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診察とルーティン

昨日は月に一度の病院の日だった。
病院に行くのはとても緊張する。
2日前くらいからソワソワして、
出かける前は覚悟を決めて行く。
なにか肉体的に痛い処置とかあるわけでもないのに。
でも、昨日は妻が休みで同行してくれたから、
大変心強かった。

もともと引きこもりなので、
どこかに一人で出かけるときはめちゃくちゃ緊張するのだ。
特にコロナになってからは、
病院が怖ろしくてたまらない。
病院も緊急事態宣言以降、
ものものしくなって、
不安な気持ちに拍車をかけている。
入口で手の消毒、検温、海外渡航歴の有無などの質問に答えないと、
入れてもらえない。
あちこちにビニールシートが張り巡らされ、
ただでさえ緊張しているのに、
さらに圧迫させられる。

ただ、診察自体は、
去年変わった主治医が若いのにとてもカウンセリングが上手なので、
まあ、安心して受診できるのが救いだ。
なので、主治医にはあることないこと全部ぶちまけることにしている。
例えば、
・死ぬのが怖い。
・コロナが怖い。
・歳取るのがいやだ。
・家計と将来が不安すぎて死にそうだ。
・いろいろうまくできないので、尋常じゃないくらい焦っている。
・起き抜けのウツウツが止まらない。
・歯が抜けそう。
・手が震える。
・寝つきが悪い。
・頻尿である。
・頭が働かない。
などなど。
思いつくままにオレが感じた不安と恐怖を報告し相談する。
すると、主治医は
「後藤さんだけではなく、皆が不安ですよ」
「コロナは私も怖いです」
「誰にでもあることです」
などと、言う。
一般的な回答ではあるが、
主治医に言われると「そうかもな」と思い、
割と気が楽になる。
昨日、「先生と話すと気持ちが和らぐ」旨伝えたら、
「一応そういう仕事なので」と笑っていた。

調子が悪くなってからは
「毎日のルーティンをせよ」と言われている。
いわゆる「認知行動療法」というやつだ。
オレは病歴が長いから、
それくらいのことは知っている。
毎日、決った時間に決まったことを反復することで、
日常生活を回復するという基礎的な精神療法である。
オレは入院したことがないから、
実体験はないけれど、
入院治療の場合は、
草むしりやら花壇の手入れなどをして、
脳みそを手当するらしい。

さて、オレのルーティンとはなにか。
朝、目覚める。
小一時間ほどウツウツとして死にたくなって諦めて布団を出る。
スマホで、楽天ポイントなどの各種ポイントをゲットしたり、
当らないクジを引いたりする。
今度はPCを立ち上げ、
またくじ引きサイトを一回りして、
占いなんかも覗き、
ラッキーカラーを確認の上、
ラッキーカラーのTシャツに着替える。
以上。

と、改めて、オレのルーティンを書き出してみて、
なんという非生産的でしょうもない日常を過しているのかと
愕然とする。

愕然とした場合は、
何回も洗濯機を廻す。
洗濯をすると心が洗われる。
つまらぬたとえだけれど本当だ。
何回か廻しているうちに、
少し落ち着きを取り戻して、
ツイッターをみたり、
気分が良ければnoteを書いたりする。

これではたして「認知行動療法」になっているのか。
まったくわからない。
ただ、どんなにくだらないルーティンでも続けることに意味があるのだろう。
そう思うので、今朝もクジを引いたりラッキーカラーのTシャツを着たりしているのである。

※前回のnoteで子供時代のことを書いたら、少し評判が良かったので、気が向いたときに不定期で書いていこうかなと思ったりしています。noteをやっていて、なにかテーマに沿ったものを書いてみたかったので、思い切って記憶の断片をシリーズ化したいなあ、と考えています。まだ頭がモヤモヤして心がウツウツしているので、そのうち始めます。

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