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祝!「ゴジラ-1.0」「君たちはどう生きるか」アカデミー賞ノミネート。勝算大いにあり!?

第96回アカデミー賞ノミネート発表。
「PERFECT DAYS」国際長編映画賞、「君たちはどう生きるか」長編アニメーション映画賞、「ゴジラ-1.0」視覚効果賞、カズ・ヒロが「マエストロ」でメイクアップ&ヘアスタイリング賞と日本勢が躍進。鬱屈な報道の多い最近の日本に明るい話題を届けてくれました。

「君たちはどう生きるか」と「ゴジラ-1.0」は公開後即劇場に行ったのもあって、自分が見た作品が世界で評価されてるのは嬉しいです。両作ダブル受賞も充分あり得ると予想してます。

「君たちはどう生きるか」

日本で一切の前情報無く公開。初見で理解は難しい難解な内容でも、ある程度の情報解禁がされたアメリカは観客も入り易かったと思われます。昨年末放送のNHK「ジブリと宮﨑駿の2399日」で一部考察であった大伯父=高畑勲説が事実と認め、その深すぎる愛憎と死に惹かれる宮崎駿の姿がホラーの域でした。海外ファンにどこまで意図が伝わったかは定かでないですが、日本よりも歓迎された反応に見えます。

受賞予想。ライバルはスパイダーマン

賞の行方は「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」と一騎打ちの見込み。全体ではスパイダーマン有利も、ゴールデングローブを獲って追いつく展開。スパイダーマンは前作「スパイダーバース」で受賞済み。続編も内定。対して引退撤回にして10年ぶりの新作。獲れば23年ぶり。これがどうジャッジされるかでしょう。2度目の受賞で年末匂わした「シン・ナウシカ」に臨む事ができるか、注目です。

「ゴジラ-1.0」

賞レース序盤の12月1日にアメリカで封切られ、ストが影響したBoxOfficeを席巻。あっという間に日本映画1位記録をマークすると、各映画賞も次々ゲット。ショートリスト10本に残ってから更に勢い付き、日本映画史上初の快挙達成。生誕70歳の誕生日イヤーに素晴らしいプレゼントとなりました。

受賞の可能性においても、日本映画初、低予算(ハリウッド基準)、各国でヒット中と加点要素も多く結構勝算があると見ていまして。特に他候補と違う点が2つあります。

勝算①マイナスカラー作戦

一つは「-1.0/-C」(マイナスカラー)の存在。現在上映中の白黒バージョンが本日よりアメリカ公開。賞レースウォッチャーの予想記事を読むと「如何に勢いを持続させて、投票期間にピークに持っていくか」がオスカーを制するポイントで、この為に配給会社が立てる作戦の一つが投票期間中の再上映。公開から間が空いたので再認識してもらうためです。

対する「-1.0/-C」は同一の作品にして別作品の要素が強く、白黒化でゴジラの怖さが倍増、1954年の第1作を再現と、他作品の再上映にない新鮮さがあると見えます。特撮好きのビッグネーム(ギレルモ・デル・トロなど)は確実にチェックするでしょうし、後押しをもらえるかも。2月の投票期間まで上映延長されれば尚良し。

勝算②得票一点集中

次に1部門候補のみである点。外国語映画賞は1ヵ国1作品の賞規定でアカデミー賞は選外でも、実際は代表の「PERFECT DAYS」を上回る成績(何なら作品賞にノミネートした賞も)だった事で作品そのものに対する指示票も集まりやすいと思われます。

インド映画「RRR」がこのパターン。日本と同様にハリウッドでも大ウケしながら、昨年の賞レースは同じ理由でインド代表に選出されず。僅かな可能性があった作品賞候補も逃し、唯一候補となった主題歌賞で見事勝利しました。支持派を一点に集めた事が勝因で、ナートゥ・ナートゥに続きゴジラにも同様の事が起きる見立てが出来ると。

山崎貴vsギャレス・エドワーズ、ゴジラvs渡辺謙

賞を争う「ザ・クリエイター 創造者」を手掛けるはギャレス・エドワーズ。山崎貴監督と日米ゴジラ対決となりワクワクしてるファンも多いでしょう。主演は芹沢博士役だった渡辺謙。「キング・オブ・ザ・モンスターズ」は捨て身の核爆発でゴジラを叩き起こし「芹沢が気合いを入れすぎた」といわしめる程にブチギレさせた(通称けんちゃんの闘魂ビンタ)因縁もあります。

山崎貴監督が受賞すれば「2001年宇宙の旅」スタンリー・キューブリック以来55年ぶり2人目の監督受賞者に。世界のヤマザキの快挙達成なるか。

そして当のゴジラは3月10日の授賞式から間髪入れずに「GODZILLA vs KONG 2」公開。70周年狂想曲はまだまだ続く。。

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