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『OFF GRID LIFE』選書フェア|推薦コメント公開

フォスター・ハンティントン最新作『OFF GRID LIFE  自然とつながる、住みかをつくる』の発売を記念し、2021年3月1日(月)よりジュンク堂書店池袋本店・7階理工書コーナーにて選書フェアが開催されています。

オフグリッドの暮らしと深い関わりを持つ方々総勢20名に選書をお願いし、計78冊分の推薦コメントが届きました。
「オフグリッド」というキーワードで、小説から絵本からビジネス書から実用書から図鑑からロック名盤ベストまで、もう、ありとあらゆる本が集まりました。
それは、それぞれに深いところで繋がっているのだと思います。

「OFF GRID LIFE」の第一歩を一冊から。

【選書フェアにあたって】
それまでの価値観を一変させ、自分と社会のつながり方を強く意識する転換点ともなった東日本大震災から今年で 10 年。また SDGs やコロナ禍における暮らしの変化が進むなか、『OFF GRID LIFE 自然とつながる 住みかをつくる』を発売いたしました。
本書はエネルギーの話だけではなく、住みか(あるいは居場所)を自分の手でしつらえ、自然と生きることで、自分の暮らしを見つめ直した人々を取材し、記録した一冊です。
エネルギー受給の仕組み、資源の活かし方、暮らしやコミュニティをつくるということ、自分にとっての豊かさとは ——
既存の価値観が問い直される今、「オフグリッド」について知ることは、生活の根っこを深く考える機会に繋がるのではないかと思いました。
気になる本があれば、ぜひお手にとってみてください。
多様な視点が揃っています。

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フェアにご参加いただいた方々と推薦コメント(順不同・敬称略)


選書は以下のテーマでお一人につき以下の3〜7冊を選んでいただきました。
===============
・オフグリッドについて知ることができる本
・あなたが影響を受けた本

===============

1.谷崎テトラ(構成作家)

①完全版 自給自足の本
ジョン・シーモア(著)、宇土 巻子、藤門 弘(訳)/文化出版局

自給自足を実際にどうやって実践するかについて説明したバイブル的な本です。土地の切り開き方から野菜づくり、家畜の飼い方、食品の加工方法、煉瓦の作り方、エネルギーの生み出し方などがイラスト付きで解説されています。


②パーマカルチャー 農的暮らしの永久デザイン
ビル モリソン、レニー・ミア スレイ(著)、田口 恒夫、小祝 慶子(訳)/農山漁村文化協会

パーマカルチャーとは、人間にとっての恒久的持続可能な環境を作り出すためのデザイン体系のこと。植物・動物の自然の生存システムを利用して作物を栽培し、その恵みの中で生きるというもの。農業のみならず、その領域は建築、経営、経済、都市、社会にも及ぶ、その基本となる知恵がまとめられた一冊。


③DRAWDOWNドローダウン 地球温暖化を逆転させる100の方法
ポール・ホーケン(著)、江守 正多、東出 顕子(訳)/山と渓谷社

地球温暖化を「逆転」させる具体的な方法を示した、世界が注目する唯一の書。食品の生産から消費まで、再生可能エネルギー、環境保全型農業、電気自動車、教育、水、森林、ネットゼロエネルギービルをカバー。


④わがや電力 12歳からとりかかる太陽光発電の入門書(やわらかめ)
テンダー(著)、竹添 星児 (絵)/ヨホホ研究所

12歳の理科知識で家一軒のソーラーオフグリッドを可能にする解説書。日本の送電のしくみや、電圧と電流といった理科の基本的なことから簡単な言葉で解説。実践編では、100Wのソーラーシステムを組み立てられるよう、細かく図入りで解説しています。


⑤地球の上に生きる
アリシア・ベイ=ローレル (著)、深町 真理子(訳)/草思社

自給自足を、より生活に近い視点からまとめられた本。服の作り方や薬草の使い方、石鹸、ろうそくの作り方など。人間と地球の結びつきを感じさせてくれる一冊です。


2.南兵衛@鈴木幸一(アースガーデン代表)

