息さえしていればそれでいい
発達障害の診断
不眠と鬱のどん底へ
僕は鬱であったことを公言していないし
周りの人にそういった人もいない
人に弱いと思われたくなかった
まだまだ精神疾患に対して
世間では
心が弱いから
そう思っている人で溢れているし
自身もそう思っていた
そして母にもそう言われた
長年連れ添っているパートナーにも
だから自分が弱いと認めていた
けれど心許した人以外から
決して弱いと思われたくない
だから鬱であったときは
人に会わない様に徹底した
締め切られたカーテン
隙間から微かに覗く光
扇風機に揺られるタバコの煙
無操作に束ねた髪
頭の中で反芻する刃となる言葉
次はどうやって死のうかな
苦しいのは嫌だな
出来れば死に顔は綺麗にいたい
そんなことばかりを頭に詰め込んで
ただただ煙草の灰を落とす
鬱が酷いときは同棲していた
彼ですら怖くて仕方なかった
帰宅時間にプレッシャーを感じる
嗚呼、ご飯作れていないや
スーパーに買い出しを行かなきゃ
でも何も食べたいと思わない
何を作ればいいかな
どうしようもう帰宅まで時間がないや
嗚呼、部屋も散らかったまま
ご飯も出来ていない
彼に怒られてしまう
1日家にいるのに何も出来ていない
こんな時間が苦しくて
罪悪感と自己嫌悪
より自分を責め立てる格好の餌となる
実際、彼はそんな腐っている僕を
責めたり怒ったりしたことは一度もない
元々感情的に話す人ではないから
淡々と別にいいんだよ
今はただゆっくり休めばいい
そう言ってご飯を作り部屋を片付ける
ただ真っ暗闇の脳みそでは
その淡々とした励ましが
更に自分の存在が申し訳なくなり
死への後押しをしてくれていた
そして初めての自殺未遂
直後に彼に見つけてもらい
大事には至らなかったが
助けられた反面
また死ねなかったな
そう思っていた
その時彼が初めて僕に手を上げた
泣きながら怒鳴られた
そして抱きしめてくれた
普段感情的にならない彼が
取り乱し泣いているのを見て
僕の中でやっと生きるという
選択肢が生まれた
同時にこんなことまでしなければ
生きる選択肢がなかった自身に
また罪悪感があったけれど
でも、生きる意味を見つけたのは
かなり大きな出来事になる
彼からの言葉で忘れられない言葉がある
息してるだけで偉いねって
俺からも伝えるし
自分を褒めてほしい
今はそれだけで十分なんだよ
すぐに自分を好きになるのは難しい
でも、それくらいなら自分でもできる
すぐには心は元気にはなれない
でも、呼吸は生きる上で必ずしている
そこから少しずつ好きになればいい
些細なことばかり褒めてあげればいい
そうしたら自身の素敵な部分が
少しずつ気付けるようになるから
だからもし同じような人がいたら言いたい
今日も1日息出来て偉いね
そんな君は凄く素敵だよ
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