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パラレルワールド

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2022年7月の記事一覧

リラ

死の余韻は表に返せば生きていた証拠になるよ

またね

幾星霜にも連なるこの世界の一番きれいな場所にきみは泳いでいる

桜の花びらが唄うようにくるくると舞っていた

夢の中で泡沫と光粒になって現れた

いつまでも笑っていて、と言っているようだった

喪失をしてもいつまでも空蝉になっていてはいけないのだ

2時間で儚く白い骨片のあつまりになった

散歩の好きだった彼女の骨だと思った

夏、オレンジビターショコラ

オレンジビターショコラ。
甘いひとときは舌先で一瞬。
危険で苦い恋はオレンジと夏に溶けていく。儚い時間。甘い魔法はほんのエッセンス。神経にひとさじ快感を。アドレナリンが魅せる夢。
優しさと甘さは違う。純粋な17歳みたいに戻ったみたいなそんな時間。ずっと夏の夜のままだったらよかったのに。だけど巻き戻せない。誰にも巻き戻せない。みんないつか星屑になる。だから生きていた証拠に恋をして愛を与える。優しさは

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