか、みたいな話も以前しました(↓↓ 当館最大の推し記事!! ↓↓)

☆水瓶座の伝説
カミュがお話ししてくれるんですが、内容を私もよくわかっておらず(汗)
ガニュメデスはもちろんカミュに演ってもらいます。美少年やからな。間違いない。
ゼウスは影とかでいいと思います。(塩対応)

☆美少年やからな
村もよりの都市に住むお金持ちがカミュに惚れこんでいて何かと貢いだり、食事に招待したりする話があってもおかしくないと思っていますが、それはスピンオフ的なものになるでしょう(このシリーズそのものが……)。
ドレスアップしてお屋敷で食事をするカミュはなぜかテーブルマナーの基本ができていて、「実はいいご家庭の子」、という出自のにおわせができればなと思っています(なぜ続けようとするのか)。


※脳内アニメ、事の発端↓↓

※こんなのも昔書いたよ↓↓


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