①森の生活〈上〉 ウォールデン (岩波文庫)
H.D. ソロー(著)、飯田 実(訳)/岩波書店

200年近く前に、文明と社会から離れ、森に住んだ、元祖オフグリッド・ライフの名著。


②禅ヒッピー (太陽選書 22)
ジャック・ケルアック(著)、小原 広忠(訳)/太陽社

1950年代アメリカ西海岸の若者の旅と模索。ビート文学のマイルストーンであり、自然派ヒッピーライフの最も深い源流。


③スプリング・フィールド 新しい時代意識の目覚め
正木 高志(著)/地湧社

親子2人、森を拓き家を建て、泉から1.5kmの水道を引き、畑をつくり、暮らしをつくる日々、その思考と哲学が広がる日本の現代の名著だと僕は思う。
2000年代にからはエコロジー活動家として、UA、じゃがたらOTOなどとの親交でも知られる著書の原点。


④聖老人 百姓・詩人・信仰者として
山尾 三省(著)/新泉社

1970年代に既に多摩の山里暮らしとオーガニック八百屋を実践し、80年代に移住した屋久島でやがて廃村を復活させる詩人の名著。


⑤土を喰う日々 ―わが精進十二ヵ月―
水上 勉(著)/新潮社

生きる事の基本「ご飯=食」を、風土と季節と共に一つひとつの料理を作るところから育み、リアルなオフグリッド=豊かな自給自足に達する古典的な名著。


3.テンダーヨホホ研究所主宰、一般社団法人その辺のもので生きる代表理事)

①山で暮らす愉しみと基本の技術
大内 正伸(著)/農山漁村文化協会

見た目重視な活動が多い現代に、一人でも生きていけるための広範な技術を持つ著者が、山暮らしに必要な知識と技を惜しげもなくまとめてくれた名著。山と水と木とつながってこそのオフグリッド。


②地球のなおし方 限界を超えた環境を危機から引き戻す知恵
デニス・メドウズ、枝廣 淳子、ドネラ・H.メドウズ(著)/ダイヤモンド社

物事の連鎖を理解するための思考技術「システム思考」を解説しながら、つまるところグリッドが持つ問題とは何か? を中高生にもわかりやすく解説している素晴らしい本。システム思考なくして問題を捉えることはできない。


③トラッカー インディアンの聖なるサバイバル術
トム・ブラウン・ジュニア(著)、 斉藤 宗美(訳)/徳間書店

ナイフすら持たずに文字通りの裸で、アラスカでも砂漠でも1ヶ月以上生存できる北米先住民技術を今なお継承し、スクールを運営しているトム・ブラウンJrの半生記。いびつな人工物との接続を絶ったあとに、君がつながるものは何だろうか。


④わがや電力 12歳からとりかかる太陽光発電の入門書(やわらかめ)
テンダー(著)、竹添 星児 (絵)/ヨホホ研究所

拙著。おそらく日本で一番わかりやすく、実用的で、思想にまで触れているオフグリッド発電のバイブル。なぜオフグリッドをするのか? の問いを持たないオフグリッドは、消費の新しい一形態に過ぎないのだ。


⑤クラッシュコース
クリス・マーテンソン(著)/ブログ:Steady State Societyより

http://www.steady-state-society.org/crash-course-chris-martenson/

書籍ではなく、無料公開されているウェブ読み物。経済と通貨の矛盾を科学者のマーテンソンさんが衝撃的に解説。現代の経済に疑問を持つ人は必見。これを読まずにお金を貯めようと思うのは、負けるとわかっているゲームに大博打を打つようなもの。


4.青木亮輔東京チェンソーズ 代表取締役)

