【読書メモ】『つるかめ助産院』(著:小川糸)
個人的には、少子化対策とのことであれば、生む環境もさることながら、子育ての環境にも気配りをと思いますが、そういった意味では公約ベースでは興味深い話をいくつかされていますね、(息子が興味を持ちつつある)海外留学とか。
ただ、前回公約をしれっと削除したようなこともあるので、その辺りは少し注視しておきたいところです。また別の機会にひまそらさんの主張とあわせて整理してみようかな、、閑話休題。
それはそれとして、一応息子の出産に立ち会った身としては「出産」の偉大さにはただ首を垂れるだけです。あの(戦)場に立ち会ってしまうと、基本家内には頭は上がりませんね、、感謝しかないです。
なんて考えながら、久々に思い出したのが『つるかめ助産院』との一冊。透き通るような色彩が穏やかな風に運ばれてくるような、とてもやさしくて、生き生きとした物語でした。
生命を育み、産み、そして育てていく。そんな当たり前だけど大切な営みが、ふわっと綴られていきます。生きていくという事は決して楽しいことばかりではないけれど、それでも人は前を向いて歩いていくことができる、哀しみをも糧にして。
そしてまた、小川さんの別の作品の『食堂かたつむり』もそうでしたが、出てくる料理の数々がどれも美味しそうで、ココナッツカレーが食べたいな、卵焼きもいいな、パクチー料理も等々、目移りしそうでした。
次は、孫が生まれてくるのを楽しみにする感じなのかな、、まぁ、息子が結婚できればとの話ですが、こればっかりは、ねぇ。。
そういえば、同じ出産を題材にした物語でも、男性(海堂尊さん)が書いた『ジーン・ワルツ』と比べるとどこか感性的な空気の差に違いがあるかな、なんて風にも感じていたのを思い出しました、生物学的な性差はやはりあるよなぁ、、と、1万年くらい経てば変容してるかもしれませんが。