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日本刀

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2020年3月の記事一覧

第704回 いろんな美しさがあっていい

第704回 いろんな美しさがあっていい

1、日本刀レビュー40

今回は週刊『日本刀』40号をご紹介します。

ちなみに前回はこちら。

2、選ばれたものと選ばれないもの

巻頭の【日本刀ファイル】は国宗。

備前長船にありながら長船派とは別系統となる直宗派に属し、

鎌倉幕府に見出されて鎌倉へと移ったのが若干18歳だったとも言われる名工です。

相州伝の祖である新藤五国光も一時国宗に指示したとされ、

北条時頼の命令で82歳にして

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第694回 逸話に溢れる偉人と作品で語る職人

1、日本刀レビュー39

今回は週刊『日本刀』39号をご紹介します。

ちなみに前回はこちら。

2、物量作戦

巻頭の【日本刀ファイル】は津田遠江長光。

長光は備前長船派の隆興期の名工達の中でも一つ頭抜けた存在。

大工房の棟梁ゆえ、その名が冠された作品でも工房に属する一門が代作したものも少なからずあったと考えられていますが、

確実に本人の作であるとされているものだけでも現在多くの作例が見ら

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第692回 刀を作る者も、使う者も、伝える者も

1、日本刀レビュー38

今回は週刊『日本刀』38号をご紹介します。

ちなみに前回はこちら。

2、追い風と向かい風

巻頭の【日本刀ファイル】は明石国行。

京都の来派における実質的な祖と言われるのが国行。

元を辿れば朝鮮半島から来た渡来人だから「来」を名乗ったとも言われる来派。

実は拠点となった鍛冶場は諸説あり、

綾小路説、朱雀説、向日神社周辺説などがあるようです。

向日神社は『古事

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第685回 道を極めるとは

1、日本刀レビュー37

今回は週刊『日本刀』37号をご紹介します。

ちなみに前回はこちら。

2、破邪顕正の日本刀

巻頭の【日本刀ファイル】は後藤藤四郎。

創刊以来初めての短刀と言うことで

無名藤四郎と庖丁藤四郎、鯰尾藤四郎と4振りが掲載されています。

京都三条通の白川橋から蹴上付近を粟田口といい、

そこで作刀を行なっていたのが粟田口派と呼ばれました。

名工が多い流派の中でも最も評

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第684回 名刀は何度でも蘇る

1、日本刀レビュー36

今回は週刊『日本刀』36号をご紹介します。

ちなみに前回はこちら。

2、名刀は焼けても蘇る

巻頭の【日本刀ファイル】は吉行。

あの坂本龍馬が最期の時に佩用していたとされる刀です。

吉行は陸奥国中村(福島県相馬市)出身の刀匠で、

大阪の大和守吉道に師事して頭角を現します。

元禄年間に土佐藩に招かれ、作品は郷土刀として知られるようになります。

掲載作は元々坂本

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