①ヤマケイ文庫 手塚治虫の森
手塚 治虫、手塚プロダクション(著)/山と渓谷社

人と森とがどのように共存していくべきなのか改めて考えさせらえる手塚治虫アンソロジー。森を舞台とした様々なストーリーから何を感じとることができるでしょうか。


②陰翳礼讃 (中公文庫)
谷崎 潤一郎(著)/中央公論新社

オフグリットのために不便を我慢するというとどこか窮屈に感じがち。谷崎潤一郎の随筆、陰翳礼賛に綴られた日本人が自然に培われた美意識という感性でオフグリット生活楽しんでみてはいかがでしょうか。


③薪を焚く
ラーシュ・ミッティング(著)、 朝田 千惠(訳)/晶文社

木を伐り、運んで、薪に割り、そして焚く。薪を中心とした暮らしは人の心を豊かにしてくれます。人が森と付き合いながら楽しく暮らすためのバイブルのような一冊。


5.ソーヤー海(共生革命家・東京アーバンパーマカルチャー主宰)

①地球のくらしの絵本1  自然に学ぶくらしのデザイン
四井 真治(著)、宮崎 秀人(立体美術)、畑口 和功(写真)/農山漁村文化協会

オフグリッドライフの捉えるべきポイントの全体性が見える本。「自然の恵みを生かし、消費を減らして、循環を生活に取り入れる」という捉え方がシンプルにまとめられている。それを知るとオフグリッドライフが大変にならず、余裕も生まれるはず。


②わがや電力 12歳からとりかかる太陽光発電の入門書(やわらかめ)
テンダー(著)、竹添 星児 (絵)/ヨホホ研究所

僕たちが普段使っている「電気」の仕組み、どれくらい知っているだろう。
電気はおまかせではなく自分の手でつくり、生かすことができる。その方法を小学生でも理解できるよう書かれているので、子どもと実践できるのもオススメ。


③スペクテイター VOL .25(2012 SUMMER ISSUE) これからのコミュニティ
エディトリアル・デパートメント(編)/幻冬舎

表現に多様性がある。それがオフグリッドの魅力だと思う。3.11後、今までのおまかせ社会にさよならをして、自分たちで生活を取り戻す取り組みを行っている人々を紹介している。やるのは一人なのか、家族でなのか、大勢なのか。電気は使わないのか、どんな環境でやるのか、どれだけ社会性のある活動にするのか。オフグリッドの形はあなた次第。


④都会からはじまる新しい生き方のデザイン
ソーヤー海、東京アーバンパーマカルチャー(著)/エムエム・ブックス

いきなり100%オフグリッドする必要はないんじゃないかな。都会で暮らしながらでもできること、自立するけど一匹狼になるのではなく、コミュニティの力を借りてもっと豊かな世界をつくるための、今できるヒントをたくさん入れた本です。


⑤みんなのちきゅうカタログ
ソーヤー 海(監修)、福岡 梓(文)、川村 若菜(絵)/トゥーヴァージンズ

子どもたちにワクワクする世界を伝えるための本。自分の手で地球とまわりの人たちとコラボしながら、安心をどう楽しく育てていくか。自分の手と大地との繋がり、人との繋がり、自分に合う暮らしをつくる手引書みたいな一冊。


⑥パーマカルチャー事始め
臼井 健二、臼井 朋子(著)/創森社

日本で豊かにオフグリッドスピリットを実践してきた臼井夫婦の創造的な暮らしの事例集。「遊び×アート×エコ」な暮らしの絶妙なミックスがインスピレーションになる一冊。


6.藤井 麗美東京アーバンパーマカルチャー・ソーシャルパーマカルチャリスト)

①パーマカルチャー 農的暮らしを実現するための12の原理(上・下巻)
デビッド・ホルムグレン(著)/コモンズ

パーマカルチャー創始者による教科書。パーマカルチャーは、人も地球も持続可能な未来をつくるポジティブなデザイン技法。生態から学ぶ原理は無理がなく、心の問題や家事まで効率的で幸せに変化できる万能デザイン。


