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古着とコロナ

古着が好きである。
古着を見歩くのも好きである。
古着屋さんも好きである。
肘の抜けたジャケットとかも全然平気で、
そんなのを着て会社勤めをしていたこともある。
オレのワードローブの3割くらいは古着だし、
Tシャツに至っては半分くらいが古着だ。

で、コロナ禍の中で、
古着というものを再考してみることにした。

ニュースでやっていたが、
緊急事態宣言によるコロナの自粛生活で、
断捨離する人が増えて、
いわゆる買い取り屋さんの倉庫がありとあらゆるもので、
目いっぱいになっているそうだ。
何トンとかいう単位らしい。
中でも、やっぱり多いのは、
洋服や服飾雑貨とのことだった。
まあ、そうなるわな。
オレも本来であれば、
山のようなTシャツをメルカリで大量販売しようと思っていたくらいだから。

しかし、ちょっと待てよ、と。
古着って今はヤバくねえ?
ってことを思った次第である。

そもそも誰が着たか、
どういうルートで入って来たのか、
どんな状態で保管されていたのか、
前の持主はどんな人だったのか、
買う側としては、一切わからない。
そういうのが古着だと言ってしまえばそれまでなのだが、
オレは今は古着を買う気になれない。

ズバリ言うと、
「ウイルス付いてっかもしんねえじゃん」
ということである。
これは思いもよらぬ恐怖だ。
古着に限ったことではない。
セカンドハンドや中古品全般に言えることだ。

古着って買い取ったり仕入れたりして、
陳列棚に並べるにあたって、
別に洗濯とかしないじゃん。
そんなことをいちいちしていたらコストも労力もかさむし、
第一、古着の売りである「風合い」などを損ねてしまう。
高いビンテージデニムなんかを店側で洗った日には、
売りものにならなくなる。
だからこそヤバいな、と思うのである。
ウイルス付いてっかもしんねえじゃん。

別に古着屋さんに対して悪意はない。
むしろ大好きだと冒頭で宣言した。

しかし、だ。
ちょっと怖くねぇ? ってことなんだよ。

そういう意味ではメルカリやヤフオクはもっと怖い。
古着屋さんは一応、プロなので、
素人ではない。
でも、メルカリやヤフオクの出品者はほぼ素人じゃない。
出品者が気付かないうちにどこかの段階で、
ウイルス付いちゃったりすることあんじゃねぇ?
もちろん、これまた悪気はないだろう。
悪気があったらえらいことだ。
傷害事件だ。
そう思わないですか?

オレは買う側として嫌なので、
同じく買う人も嫌だろうと、
一時メルカリの出品物を引っ込めている。

ところが、世の中の人はたくましいというか、
気にしないというか、
古着屋もメルカリもヤフオクも普通に稼働していて、
普通に流通している。
オレには考えられないことだ。
なんとなれば、世の中の人は
ブランド品を安く買えるのでラッキーくらいにしか思っていないのかもしれない。

うーん。。。

あ、それと、
オレはレンタル系のものを一切使わないことにした。
レンタカー、レンタルビデオ、レンタル自転車、あとなんだっけ?
レンタル家族はもともと興味がない。
だって、ウイルス付いてっかもしんねえじゃん。
まあ、業者の人は念入りに消毒しているのだろうけれど。
これまたニュースでやっていたけど、
レンタルビデオ屋さんは、
貸し出すときと返却するときに一回一回消毒液で除菌していた。
ものすごく大変なお仕事だ。

さて、
ただ古着を、怖い、買わないと文句を言っているだけでは、
古着屋さんに申し訳ないので
オレなりのご提案をさせていただく。
とりあえず、店の入り口に安くていいので、
洗濯乾燥機を置くのはどうか。
で、買った人は各自の判断で、
買った後に、洗濯・乾燥する。
コインランドリー並みに200円くらいの料金で。
そうしたら、心置きなく古着を買えるのではなかろうか。
それでも気にしない人はしったこっちゃない。

古着を買って店内で自分で洗濯して持ち帰る。
こういうことこそが「新しい生活様式」なのではないかと、
オレは考えているのである。


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