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オンラインキッチン・検証&カイゼン記録(セッションの進め方編)

いやあ……最高でした。

オンラインキッチンという新しい企画。初回の松嶋啓介さんで新しい扉が開き、続いてご一緒させて頂いたsio鳥羽周作さんとMr.Cheesecake田村浩二さん。それぞれの強烈な個性が、この企画は絶対にイケるという確信をくれ、今後の方向性を明確にしてくれました。

sio鳥羽さんのコール&レスポンス!

以前の投稿でも書いた通り、僕はオンラインキッチンを料理教室にしてはいけないと強く考えていました。ただWEBに持ってくのではなく、新しい価値を生み出し、新しい関係が紡がれるものにしたい。

2回目の開催となった鳥羽さんの会は、まさにそれが体現されたものになりました。

選んだ料理は「明太子パスタとほっけパクチー」。準備も技術的にもハードルが低く「どんな人にも”美味しい”を届けられる」という鳥羽さんの愛がつまった選択でした。

もちろん技術的なバリューは高かったものの、場に熱気を与えたのは鳥羽さんの「呼びかけ」でした。オンラインの料理教室と言ったら講師がしゃべって生徒が質問するみたいなやり取りを想像しませんか?鳥羽さんは違いました。聞かれなくても積極的に声かけるかける

「●●さん、どう!?フライパン見せて!」
「オーケーオーケーちょうどいい感じ!」
「ってかチョー旨そうじゃん!!」
「(遅れてる人に対して)大丈夫!ずーっと待ってるから!」

鳥羽さんの声が響き渡り続ける2時間超(ずいぶん延長しました)。参加者も自然にどんどん絡み返していました。満足度の多くはこのコール&レスポンスから生まれたと確信しました。

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(参加者ご提供。「見せて!うまそぉーー!」の絵)

検証ポイント①:レシピはいるのか?

ところで鳥羽さんの会では面白いことがありました。事前に告知していた食材や調味料の量が結構違っていて(1桁間違っていたものも…汗)、現場はちょっとワタワタした場面も。

ところが複数の参加者からのフィードバックに「それが逆によかった。ライブ感があった」という声があったのです。「レシピがない方が集中して鳥羽さんの声に耳をかたむけるし、聞こえなくても質問がしやすてよいのでは?」

セッションの後、希望者は残って「アフター」をやりました(鳥羽さんも、参加者の9割も、残って大盛り上がりの飲み会でした)。その中ではこんな声もあがりました。

「海外の料理教室はレシピ無しが多い。日本のレシピ偏重の「答え合わせ感」よりもずっと楽しい

なるほどおーと唸りました。無かった視点でしたが、実際にやっていま「レシピ無し大アリ!」と思っています。なぜならやりたいのは、料理教室ではなくてライブセッションだから。

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(参加者ご提供。とにかくめちゃめちゃ美味かった!)

田村さんが仕掛けた2つのエンタメ

コール&レスポンスで場を制圧した鳥羽さんとは全く違う形で、これまた最高満足度を叩き出したのは田村さんでした。いやホントこの人は生粋のエンターテイナーと感服でした。

田村さんとの打ち合わせでつくったコンセプトは「極上のサタデーブランチ」。スーパーで買える食材なんだけど、ちょっとした知識を足してあげるだけで特別になるメニューとして「フレンチトースト&サラダ」をチョイスしました。

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田村さんも声かけ上手、かつ丁寧な技術説明で会は進行。それぞれのポイントとなる場面では「焦がしバターの焦がし具合、ここは見て!」とうまく全員をひきつける。Macで自身の顔を出しながら、iPhoneで手元の真俯瞰を撮るという2カメ体制がバッチリ機能していました。

参加者がより楽しめるように、彼は2つ、「仕掛け」を用意していました。

まずは「敢えてチャレンジ食材」。今回はサラダドレッシングに「白バルサミコ酢」を使うレシピでした。恐らくほとんどの人が持っていないこれを入れたのは「それを探す時間から楽しんでほしい」という狙いだったそう。そりゃ買ったら今後にむけてググりますよね、別の使い方も。セッション前をエンタメにする狙いと言い換えることもできそう。