②壊れた世界で“グッドライフ"を探して
マーク・サンディーン(著)、上原 裕美子(訳)/NHK出版

ハードコアなオフグリッドコミュニティとして名高い「ポシビリティ・アライアンス」のカリスマ革命家イーサンとムーブメントを追った秀逸なドキュメンタリー。greenz鈴木菜央さんの感動のあとがきからどうぞ。


③ナチュラリストのための食べる植物栄養学
フランソワ・クープラン(著)、前田 久仁子(翻訳)/フレグランスジャーナル社

オフグリッドライフに必要なのは、ブランドロゴより有用植物を見分ける眼力。雑草を食べる本は無数にあれど、これはその「栄養学」に注目。栽培種よりも栄養価に富む野草の実力がわかる。野草ともっと仲良くなろう。


④希望を蒔く人 アグロエコロジーへの誘い
ピエール ラビ(著)、天羽 みどり(訳)/コモンズ

フランスの文化人を中心に圧倒的な人気を誇る「はだしの哲学者」。収録されている「大地とヒューマニズムのための国際憲章」には、子供たちに残したい地球を考えるときに必要なすべての知恵があります。


⑤ヤナの森の生活
ヤナ(著)、ケイコ・フォレスト(訳)/WAVE出版

ハワイのジャングルに住むアーティストおばあちゃん・ヤナは伝説の存在。壁がなく、透明なタープが屋根代わりの、アーティスティックで美しい妖精オフグリッドハウスは、彼女に会いに世界中から人が来る巡礼の地。

※通販ストアでは在庫切れの場合は、書店店頭にてお問い合わせください。


⑥クリスチャニア 自由の国に生きるデンマークの奇跡
清水 香那(著)、稲岡 亜里子(写真)/WAVE出版

オフグリッドとは、規定のインフラを外れて生きることでもある。京都でカルト的人気を誇る「スターダスト」店主の繊細な美意識が筆致に輝く美しい本。謎の多い社会実験自治区の生活が鮮やかに抽出されている。


7.石井ミヤコ(毎日食堂・MAINICHI STORE 店主)

①自然のレッスン
北山 耕平(著)/ちくま文庫

とりあえず今の生活をもう少しましな方に変えたいと考えている人へ。自分の中に自然を蘇らせる「心」と「身体」と「食」のレッスン。生きのびるには大変な時代ですが、なんとかなる。そんなバイブル的な一冊。


②おおきな木
シェル・シルヴァスタイン(著)、村上 春樹(訳)/あすなろ書房

世界中で読み継がれるロングセラー"The Giving Tree"。与えて、与えて、与え続ける変わらぬ愛。読む人に、時代に、その時々でいろいろな解釈が生まれる。あなたはこの物語の中に何を感じるのか。


③日登美's Day こどもとつくるシンプルな暮らし
日登美(著)/クレヨンハウス

子育ては女性だけのもの? いやいや、このすばらしい体験を男性にも!
マクロビオティック、ヨガ、自然療法……この本から学んだことは一生の宝物。おかげで私たち夫婦は東京→田舎へ移住をして、子育てを楽しんでいます。


④買いものは投票なんだ EARTHおじさんが教えてくれたこと
藤原 ひろのぶ(著)、ほう(法生)(絵)/三五館シンシャ

「買える」を「変える」。
この本を読めば、大切にしなきゃいけないことが見えてくる。無関心でいるわけにはいかないよね。そろそろあなたの耳にも届いても良いのではないかな、地球の声が。聴こえるかい?


