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「シベリア民話への旅」を読んでシベリア一家物語を妄想する

斎藤君子「シベリア民話への旅」。
これを「聖闘士星矢」の二次創作のために読んだという人間は日本広しといえど私だけかもしれない。
しかし「いない」とは限らない。オタク心は燃料を求めてどんなところにも向かう。この記事を目にされた「先達」がいらっしゃいましたら、ぜひともコメントでお声がけをお願いいたします……!
 

「シベリア一家物語」または「大氷原の小さな家」の13話分を妄想する

「聖闘士星矢」をご存じならもうなんの話か察されていることだろう。
私がさんざん今まで騒いできた水瓶座のカミュと弟子たちが修行していた地が「東シベリア」である。
氷河は8歳から14歳までこの地をホームとして聖闘士の修業に励んだ。
 
彼らの物語はもちろん「星矢」の本筋ではないため、原作にも部分的にしか語られていない。
アニメにいたっては、クリスタル聖闘士という世紀のフライングのせいで元々あったカミュの登場シーンが大幅に削られている……ちょっと待ってくれ。彼らは本来なら、もっともっといろんな物語を持ってるはずなんだ!!
 
カミュとアイザックと氷河。この3人が東シベリアで暮らしていた頃のお話しは、それだけでアニメ1クール、13話分くらい軽く行けるはずなんだ……!!
ないなら、自分で考えればいいんだ……!! 妄想はタダだ……!!
 
タイトルは「シベリア一家物語」、あるいは「大氷原の小さな家」でどうだろう。
Twitterで検索すると「大氷原の小さな家」は星矢関係で既に複数アカウントの先行ツイートあり……まあ誰でも思いつくよな……
「シベリア一家物語」が自分のツイート以外引っかからないのは不思議でしょうがない。私しか言ってないはずないのでたぶんTwitterで言ってないだけだろう。
 
私は私の心の中で、アニメ20分×13話分の物語を妄想する……
そのために必要なのは、シベリアについてもっと知ることではないだろうか!?
 

「シベリア民話への旅」の内容

私の妄想に入る前に、本書への敬意を表してその内容にふれておく。
広大なシベリアの大地に古くから住んできた諸民族は本書では26と数えられている。それぞれが大切に語り継いできた民話があり、
・太陽、月、オーロラなど空の自然にまつわる物語
・トナカイ、鹿、魚、熊など動物たちの物語
・創世神話
などから、シベリアに住む人々の歴史や生活に思いを馳せる。
本邦の「猿蟹合戦」に似た話も紹介されている。
民俗学や神話、口承文学が好きなら読んで間違いない。
 

「シベリア一家」はどこに住んでいたのか

シベリアについてもっと知りたい! ということで手にした「シベリア民話への旅」。
1993年発行。この類の本は1~2年でパッと書いて出せるものではないだろうから、1980年代のシベリアもこの本に書かれている「現代」と変わらないだろう。よしよし、この本で間違いない(謎の動機)。
 
まず、カミュたちはどこにいたのか? 
本書の最初にシベリアの地図が載っているので改めて眺めると驚く。広い。日本の何倍なんだ。
日本だって北海道と沖縄じゃ全然違う。同じ千葉でも東京に隣接する地域と南房総では全く違う。
それよりずっとスケールのでかい、東シベリアという広がり……彼らが住んでいたという「コホーテク村」はいったいどの辺りか?

原作で見る限り、少なくとも北極海沿岸だろう。氷河とマーマが乗った船がこの付近で沈んだわけなので、ロシア→日本への航路のどこかだ。
なんでも、ベーリング海は海難事故が多い危険な海域らしいから、その近くかもしれない。
(この問題についての「先行研究」は誰かがしているのではないだろうか……ご存じの方があればご一報ください狂喜乱舞します)
 
なお、村のただなかに彼らの住居があった気はしない。せいぜい村はずれ、どっちかというとやはり氷原にぽつんと立っていたのではないか。でも7歳のヤコフが遊びに来られるくらいの距離で。
 

そうだ、トナカイに乗ろう

本書を読んで、「星矢」原作からだけでは得られなかった絵がいくつか浮かんだ。
①トナカイに乗って氷原を駆け巡る3人
トナカイは食料にも衣料品にもなり、さらには移動手段にもなるという。ならばカミュたちにはぜひともトナカイに騎乗してもらいたい。
大きめのコート(トナカイの皮製?)を着てトナカイを走らせるカミュ……コートの胸元からポンポンッと子どもたち2人の頭が出てくる……よし、これがオープニングの最初の絵だ。
シャチに乗って海原を行くのもいいな……両方入れてしまえ。
 
②ベリー摘み
シベリアにも短い夏があり、人々はベリー摘みを楽しむらしい。これもぜひ入れたい。やはりオープニングのワンシーンがよい。
なお、シベリアとかつて地続きだったアラスカについては星野道夫氏の著作を何冊か読んだことがあり、そこでは「夢中になっていたら、熊とお隣同士でベリー摘みをしていた」という話もあったので、氷河とアイザックが小熊とばったり、というシーンはほしい。
同様に、川幅いっぱいに遡上する鮭を熊と並んでとりまくるのもいい。
 
③暖炉の火を囲んで民話を聞く
本書によれば、民話とその語り手はたいへん重んじられるものらしい。人々はすぐれた語り手の物語るのを聞くために、長旅すらしたという。
よそ者には軽々に聞かせない、ともあったが、1980年代にはおそらく昔ほど閉ざされた社会でもなかっただろうし、村は彼らの存在を受け入れているようなので、古老の語りを聞かせてもらう場面があってもいいだろう。これは本編内。
 
炉を囲んで物語を聞く3人。いつのまにかカミュは座ったまま寝ている……
「カミュ、カミュったら……」
「いいんだよ、起こさなくて……その子がそうやって寝てくれるのが一番だ。ここでは安心できるってことだからね」
 
④クジラ漁に参加する
クジラ、アザラシ、トナカイ……村人たちにまじって漁・猟で活躍する姿も見てみたい。悪目立ちしたくないのに、ついうっかり超人的パワーを発揮してしまうわが師は絶対いる。
ちなみに、子どもでも簡単に捕まえられるのがライチョウだそうだ。氷河たちにはライチョウを捕まえてもらおう。火を起こして、鳥をさばくのも勉強のうちだ。
 
 

今後の課題:8歳~15歳くらいの男子ってどんなん?

13話分になるかはわからないが、こんな話があってほしい、という構想、否、妄想だけはある。
まとまってきたらそれもnoteに出したい。需要はないだろうが構うものか。
 
考えていくうちに、「氷河たちティーン以下の男子児童ってどんなん?」「カミュも年齢的に中高生男子だけどその実態は?」という疑問がわいてきてしまった。当方、40の声を聞くが未婚にして子なし、小さい子も中高生男子にもとんと縁がない。(勤めていた学校は女子校だった……)
まあ、日本の子どもの生態は参考になるかわからないけどな……彼ら特殊だから。特に我らが師カミュは14歳だったとはいえプラス10歳くらいで考えた方がよさそう。
 

……アニメだのオープニングだのとうるさいが、当方は動画どころかイラストの1枚も描けない、ただ文章を無駄に長く書き散らすだけのオタクである。私が騒いだネタで誰かが気まぐれを起こして何か書いたり描いたりしてくれたりしないか、さらにはなんかの奇跡が起こってアニメ化されちゃわないか、ただそんな気持ちを抱いてここに投稿する。
 

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