蝶のように舞う友人
夏祭りでよさこいを演舞する友人がいる。
それを先日観に行くことにした。
暑い中、3日間踊る。その中の2日目に行くことにしたが、ちょうど花火があがる日と被ってとんでもない人だった。友人が踊るのを見届けてさっさと帰った。人混みは苦手。
大人になってからよさこいを始めた友人の踊っている姿は正直なところセンターとして皆を引っ張っている人よりも好みである。友人だから、というのはない。
というか、周りも分かっているのもあってか何年も経たないうちに最前列で女性陣スタッフのリーダーとして演舞している。
ちゃんとした祭りに行くのはもう大人になってから全くなかった。理由は先述の通り、人混みが苦手だからだ。花火など手持ち花火をすれば良いと考えている。嫌いなパクチーを食えと言われるくらい苦手だ。まあ、一瞬すぐ近くで上がった花火は迫力があって良いものだった。
でも、一度でも目の前で踊っている姿を観たかったから行くことにした。感想としては行って大正解だった。終わったあとに少しだけ話をしたが、やはりしんどそうだった。当たり前だ。最近の気温はバグを起こしている炎天下の中で着物を纏って何度も踊るのは考えただけでこちらが熱中症になる。
グッズとして貰える友人がデザインした団扇を貰い、帰路に着いた。
なんとなく、高校時代に吹奏楽をやっていた自分と重ねるところがあった。当時は涼しい音楽室(顧問が暑がりだったため、冷房ガンガンの中だったから夏服にセーターを着ていた)や、ホールでの演奏であるから外で演奏するのは野球応援のみだった。
でも私たちが高校生の頃と今の気温は全く違うように思う。38℃を叩き出してる中で野球応援をしてくださいと言われたらまず文句を言っていただろう。ていうか当時一度熱中症になり、演奏を中断し横になっていたことがある。まあ、部活をやっていた中で上位に入るくらい楽しかったけれど。
友人も言っていたが、本番当日はアドレナリンが出て暑さそっちのけになる。楽しさや集中力が増す。何度も練習をして、その結果を本番で発揮する。しんどさが後になってやりきった気分に浸り、ロスに変化する。
とはいえ、やはりやっていることが違いすぎる。着物を着て全身を使って演舞するのと、Tシャツ一枚と制服(夏服)を着て演奏するのではレベルが違う。大人になってからあの時の私たちもよくやったわと思うが、友人のやっていることの方が過酷だ。
そんな友人を見て、部活とは違って大人になってから何かに打ち込むことは良いなと改めて感じた。よさこいの見学に行ったこともあるのだが、怒涛の勧誘をされた。やりたさはあっても、如何せん私が住んでいるところから一時間半近くかかるところで練習をしていることから仕事終わりに向かうのは流石に厳しい。出来ん。
けど、もう一度、あのアドレナリンぶっ放しを経験したいと思うほど笑顔で、美しく舞う友人を見て思うそんな日だった。
読んでくださりありがとうございました。
また来週!
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