⑤地球の上に生きる
アリシア・ベイ=ローレル(著)、深町 真理子(訳)/草思社

世界中で愛されるスローライフの名著。生活費を稼ぐためにせっせと机で事務をとるより、森で木を切っていたいという人へ。自然のリズムを身体に取り入れたいのなら、この本にしるされたことをかたっぱしから実践して。


8.山口 陽平(トレイルヘッズ株式会社 代表取締役)

①フライフィッシング教書 初心者から上級者までの戦略と詐術のために
シェリダン・アンダーソン、田渕 義雄 (著)/晶文社

自然とコネクトするルーツを遡ると初めに影響を受けた書籍は小学生5年生くらいの時に出会ったこちら。ノウハウ版と思って購入したら大間違いだったのだが、ここからゲームには目をくれずに近所の川通いが始まった。


②We Work HERE 東京の新しい働き方100
ミライインスティチュート(編)/ミライインスティチュート出版

中目黒からスタートしたコワーキングスペースMidori.soで働く仲間たちを取材した本。普通に仕事してるだけでは絶対に出会えなかったであろう良い意味でぶっ飛んだ人たちの話はいつ読んでも最高!


③センス・オブ・ワンダー
レイチェル・L. カーソン(著)、上遠 恵子(訳)/新潮社

子どもが産まれたなかなかビックマウンテンに行けなくてうずうずする中、自然から学べる不思議さや楽しさを日常に取り入れて心の安定を取り戻しました(笑)


④ザ・ダルマ・バムズ
ジャック・ケルアック(著)、中井 義幸(訳)/講談社

ジャック・ケルアックは『オン・ザ・ロード』が有名ですが、より自然とコネクトした物語はこちら。後のJMTハイクへ旅立つアメリカ行きの飛行機でヒッピー風の若者が偶然この本を持っていて意気投合。日本酒飲みながら語り合ったのが忘れられない。


⑤トラウト・バム
ジョン ギーラック(著)、東 知憲(訳)/つり人社

大人になり、再度フライフィッシングにはまるきっかけはこの釣りエッセイでした。ここには後のULにつながるギアの身軽さや釣りと禅の融合など、その後の人生で出会う要素がたくさん散りばめていました。

※通販ストアでは在庫切れのため、書店店頭にてお問い合わせください。


9.川村 若菜(イラストレーター・パーマカルチャーデザイナー)

①ささたくや サラダの本
ささたくや(著)、『マーマーマガジン』編集部 (編)/エムエム・ブックス

この本は、私の料理に、新たな閃きと好奇心を与えてくれた変化球のような存在。ページをめくるたび、あぁ、サラダが食べたい! ユーモアいっぱいに、いのちとまっすぐ向き合うレシピが盛りだくさん! たくやくんのサラダの宇宙へようこそ!


②小さな生きものたちの不思議なくらし
甲斐 信枝(著)/福音館書店

私たちの知らない小さな小さな生きものたちの世界、それを私も覗いてみたい! と、そんな好奇心をくすぐってくれる本。甲斐さんの絵本はもちろんですが、彼女のメガネを通してみる世界、クスクスっと笑っちゃうくらい愛おしい。


③都会からはじまる新しい生き方のデザイン
ソーヤー 海、東京アーバンパーマカルチャー(著)/エムエム・ブックス

コロナの時代をを経て、私たちの暮らしはすっかり変わりました。これからどうしていきたい? こんな生き方もあるよ! と、招待状を出してくれた本。私たちの新しい生き方の可能性、世界中にもうあるんだよ~と、写真いっぱいにわくわくさせてくれます!


④みんなのちきゅうカタログ
ソーヤー 海(監修)、福岡 梓(文)、川村 若菜(絵)/トゥーヴァージンズ

この地球で、わたしたち人間は生きていけるのかな?そう考えると不安になることもあるけれど、「パーマカルチャー」に出会って、たくさん希望をもらいました!楽しくたくましく生きる! そんな生きるヒントがいっぱいつまった本です。


⑤あしたも、こはるびより。
つばた 英子、つばた しゅういち(著)/主婦と生活社

植物中心に巡るつばた夫妻の暮らし。暮らしに安心がある、ってこういうことなんだなぁ、と感じさせてくれる本。長い年月をかけて、人間も植物も一緒に成長し実っていく。そんなやさしくて、おいしい時間がそこにありました。


