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希望の牧場。

先日(3月12日)、飯舘村からの帰り道に浪江町を通りました。
それまでなら途中から高速道路に乗って下っていくのですがその日はなんとなく下道でいく事にしました。

しばらく進むと突然牧場が出てきました。辺りには牛がたくさんいました。
一瞬通り過ぎそうになるのをUターンしてもう一度その入り口の方に向かうとこんな看板が。


何度か名前は見聞きしたりしていた「希望の牧場」でした。
高速道路を運転している時にこちらの車を見たこともありました。
「こんな所にあったんだ。。」それが率直な感想でした。

そこは南相馬市との境でした。

原発事故で被害を受けたのは人間だけではありません。
そこに住む動物や家畜達もまた被害を受けました。
原発事故のあと、警戒区域などで立ち入りが出来なくなり
そのまま餓死してしまったペットや家畜達もたくさんいます。

一方で、野生化してしまった動物達も多く、野生のイノシシなどは被曝をしており未だに出荷制限などがかかっていたりもします。
それは山の除染などが行われていないからです。
実はこの後、私も道で野生のイノシシに出くわしました。
噂では聞いていましたが、流石にちょっとビックリしました💧

ここは、『旧警戒区域内に取り残された被ばく牛の保護・飼育、自身の被ばくを顧みず牛の世話を続ける農家の支援など』を行なっているそうです。

浪江町の多くは未だ帰還困難区域に指定されており、まだ帰れない場所になっていますが、一部エリアでは帰還も進んでおり、商店なども少しずつ復活しています。

この日はすでに夕方近くで時間もなかったので特にお話なども聞かなかったですが、また機会あれば訪れてみたいと思います。





そんな中、3月28日に 原子力災害対策本部長(内閣総理大臣)より
原子力災害対策特別措置法第20条第2項の規定に基づく食品の出荷制限の解除の指示
が出ました。
牛の出荷制限についての解除です。

【原子力災害対策特別措置法第20条第2項の規定に基づく食品の出荷制限の解除】
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000211929_00016.html

本日、原子力災害対策本部は、災害対策特別措置法に基づき、以下について、県外への移動(12月齢未満の牛を除く)及びと畜場への出荷に係る制限の解除を指示しました。
(1) 福島県(※)において飼養されている牛
(2) 岩手県において飼養されている牛
(3) 宮城県において飼養されている牛
(4) 栃木県において飼養されている牛

今回、福島県の一部地域(帰還困難区域など)を除いての県外移動や畜場への出荷に係る解除です。
岩手、宮城、栃木県では全域で解除されたそうです。
8年経ってようやく解除されたところもあれば、未だされない所もあります。
もしかしたら出荷制限が福島県以外にあった事もビックリされる方もいるかもしれませんが、実はまだ福島以外でもいろいろな場所で出荷制限がかかっていたりします。
基本的には流通しているものは問題ないと思いますが、こういうのも自分で確認する事もまた大事かもしれませんね。

*追記*
今現在、出荷制限がかかっているものに関しては下記のリンクをご参照ください。

農林水産省
《 東京電力福島第一原子力発電所事故を踏まえた円滑な食品流通の確保について 》
出荷制限要請等の状況(平成31年3月14日更新)
http://www.maff.go.jp/j/kanbo/joho/saigai/s_ryutu.html

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