そしてもう一つは「サプライズのデモンストレーション」。事前告知ではまったく触れていなかったのですが、後半にスクランブルエッグの作り方を見せてくれました。

「サタデーブランチだったら、トーストとサラダに加えて卵があるといいかなと思って。シンプルだけど普通にやるとボソボソになるスクランブルエッグを、、トロットロにする方法をお見せしますね」

なんて始まったデモンストレーションは一同凝視。最後に「僕は今日はトリュフ塩と生チョリソーを合わせてみます」なんて言われて、みんな絶対やろうと思ったことでしょう。

敢えて最初に言わないでサプライズにするあたりがエロい、もとい素敵な生粋のエンターテイナー田村さんに心から感謝です。

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検証ポイント②:アフターセッションはどう盛り上げる?

この2回は「セッション後もせっかくだから楽しめる仕組み」にもチャレンジしました。

まずやったのはFacebookイベントページの活用です。そこで程よい距離感でつながりながら、つくった写真をあげてそこから会話が生まれれば……という期待からでした。

が、結論から言うとうまく機能させられませんでした。その様子を参加者以外も見れるようにと「公開イベント」にしたのですが、わざわざそこに投稿するモチベーションを、会が終わった時点で見出せず。甘い設計でした。

もうひとつの導線として、ハッシュタグ#オンラインキッチンの投稿を促しました。これは基本なんですが、これが盛り上がるためのポイントはやはり田村さんの仕掛けでした

「フレンチトーストの半分は明日まで取っておいてください。今日10分漬けて焼いたものと、じっくり漬けた明日の朝のものを比べたらビックリしますよ」

なんて言われちゃう訳です。翌朝絶対やるよね、絶対なんか投稿しちゃうよね。ということで、素敵な投稿、そしてそこへの田村さんからの絡み、というアフターセッションがいくつも生まれました。

セッション設計におけるカイゼン2つ

さて、田村さんのセッションの時から新しい仕組みを2つ導入しました。

まずひとつ目が、「ゼロ次会」です。

セッション開始の30分前。ゲストがくる前から可能な参加者にゆるゆる集まってもらい、食材やカメラ位置、Zoomの設定の確認などをしたり、軽く自己紹介をしたりします。途中でゲストも参加してきて準備をすすめ、余裕を持ってスタートできるようにする仕掛けです。

これがゲスト、参加者、運営、全部から見て高評価!準備ができるという機能的なところも勿論ですが、目指していた「ゆるい場づくり」のよいセットアップとなりました。

もうひとつは小さなことですが、ミュートしない、です。

だいたい会議などでは「しゃべらない人はミュートに」が基本ですが、そうするとゲストが話してる間に質問がない限りシーンとしちゃうんですよね。

卵をかき混ぜてる音も、むしろBGM。「キッチンがつながって一緒につくって飲んで食べる」んだから、多少の音を気にせずライブ感を出そう。そして、ミュートボタンを押すことなく気軽に声をかけあえるようにしました。これもやって正解だった工夫です。

WEBサイトつくったよ!今後のセッションも目白押しです

ということで、絶対にイケると確信が深まるばかりのオンラインキッチン。皆さんのお力を借りながら、どんどん良くなっていってます。

すでに開催した松嶋啓介さん、鳥羽周作さん、田村浩二さんの次回も決定!さらに他にも続々と、しかも世界各国から、素敵なお店がオンラインキッチンに参加してくれます。

詳しくは簡単なWEBサイトをつくったのでこちらから。GWはオンラインキッチンが目白押しですよ!一度ぜひ、体験ください。

ちなみに人気のセッションは結構秒速で売り切れるので、先行で配信しているLINEの登録もぜひ!

では次回はオンラインキッチンで画面越しにお会いできればと思います!

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