10.高田 雄吾(フリーランス木こり)

①Cabin Porn 小屋に暮らす、自然と生きる
ザック・クライン(編)、尾原 美保(訳)/グラフィック社

小屋が欲しい、たった一つでいい。 家族がこんな本を読み漁っていたらちょっと疲れているので優しくしてあげましょう。


②ソロー『森の生活』を漫画で読む
ヘンリー・デイヴィッド・ソロー、ジョン・ポーセリノ(著)、金原 瑞人(訳)/いそっぷ社

僕が書店員を辞め、木こりになってしまった理由はソローとニコルのせいです。


③半農半Xという生き方【決定版】 (ちくま文庫)
塩見 直紀(著)/筑摩書房

専業でなくてもいいじゃない。という新たな生き方をどのように捉えるかは貴方次第。「農」も「X」も何でも良いんです、居心地と実益がよければ。


④焚き火の本
猪野 正哉(著)/山と渓谷社

男子たるもの火を起こせて一人前。って何処かのアウトドアマンが言ってました。焚火は人を成長させる儀式だと勝手に思っています。


⑤アーバンサバイバル入門
服部文祥(著)/デコ

自由を得ようとすると、その何倍も不自由(努力)しなければ辿り着けないジレンマ。その不自由ですら愛おしい自由な生活。


11.アラタ・クールハンド(イラストレーター・文筆家)

①茨木のり子の家
茨木 のり子(著)/平凡社

詩人・童話作家・エッセイストの茨木のり子の自邸を紹介する一冊。部屋や建具・インテリアは元より、仕事部屋の書棚や机上、愛用の食器、手書きの日記なども掲載され、単なる住宅本に留まらず家主の人となりをくっきりと浮き彫りにしている。住居というものがいかに人にとって重要な何かを与えてくれる場所であるかを教えてくれる良書。


②陰翳礼讃
谷崎 潤一郎(著)、大川 裕弘(写真)/パイインターナショナル

日本の伝統的家屋は、拙著で取り上げる木造平屋のような戦後モダニズム住宅とは真反対の存在。しかし、古民家に宿る陰影について書かれた本書には義を同じくする部分も多い。画一的な住宅の中で蛍光灯で暮らすようになった日本人。その奥行きのない非立体な生活の是々非々を、美しい写真とともに静かに問い質してくる。


③ぼくはお金を使わずに生きることにした
マーク ボイル(著)、吉田 奈緒子(訳)/紀伊國屋書店

著者が期間限定で貨幣経済社会から離れて暮らすことを決意し、その1年間の生活を追ったドキュメンタリー。泣き言も結構吐いており、いわゆるサスティナブルライフを極めることの大変さがリアルに語られている。しかし結末はまた痛快、我々が盲目的に追い求める「幸せ」とはいったい何なのかを深考させられることになる。


④日本のロック名盤ベスト100 (講談社現代新書)
川崎 大助(著)/講談社

100枚の日本のロック名盤のほか、我が国のロック/ポップミュージックがどこから来てどのように変容し現在に至ったかを、江戸末期黒船来航から平成までの歴史を辿りながら、民族性や社会風俗、政治経済の文脈を織りまぜつつ見事に論説。歌謡曲を聴いていた程度の知識の人にもわかりやすく解説されており、日本の大衆音楽クロニクルとしてのテキスト的価値も高い一冊。


⑤HOME SHOP style (Hi books)
アラタ・クールハンド(著)/竹書房

自宅の一部をお店やアトリエなどに兼ねる生活形態「HOME SHOP」が、ここ十数年の間に急増している。コロナ禍で失職する人々が激増する昨今、固定費もかからず3密を回避できる住宅地でのHOME SHOPは、今まさに強くリコメンドしたいライフスタイル。本書登場の個性豊かな12軒は、このパンデミック時代を生き抜くヒントを数多く教えてくれている。


⑥再評価通信 REVIVAL Journal
アラタ・クールハンド(著)/トゥーヴァージンズ

誰かが使ったモノを引き継いで使うことの楽しさ、今のモノとのデザインやスペックの差を発見できる面白さなどを「中古品」はたっぷりと教えてくれる。リユースすることがより一層求められる社会になるだろうコロナ禍以降、古物を楽しむ術を知るか否かで人生の豊かさも大きく変わってくると本書は語る。断捨離の前に「再評価」を!


12.福岡 梓(旅する暮らし舎

①冒険図鑑 野外で生活するために
さとうち 藍(著)、松岡 達英(絵)/福音館書店

ボーイスカウトに憧れていた子供時代、この本に出会ってたらと思った一冊。衣食住、周りにある資源でサバイブしていく術を子どもの目線で書いた本。子ども向けですが大人もかなり夢中になれます。


②ヤナの森の生活
ヤナ(著)、ケイコ・フォレスト(訳)/WAVE出版

ハワイ島のジャングルに自然と共に美しく生きてるヤナ。フランス育ちの素敵な感性と、芯があるけどたおやかに生きる彼女の日常を記した一冊。私はコンブチャを早速真似して作りました。

※通販ストアでは在庫切れの場合は、書店店頭にてお問い合わせください。


③あしたも、こはるびより。
つばた 英子、つばた しゅういち(著)/主婦と生活社

ご夫妻の佇まいが憧れ。私達もこうありたいと思う生活スタイルと在り方。生きるために必要なものはこんなにもシンプルだったんだと思い知らされます。四季の移り変わりと共に暮らしを楽しむヒントをくれた一冊。



13.福岡 達也(旅する暮らし舎

①マツタケ 不確定な時代を生きる術
アナ・チン(著)、赤嶺 淳(訳)/みすず書房

それは破壊の後にやってくる。意図されず、生産の工程からはみ出た存在、それがマツタケである。本書はマツタケの生態学的な本ではないし、もちろん美味しく食べるための調理本でもない。良い意味で私の予想を裏切ってくれ、新しい着想をくれた。


②「里」という思想 (新潮選書)
内山 節(著)/新潮社

グリッド化が進んだものを都市というならば、里はその反対側にある存在だろう。開発、発展、人間の理性・知性、合理的な認識と判断。近代的が選択し続けた道のりとは異なる道を探る手助けとなる。


14.サトウチカ(オフグリッド女子)

①ひらけ!オフグリッド ~電線切ったら楽しい暮らしが待っていた~
サトウチカ (著)/フォレスト出版

電線を引かずに電力完全自給生活にチャレンジした主婦の実録。太陽の力を最大限生かせば、都会でもエネルギー自給できることが分かる。オフグリッドな暮らしの知恵やアイディアがいっぱいの一冊。


②オーガニック・ガーデン・ブック 庭からひろがる暮らし・仕事・自然
曳地 義治、曳地 トシ、ひきちガーデンサービス (著)/築地書館

都会型に住みながらも、自然とともに生きることを感じとれる庭や、身近に田舎暮らしを味わえる庭など、庭づくりの楽しみ方や驚くアイデアが満載!


③パーマカルチャー菜園入門 自然のしくみをいかす家庭菜園
設楽清和 (監修)/光の家協会

「パーマネント=永続的」「アグリカルチャー=農業」。暮らしの中で循環型農業をどのように取り入れたら、人と自然が豊かになる関係を作れるか。その具体的なデザイン手法が学べます!


15.KAHO(53days 著者)

①月刊たくさんのふしぎ2020年3月号 線と管のない家
森枝 卓士 (著・写真)、吉田 全作(写真)、中村 好文(絵)/福音館書店

何にも繋がれていない家は、外見も自然に馴染んでいて美しい。生活に必要な電気や水は、空からいつも降りそそいでいるから、私たちはそれをたくわえたり、再利用したり、循環するように工夫をすればいいだけなんだ!


16.モエギ(Spiral Club メンバー)

①地球のレッスン
北山 耕平(著)/筑摩書房

『われわれは誰なのか? なぜこの地球にいるのか?』自然との繋がりが曖昧になりつつある私たちに、「地球に生きる人間」に還ることを教えてくれる一冊。雑誌『POPEYE』を創刊した編集者・北山耕平が集めたネイティブ・アメリカンのレッスン集。


17.リサ(Spiral Club メンバー)

①植物と叡智の守り人
ロビン・ウォール・キマラー(著)、三木 直子(訳)/築地書館

大自然とはかけ離れてしまったこの世界の中で、地球からの贈り物をありがたく頂き続けるネイティブアメリカンの価値観が詰まった一冊です。


18.ねづ(Spiral Club メンバー)

①羆撃ち (小学館文庫)
久保 俊治(著)/小学館

羆を追って山に分け入る。五感が鋭敏さを増すほどに、羆撃ちは山の一部となっていく。文明を離れたとき、人間と自然の境目はどれほど曖昧になるのだろう……そんな思いが私にオフグリッド生活への憧れを抱かせる。


19.おじゃぴー(Spiral Club メンバー)

①ウォールデン 森の生活 (上・下巻)
H.D. ソロー(著)、今泉 吉晴(訳)/小学館文庫

175年前に27歳のソローが、産業革命による経済格差や自然破壊に対抗する実験として、コンコードの森の小屋で2年2か月、自給自足のオフグリッド生活をして考えたことは、コロナ禍の日本で読むと、かなりリアルです。


20.小宮 萌(トゥーヴァージンズ編集者)

①ヤノマミ
国分 拓(著)/NHK出版

これが“暮らし”の超原点。奥アマゾンの密林で1万年以上独自の暮らしを続ける「ヤノマミ族」の生活を追ったノンフィクション。自然と人間が混沌とした世界で生きる彼らの生活にとって「文明」がもたらすものとは。今日もヤノマミ族と同じ時間を生きていると思うと、すごく不思議な気持ちになる。


②地球の目線 環境文明の日本ビジョン (PHP新書)
竹村 真一(著)/PHP研究所

地球は自分たちが想像するよりも、もっとダイナミックに変化している。
かつて学生時代に竹村先生の授業を受け、ずっと記憶に残っている一冊。地球目線で環境問題やエネルギー問題と向き合い、地球を俯瞰的に捉えた視点がおもしろく、あの頃の私は即読了。


③江戸に学ぶエコ生活術
アズビー・ブラウン(著)、幾島 幸子(訳)/CCCメディアハウス

江戸時代ってなんてサスティナブル。江戸時代の生活の知恵や哲学から現代社会に生かせるヒントを集めた一冊。太陽の動きと共に活動し、衣類も食べ物も住まいも循環を前提にした生活。足るを知りなおす。


④アイヌ歳時記 二風谷のくらしと心 (ちくま学芸文庫)
萱野 茂(著)/筑摩書房

「環境先進国」のステータスを求めるならば、自国に古く根ざす精神にこそ、多くの気づきがあるはず。「森羅万象に命を宿し、人の大事なものには神が宿る」という教えをもつアイヌの暮らし。食文化や住まい、習俗、自然観、死生観——四季の巡りとそこに育まれるアイヌ文化に触れる一冊。


⑤スロー・イズ・ビューティフル (平凡社ライブラリー)
辻 信一(著)/平凡社

ゆっくり、生きたら、見えてきた。より速く、より多く、よりわかりやすく、より効率的に……。最短ルートを目指す社会に生きていると、あまりに急ぎすぎて根源的なものまで見えなくなりそうなので、この本のことを思い出すようにしています。


ー・ー・ー・ー


<各書籍リンク先について>
今回はジュンク堂書店池袋本店でのフェアにちなんで、honto(ジュンク堂書店、丸善、文教堂などのオンライン書店、電子書籍配信・販売サイト)のリンクを掲載しております。

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